動作環境ファイルに指定できるパラメタの一覧を説明します。
動作環境ファイルには、動作環境ごとに以下の3つのファイルがあります。
参考
データベース簡単運用の場合には、Symfoware Severのインストール時に、システム用の動作環境として最適な環境が設定されるため、チューニングの必要がありません。よって、システム用の動作環境ファイルは、作成不要です。
動作環境の設定項目の中には、各ファイルに共通して指定できるパラメタがあります。優先順位は、以下のとおりです。
サーバ用の動作環境ファイル
Java連携の場合、JDBCドライバで指定可能なオプション
ODBC連携の場合、ODOSのオプションで設定できるパラメタ
.NET Framework連携の場合、tuneparamキーワード
クライアント用の動作環境ファイル
システム用の動作環境ファイル
分類 | 実行パラメタ | 概要 | 優先順位 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | |||
SV | CL | SY | |||
通信 | BUFFER_SIZE | 通信に利用するバッファのサイズ | - | ○ | - |
CLUSTER_SERVICE_NAME | アプリケーションをフェイルオーバ運用で実行する場合に必要な情報 | - | ○ | - | |
COMMUNICATION_BUFFER | ローカルアクセスの場合に、サーバ側で使用するバッファのサイズ | - | - | ○ | |
DEFAULT_CONNECTION | サーバとの結合情報のデフォルト | - | ○ | - | |
MAX_CONNECT_SYS | ローカルで接続できるコネクションの数の最大値 | - | - | ○ | |
MAX_CONNECT_TCP | 1つのSymfoware/RDBに対し、リモートアクセスできるコネクションの数の最大値 | - | - | ○ | |
RDB_KEEPALIVE | Symfoware/RDBにリモートアクセスする場合にKEEPALIVE機能を利用するか否か | - | - | ○ | |
SERVER_ENV_FILE | 使用するサーバ用の動作環境ファイル名 | - | ○ | - | |
SERVER_SPEC | リモートのサーバと通信するための情報 | - | ○ | - | |
TRAN_SPEC | SQLエラー発生時のトランザクション | - | ○ | - | |
TRAN_TIME_LIMIT | 1つのトランザクションの最大使用可能時間 | ○ | ○ | ○ | |
WAIT_TIME | 通信時の待ち時間 | - | ○ | - | |
通信データの暗号化 | SSL_CERT_FILE | サーバ認証を行う場合のサーバ証明書ファイル名 | - | - | ○ |
SSL_CIPHER_SUITES | サーバ認証を行うか否か | - | - | ○ | |
SSL_CLI_CA_CERT_FILE | サーバ認証で使用するCA証明書ファイル名 | - | ○ | - | |
SSL_PRIV_KEY_FILE | サーバ認証を行う場合のサーバ秘密鍵ファイル名 | - | - | ○ | |
SSL_USE | クライアント側からの暗号化した通信を受け入れるか否か | - | - | ○ | |
作業領域など | DESCRIPTOR_SPEC | 動的SQLのSQL記述子の情報 | - | ○ | - |
MAX_SQL | 同時に操作できるSQL文の数 | - | ○ | - | |
OPL_BUFFER_SIZE | SQL文の実行手順を格納しておくバッファのサイズ | - | ○ | - | |
RESULT_BUFFER | 一括FETCHを行う場合のバッファの数とサイズ | - | ○ | - | |
SORT_MEM_SIZE | 作業用ソート領域として使うメモリサイズ | ○ | ○ | ○ | |
WORK_ALLOC_SPACESIZE | 作業用テーブルおよび作業用ソート領域として使用するファイルサイズ | ○ | ○ | - | |
WORK_MEM_SIZE | 作業用テーブルとして使うメモリのサイズ | ○ | ○ | ○ | |
WORK_PATH | 作業用テーブルおよび作業用ソート領域のパス | ○ | ○ | ○ | |
データ処理 | CAL_ERROR | 代入処理でオーバフローが起きた場合の処理 | - | ○ | - |
CHARACTER_TRANSLATE | 文字コードの変換をクライアントで行うか否か | - | ○ | - | |
CHAR_SET | アプリケーション中の文字のコード | - | ○ | - | |
JAVA_CONVERTER | JDBCドライバがコード変換時に使用するJavaのエンコーディング方法 | - | ○ | - | |
LOWERCASE_NAME | JDBCドライバ利用時において、列名に全角小文字を使用し、かつResultSet.getXXXメソッドを使用する場合に、引数に指定した列名を正しく認識させるか否か | - | ○ | - | |
