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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.0 運用ガイド
FUJITSU Storage

10.1.1 全般的な注意事項

バックアップ運用、レプリケーション運用における全般的な注意事項について説明します。

管理対象サーバのロケールについて

すべての管理対象サーバには、AdvancedCopy Managerが使用する内部コード系(運用管理サーバへAdvancedCopy Managerをインストールする際に指定するコード系)のロケールがインストールされている必要があります。

運用管理サーバと管理対象サーバで言語環境(LANG)が異なる場合は、対処が必要です。以下に、その組合せと対処方法を示します。

表10.1 言語環境の組合せと対処方法

運用管理サーバ

管理対象サーバ

対処方法

Windows (SJIS)

Windows (SJIS)

必要ありません。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

管理対象サーバにSJISパッケージをインストールしてください。

Linux (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

必要ありません。

AIX (SJIS)

必要ありません。

AIX (EUC)

管理対象サーバにSJISの言語環境を追加してください。

Solaris (EUC)

Windows (SJIS)

必要ありません。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

必要ありません。

Linux (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

必要ありません。

AIX (SJIS)

管理対象サーバにEUCの言語環境を追加してください。

AIX (EUC)

必要ありません。

Solaris (SJIS)

Windows (SJIS)

必要ありません。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

管理対象サーバにSJISパッケージをインストールしてください。

Linux (EUC)

管理対象サーバにSJISの言語環境を追加してください。

Linux (UTF8)

管理対象サーバにSJISの言語環境を追加してください。

AIX (SJIS)

必要ありません。

AIX (EUC)

管理対象サーバにSJISの言語環境を追加してください。

Solaris (UTF8)

Windows (SJIS)

必要ありません。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

管理対象サーバにUTF8パッケージをインストールしてください。

Linux (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

必要ありません。

AIX (SJIS)

管理対象サーバにUTF8パッケージをインストールしてください。

AIX (EUC)

管理対象サーバにUTF8パッケージをインストールしてください。

Linux (EUC)

Windows (SJIS)

必要ありません(運用管理サーバの言語環境がEUCの場合、管理対象サーバが問題なく処理します)。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

必要ありません。

Linux (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

必要ありません。

AIX (SJIS)

管理対象サーバにEUCの言語環境を追加してください。

AIX (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

Windows (SJIS)

必要ありません。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

管理対象サーバにUTF8の言語環境を追加してください。

Linux (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

必要ありません。

AIX (SJIS)

管理対象サーバにUTF8の言語環境を追加してください。

AIX (EUC)

管理対象サーバにUTF8の言語環境を追加してください。

該当パッケージをインストール後、Webコンソールで「管理対象サーバ上の全デバイス情報の更新」操作を再実施してください。

バックアップ、レプリケーション対象について

以下のデバイスは、バックアップ対象、レプリケーション対象としないでください。

ボリューム上のデータとデータの整合性について

表10.2 データの整合性確保

業務ボリューム上のデータ

データの整合性確保

運用方法

運用中のOracleのデータベーススペース

Oracleと連携する必要があります。

Oracle連携用のサンプルスクリプトを使用します。
詳細は、「付録B Oracleと連携したバックアップ運用(サンプルシェルスクリプト)」を参照してください。

運用中のSymfowareのデータベーススペース

AdvancedCopy ManagerのコマンドがSymfowareと連携して整合性を確保します。

第4章 バックアップ運用(Symfoware)」を参照してください。

ファイルシステム

AdvancedCopy Managerのコマンドがファイルシステムをアンマウントして整合性を確保します。

付録A バックアップ/リストアの前後処理」および「付録C レプリケーションの前後処理」を参照してください。

上記以外

運用でデータの整合性を確保する必要があります。

バックアップ、レプリケーションの実行時に業務を停止するなどの対処を行ってください。

デバイス情報の取込みについて

バックアップ運用、レプリケーション運用を開始する前に、Webコンソールを使用して、全管理対象サーバが管理するデバイス情報を取り込みます。手順は、「3.4.4 管理対象サーバ配下のデバイス情報の取込み」を参照してください。この操作は、選択した管理対象サーバに定義されているデバイスの総数に比例した時間がかかります。デバイス数が多い場合はCPU負荷やI/O負荷の低い状態で実施してください。目安として、負荷のない状態で、1デバイス(パーティション)あたり約0.5秒かかりますので、参考としてください。

同時実行数の上限について

同時実行できるアドバンスト・コピーのセッション数には、上限(最大値)があります。このため、最大コピーセッション数を超えるアドバンスト・コピーを同時に実施しない運用設計をしてください。
また、1つのLU(Logical Unit)内にパーティションを作成して同時にアドバンスト・コピーを実行する場合は、1LUあたりに同時実行できる最大コピーセッション数を超えないようにしてください。

同時実行数の上限値は、利用するETERNUS ディスクアレイのマニュアルを参照してください。

VTOCを含むスライスについて

VTOCラベル付きディスクは、先頭のスライスにディスクの管理情報(VTOC)を含む場合があります。
バックアップ運用では、このようなVTOCを含むスライスを利用できません。
レプリケーション運用では、複製ボリューム情報を設定する際に、-Xvtocオプションを指定することで利用できます。

