CONNECT文でサーバとコネクションを接続する場合、以下のいずれかの方法で行います。
ローカルアクセスの場合
“データベース名”を指定したCONNECT文を実行する
“DEFAULT”を指定したCONNECT文を実行する
リモートアクセスの場合
“SQLサーバ名”を指定したCONNECT文を実行する
“DEFAULT”を指定したCONNECT文を実行する
リモートアクセスの場合は、アプリケーションとSymfoware/RDBはポート番号を定義することによって接続されます。従って、サーバの情報を動作環境ファイルの“SERVER_SPEC”に定義しておく必要があります。また、接続先のサーバのOSファイル(UNIX系の場合は/etc/servicesファイル、Windows Server(R) 2003、Windows Server(R) 2008、Windows Server(R) 2008 R2、Windows Server(R) 2012またはWindows Server(R) 2012 R2の場合は、C:\WINDOWS\system32\drivers\etc\servicesファイル)にサービス名とポート番号が定義されている必要があります。
参考
クライアントからリモートアクセスする場合は、システム用の動作環境ファイルの“MAX_CONNECT_TCP”に、1以上の値を指定してください。データベース簡単運用の場合は、Symfoware Serverのインストール時に最適な値が設定されるので考慮は不要です。
サービス名とポート番号の指定について
サービス名とポート番号は、以下のように指定します。
サービス名 ポート番号/プロトコル
サービス名は、RDBシステム名を指定します。ただし、RDBシステム名を付けない運用の場合は、RDBIIを指定します。
ポート番号は、以下の範囲で、未使用の値を指定してください。
Windows Server(R) 2003の場合:5001~49151
Windows Server(R) 2008、Windows Server(R) 2008 R2、Windows Server(R) 2012またはWindows Server(R) 2012 R2の場合:1024~49151
Solaris/Linuxの場合:1024~32767
プロトコルは、tcpを指定します。
Symfoware/RDBのシステムごとにポート番号を定義する例を、以下に示します。
rdbsys1 26551/tcp rdbsys2 26552/tcp
ローカルアクセスの場合
DEFAULTを指定してCONNECT文を実行する場合は、以下の方法でサーバとコネクションを接続します。
DEFAULTを指定してCONNECT文を実行すると、動作環境ファイルの“DEFAULT_CONNECTION”を参照します。ここで指定した名前と同じSQLサーバ名をもつSERVER_SPEC情報がなければ、この指定をデータベース名とみなして、ローカルのサーバとコネクションが接続されます。
デフォルトコネクションの情報を利用してコネクションを接続する方法を以下に示します。
図2.1 デフォルトコネクションの情報を利用してコネクションを接続する方法
(1) CONNECT文に“DEFAULT”を指定して、アプリケーションを実行します。
(2) CONNECT文の実行時は、動作環境ファイルのDEFAULT_CONNECTIONの情報を参照します。さらに、DEFAULT_CONNECTIONで指定されたデータベース“DB01”が存在するサーバとコネクションを接続します。
リモートアクセスの場合
CONNECT文でサーバとコネクションを接続するには、まず、サーバの情報を、動作環境ファイルの“SERVER_SPEC”に定義します。“SERVER_SPEC”は、必要なコネクションに対してすべて定義します。定義する情報は、SQLサーバ名、およびデータ資源名などです。
定義する情報の詳細は、“7.4.1 クライアント用の動作環境ファイルによる定義”を参照してください。
参考
通信データを暗号化する場合は、“SERVER_SPEC”で定義する通信方法に、“RDB2_TCPS”を指定します。
SQLサーバ名、ユーザIDおよびパスワードを指定してCONNECT文を実行すると、動作環境ファイルに定義したSERVER_SPECのうち、CONNECT文と同じSQLサーバ名をもつサーバの情報で、サーバとコネクションが接続されます。CONNECT文にSQLサーバ名を指定してコネクションを接続する方法を以下に示します。
図2.2 CONNECT文にSQLサーバ名を指定してコネクションを接続する方法
(1) CONNECT文にSQLサーバ名を指定して、アプリケーションを実行します。
(2) CONNECT文の実行時は、動作環境ファイルのSERVER_SPEC で、SQLサーバ名が“SV1”のものの情報でサーバとコネクションを接続します。
DEFAULTを指定してCONNECT文を実行する場合は、以下の方法でサーバとコネクションを接続します。
デフォルトコネクションの情報を、動作環境ファイルのDEFAULT_CONNECTIONに定義します。定義情報は、SQLサーバ名、ユーザID、パスワードです。
定義情報の詳細は、“7.4.1 クライアント用の動作環境ファイルによる定義”を参照してください。
DEFAULTを指定してCONNECT文を実行すると、動作環境ファイルの“DEFAULT_CONNECTION”を参照します。ここで指定した名前と同じSQLサーバ名をもつSERVER_SPECの情報を参照して、サーバとコネクションが接続されます。
デフォルトコネクションの情報を利用してコネクションを接続する方法を以下に示します。
図2.3 デフォルトコネクションの情報を利用してコネクションを接続する方法
(1) CONNECT文に“DEFAULT”を指定して、アプリケーションを実行します。
(2) CONNECT文の実行時は、動作環境ファイルのDEFAULT_CONNECTIONの情報を参照します。
(3) さらに、DEFAULT_CONNECTIONのSQLサーバ名“SV1”から、SQLサーバ名が“SV1”のSERVER_SPEC情報を参照して、サーバとコネクションを接続します。
注意
動作環境ファイルのDEFAULT_CONNECTIONパラメタを使用している場合、データベースサーバに接続するユーザのパスワードが誰にでも参照できてしまいます。そのため、通信データを暗号化する場合は、DEFAULT_CONNECTIONパラメタを使用せず、SQLサーバ名を使用したCONNECT文による接続を推奨します。