NCHAR_CODE | アプリケーション中の日本語文字のコード | - | ○ | - | |
| UNICODEの補助文字(1~16面の4バイト文字)の文字数 | ○ | ○ | ○ | |
表・インデックス | DEFAULT_DSI_NAME | 格納構造定義を行わない表またはインデックスを作成する場合の、Symfoware/RDBが自動的に生成するDSO名またはDSI名の生成方法 | - | - | ○ |
DEFAULT_DSI_TYPE | 格納構造定義を行わない表を作成する場合、Symfoware/RDBが自動的に生成する表のDSOの格納構造の選択 | - | ○ | ○ | |
DEFAULT_INDEX_SIZE | 格納構造定義を行わないインデックスを作成する場合のインデックスのデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など | ○ | ○ | ○ | |
DEFAULT_OBJECT_TABLE_SIZE | 格納構造定義を行わない表を作成する場合のOBJECT構造の表のデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など | ○ | ○ | ○ | |
DEFAULT_TABLE_SIZE | 格納構造定義を行わない表を作成する場合の表のデータ格納域の初期量、拡張量、ページ長など | ○ | ○ | ○ | |
DSI_EXPAND_POINT | DSIの容量拡張を起動するか否か | - | ○ | - | |
INCLUSION_DSI | アプリケーションで使用するDSIを限定する | ○ | ○ | - | |
INDEX_PREFIX | 格納構造定義を行わないインデックスを作成する場合の、Symfoware/RDBが自動的に生成するインデックスのDSO名およびインデックスのDSI名のプレフィックス | - | - | ○ | |
TABLE_PREFIX | 格納構造定義を行わない表を作成する場合の、Symfoware/RDBが自動的に生成する表のDSO名および表のDSI名のプレフィックス | - | - | ○ | |
TEMPORARY_INDEX_SIZE | 一時表にインデックスを定義する場合のインデックスのデータ格納域の初期量、拡張量など | ○ | ○ | ○ | |
TEMPORARY_TABLE_SIZE | 一時表を定義する場合の表のデータ格納域の初期量、拡張量など | ○ | ○ | ○ | |
排他 | DSO_LOCK | 使用するDSOの占有の単位、占有モード | ○ | ○ | - |
ISOLATION_WAIT | 占有待ちの方式 | - | ○ | - | |
R_LOCK | 占有の単位を行とする | - | ○ | ○ | |
トランザクション | DEFAULT_ACCESS_MODE | トランザクションアクセスモードの初期値を指定する | - | ○ | ○ |
DEFAULT_ISOLATION | 独立性水準の初期値を指定する | - | ○ | ○ | |
TRANSACTION_MODE_CHECK | 8.x系以前のSymfoware Server クライアント機能からの接続をエラーとするか否か | - | - | ○ | |
デバッグ |
| アプリケーションで異常が発生した場合のダンプ出力先 | - | ○ | - |
DIV_TRACE_FILE | 複数プロセス配下でアプリケーションが動作している場合、個別のトレース情報を出力するか否か | - | ○ | - | |
EXTERNAL_PROCESS_ | Symfoware/RDBの外部で動作するプロセスで異常が発生した場合のダンプ出力先 | - | - | ○ | |
MAX_EXTPROC_CORE_ | Symfoware/RDBの外部で動作するプロセスで異常が発生した場合のダンプ出力最大数 | - | - | ○ | |
ROUTINE_SNAP | ROUTINE_SNAP機能を利用するか否か | - | ○ | - | |
SET_CALLBACK | コールバック関数の動的登録機能を利用するか否か | - | ○ | - | |
SQL_SNAP | SQL_SNAP機能を利用するか否か | - | ○ | - | |
アクセスプラン・性能情報 | ACCESS_PLAN | アプリケーション単位でアクセスプランを取得するか否か | - | ○ | - |
CHOOSE_TID_UNION | WHERE句にブール演算子“OR”、または行値構成子を指定した場合、TIDユニオンマージのアクセスプランのみを作成するか否か | ○ | ○ | ○ | |
GROUP_COL_COND_MOVE | 導出表を絞り込む探索条件を指定した場合、その探索条件を導出表のWHERE句に移動するか否か | ○ | ○ | ○ | |
IGNORE_INDEX | インデックスを使用しないアクセスプランを選択するか否か | ○ | ○ | - | |
INACTIVE_INDEX_SCAN | 非活性状態のインデックスDSIを含むインデックスを使用したアクセスプランを選択するか否か | ○ | ○ | ○ | |