注意

  • VxVMのディスクグループを構成する物理ディスク単位の運用の場合は、上記の制限を受けません。

  • VTOCを含むスライスを別のディスクの先頭スライス(VTOCを含むスライス)にコピーする場合、コピー先ディスクのVTOCが書き換えられます。

    VTOCを含むスライスを別のディスクの先頭スライス(VTOCを含むスライス)にコピーする場合は、コピー先ディスクのVTOCラベル付きディスクに揃え、また、同じディスク構成にしてコピーを実施してください。

  • VTOCを含まないスライスを別のディスクの先頭スライス(VTOCを含むスライス)にコピーしないでください。

    VTOCを含まないスライスを別のディスクの先頭スライス(VTOCを含むスライス)にコピーした場合、コピー先ディスクのVTOCが上書きされ、コピー先ディスクのスライスにアクセスできなくなる可能性があります。

SafeFILEおよびGlobal File Servicesローカルファイルシステムについて

複数スライスから構成されているSafeFILEのファイルシステムおよびGlobal File Servicesローカルファイルシステムは処理できません。

複数スライスから構成されているSafeFILEのファイルシステムおよびGlobal File Servicesローカルファイルシステムをバックアップ/リストアする場合は、アンマウント状態で複数のスライスを同時に処理してください。

SafeFILE/GlobalファイルシステムおよびGlobal File Services共用ファイルシステムについて

SafeFILE/GlobalファイルシステムおよびGlobal File Services共用ファイルシステムをバックアップ/リストア、レプリケーションする場合は、以下の点に注意してください。

なお、ファイルシステムのアンマウントは以下の操作になります。

ディスクへの他サーバからのマウントについて

複数のサーバからマウントできる状態のボリュームをバックアップ/リストア、レプリケーションする場合は、他サーバからのマウントを事前に解除してください。

また、他サーバからのマウントが不要なディスクは、ETERNUS ディスクアレイやファイバーチャネルスイッチなどのハードウェアの設定で、複数のサーバから同じパーティションを検出・アクセスできないように設定してください。

ファイルシステムを対象としたコピー処理を実行する場合の注意事項

ファイルシステムを対象とする場合、データへのアクセス抑止とデータの整合性を保証するためにボリュームをアンマウントします。ボリュームが使用中の場合はアンマウントできないため、バックアップ/リストア、レプリケーション処理の実行はエラーとなります。

以下の点などに注意して、アンマウントできる状態で処理を実行してください。

アンマウントが必要な期間はコマンド実行中だけです。コマンド終了後は運用を再開できます。

Logical Unit(ディスク)単位コピーを実施する場合の注意事項

Logical Unit(ディスク)単位コピーは、レプリケーション運用で利用できます。
Logical Unit(ディスク)単位コピーを実施する場合、以下の点に注意してください。

異なるOS間でコピーを実施する場合の注意事項

異なるOS間でのコピーは、レプリケーション運用で利用できます。異なるOS間でコピーする場合は、以下の組合せで実施してください。

表10.3 異なるOS間でコピーする場合の組合せ

複製元

複製先

スライス

Logical Unit(ディスク)

スライス

可能

不可

Logical Unit(ディスク)

可能

不可

レプリケーション機能を使ってLogical Unit(ディスク)からスライス(パーティション)にコピーを実施する場合の注意事項

複製先ボリューム(スライス)には、ファイルシステムを作成しないでください。

ETERNUS Multipath Driver環境下での運用について

Solaris 10でのETERNUS Multipath Driverの環境設定時は、アクセス特殊ファイルとして以下のどちらかを使うかを選択します。

注意

  • Solaris標準特殊ファイルを使用する場合

    システムボリュームのバックアップ運用ができません。
    ETERNUS Multipath Driverが、Solaris標準特殊ファイルをBootデバイスとして利用できないためです。

  • mplb特殊ファイルを使用する場合

    EFIディスクラベルのディスクのLogical Unit(ディスク)単位のコピーができません。

-mオプション使用時の注意事項

サーバ間レプリケーションの場合、以下のコマンドにおいて-mオプションを指定することで、非操作サーバと通信しない設定にできます。

-mオプションを指定する場合は、非操作サーバでのボリューム前後処理が行われなくても問題ないように、以下のどれかの条件を満たしている必要があります。

アドバンスト・コピーのコピー処理性能について

アドバンスト・コピーのコピー処理はETERNUS ディスクアレイによって行われるため、コピー処理性能に関する問合せはETERNUS ディスクアレイのサポート部門までお願いいたします。

VMwareのVMゲストの移動について

VMware vCenter Serverの機能を利用したVMゲストの移動方法は、VMware vCenter Serverのマニュアルを参照してください。

VMware vCenter Serverの機能を利用して、ディスクのタイプを変更するVMゲストの移動をしないでください。
ディスクのタイプが変更された場合、以下のような現象になることがあります。

上記の現象が発生した場合、仮想マシンのデバイス構成を確認してディスクのタイプが変更されているかを確認してください。

ディスクのタイプが変更されている場合は、AdvancedCopy Managerの設定情報を再設定してください。

ディスクのタイプが変更されていない場合は、ハードウェア障害が発生している可能性があります。
ハードウェアの状態を確認し、ハードウェア障害が発生している場合は、エラーの原因を取り除いてから操作を再実行してください。詳細は以下を参照してください。