JOIN_ORDER | 結合表と他の表のジョイン順 | ○ | ○ | ○ | |
JOIN_RULE | ジョインする方法 | ○ | ○ | ○ | |
MAX_SCAN_RANGE | インデックス、クラスタキー、または分割キーの検索範囲の最大数 | ○ | ○ | ○ | |
SAME_COST_JOIN_ORDER | 最適化情報を設定していない場合、ジョイン順をV5以前と同じにするか否か | ○ | ○ | ○ | |
SCAN_KEY_ARITHMETIC_RANGE | 四則演算の検索範囲について、インデックスの範囲検索またはクラスタキーの検索を行うか否か | ○ | ○ | ○ | |
SCAN_KEY_CAST | 探索条件のCASTオペランドに指定した列でインデックスの範囲検索、または、クラスタキー検索を行うか否か | ○ | ○ | ○ | |
SORT_HASHAREA_SIZE | ソート処理がレコードをハッシングして格納するための領域サイズ | ○ | ○ | ○ | |
SQL_ADVISOR | SQL文に対するアドバイスを出力するか否か | - | - | ○ | |
SQL_TRACE | アプリケーション単位でSQL性能情報を取得するか否か | - | ○ | - | |
SS_RATE | 述語ごとの検索範囲の選択率の値 | ○ | ○ | ○ | |
TID_SORT | インデックス検索と表データ取得のアクセスモデルでTIDソートを利用するか否か | ○ | ○ | ○ | |
TID_UNION | TIDユニオンマージのアクセスモデルを有効にするか否か | ○ | ○ | ○ | |
USQL_LOCK | UPDATE文:探索またはDELETE文:探索の更新標的レコードを位置づける部分の占有モード | ○ | ○ | ○ | |
プロセス | EXTERNAL_PROCESS_ | Symfoware/RDBの外部で動作するプロセスの実効ユーザID指定 | - | - | ○ |
メッセージ | CONSOLE_MSG | メッセージログファイルへメッセージを出力するか否か | - | - | ○ |
| 表示するメッセージの言語種を設定する | - | ○ | - | |
MSG_PRINT | SQL文実行時にエラーメッセージを表示するか否か | - | ○ | - | |
リカ | RCV_MODE | アプリケーションのリカバリ水準を指定する | - | ○ | - |
予約語とSQL機能 | SQL_LEVEL | アプリケーションの予約語とSQL機能のレベルを設定する | - | ○ | - |
並列クエリ | MAX_PARALLEL | データベースを並列に検索する場合の多重度 | ○ | ○ | ○ |
PARALLEL_SCAN | アプリケーション単位またはコネクション単位に、データベースを並列に検索するか否か | ○ | ○ | - | |
その他 | ALTER_CHECK | 表の設計変更により表の列を変更した場合、アプリケーションへの影響をチェックするか否か | - | ○ | - |
ARC_FULL | アーカイブログ満杯時にエラー復帰するか否か | - | ○ | ○ | |
NAME_SIZE_CHECK | 資源名のサイズをチェックアウトするか否か | - | - | ○ | |
READ_ERROR_INHIBIT | データベースの読込みでI/Oエラーが発生した場合に、読込み対象データをアクセス禁止にするか否か | - | - | ○ | |
ROLLBACK_MEM_ERROR | ロールバックがメモリ不足によって失敗した場合に、システムを強制停止させるか、ロールバック対象データをアクセス禁止にするか | - | - | ○ | |
| シグナルをアプリケーションで使用するか否か | - | ○ | - | |
MAX_FUNCTION | 関数の入れ子の数、または演算式の数が定量制限値を超えた場合、チェックアウトするか否か | - | - | ○ | |
MAX_JOINED_TABLE | 結合表の入れ子の数が定量制限値を超えた場合、チェックアウトするか否か | - | - | ○ | |
MAX_UNION | UNIONの数が定量制限値を超えた場合、チェックアウトするか否か | - | - | ○ |
SV:サーバ用の動作環境ファイルへの指定が可能であるか否かを表します。
CL:クライアント用の動作環境ファイルへの指定が可能であるか否かを表します。
SY:システム用の動作環境ファイルへの指定が可能であるか否かを表します。
○:指定可
-:指定不可
注1) Java連携の場合はctuneparamオプション、ODBC連携の場合はODOSのオプションで設定できるパラメタ、.NET Framework連携の場合はtuneparamキーワードで、クライアント用の動作環境ファイルに相当する指定をします。Java連携の場合は、クライアント用の動作環境ファイルを利用することもできます。
注2)データベース簡単運用の場合は、指定できません。