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ETERNUS SF Express 16.1 / Storage Cruiser 16.1 / AdvancedCopy Manager 16.1 移行ガイド
FUJITSU Storage

7.2.1 クラスタ運用でない場合のバージョンアップインストール

クラスタ運用をしていない場合のバージョンアップインストール手順について説明します。

7.2.1.1 バージョンアップインストール前の作業

Solaris/Linux版Storage Cruiserマネージャーのバージョンアップインストールを実施する前に、行っておくべき作業について説明します。

ポイント

バージョンアップインストールを行う前に、システムをバックアップすることを推奨します。
バックアップを採取しておくと、バージョンアップインストール中に異常が発生した場合にバックアップからシステムを復元(リストア)することで、バージョンアップインストール前の状態に戻すことができます。

  1. 作業を行うサーバにログインします。ログイン後の操作は、root(スーパーユーザー)で実施してください。

  2. バージョンアップインストールを行うサーバのディスクに、バージョンアップインストールに必要な容量(Solaris環境では650MB、Linux環境では200MB)が空いているか確認してください。
    バージョンアップインストールに必要な容量が空いていない状態でバージョンアップインストールを実行した場合、以下のメッセージが出力され、インストールがエラー終了します。インストールに必要な空き容量を確保してから、バージョンアップインストールを再実行してください。

    出力メッセージ(インストール先ディレクトリが/optの場合):

    ERROR:Disk /opt has an insufficient free space. Please execute it again after increasing the disk area.
  3. 以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerデーモンを停止します。

    # /opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh

7.2.1.2 バージョンアップインストール手順(Solaris版、Linux版)

C.4 Express/Storage Cruiser/AdvancedCopy Manager 16.xのマネージャー機能のバージョンアップインストール手順(Solaris版、Linux版)」を参照して、バージョンアップインストールを実施してください。

ポイント

バージョンアップインストールが異常終了した場合は、バージョンアップインストールに失敗する原因を取り除いたあと、インストールシェルの実行から再実行してください。

7.2.1.3 バージョンアップインストール後の作業

Storage Cruiserマネージャーをバージョンアップインストールしたあとは、以下の作業を行います。

  1. 本バージョンレベルのETERNUS SF Managerでは、Symfowareを使用していません。
    以下の手順でSymfoware Serverをアンインストールします。

    1. ほかの製品が、Symfowareを利用していないことを確認します。利用している場合はアンインストールしないでください。

    2. Symfowareのアンインストーラを起動してパッケージを削除します。

        # /opt/symfoware/setup/symfo_remove
    3. Symfowareのアンインストールを実行する確認メッセージが表示されます。実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。
      "y"を入力すると、アンインストールする機能を選択するメッセージが表示されます。"all"または"削除する番号"を入力して、アンインストールする機能を選択します。
      再度アンインストールの確認メッセージが表示されます。アンインストールを実行する場合は"y"を、実行しない場合は"q"を入力します。

      allを指定して、アンインストールする場合の例
      インストール環境のチェックを開始します。
      インストール環境のチェックが終了しました。
      警告:他製品が "Symfoware Server Enterprise Edition" を利用している可能性があります。
      
      アンインストールを継続しますか?
      y: アンインストールを継続します
      q: アンインストールせずに終了します
      [y,q]: y
      
      "Symfoware Server Enterprise Edition"をアンインストールします。
      
      アンインストールする機能を選択してください。
      1: 基本機能(サーバ機能、クライアント機能)
      複数選択する場合は","で区切ります。(例: 1,2)
      [all:全機能,1,q]: all
      
      選択した機能
      - 基本機能(サーバ機能、クライアント機能)
      上記の機能のアンインストールを開始しますか?
      y: アンインストールを開始します
      n: 再び機能を選択します
      q: アンインストールせずに終了します
      [y,n,q]: y
      
      アンインストールを開始します。
    4. Symfowareのアンインストールが正常に終了すると、以下のメッセージが表示されます。

      "Symfoware Server Enterprise Edition"のアンインストールが正常終了しました。
  2. SNMPトラップXML定義ファイルをカスタマイズしていた場合、カスタマイズの再実施が必要です。
    以下に格納されている旧バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルを、任意の場所に退避します。
    その後、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「SNMPトラップXML定義ファイル説明」を参照して、本バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルをカスタマイズします。カスタマイズの内容は、任意の場所に退避した旧バージョンレベル用のSNMPトラップXML定義ファイルを参照してください。

    カスタマイズ定義ファイル格納ディレクトリ

    /etc/opt/FJSVssmgr/current/snmpth/

  3. ポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズしていた場合、カスタマイズの再実施が必要です。
    以下の旧バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルを、任意の場所に退避します。
    その後、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「ポーリングサービス設定ファイル説明」を参照して、本バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルをカスタマイズします。カスタマイズの内容は、任意の場所に退避した旧バージョンレベル用のポーリングサービス設定ファイルを参照してください。

    カスタマイズ定義ファイル

    /etc/opt/FJSVssmgr/current/polling/pollingService.xml

  4. カーネルパラメーターをチューニングします。

    参照

    チューニング方法は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」にある「インストール前の作業」を参照してください。

  5. 必要に応じて、以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerデーモンを再起動します。
    手順4でカーネルパラメーターをチューニングしたあとにOSを再起動していない場合は、以下のコマンドを実行して、ETERNUS SF Managerデーモンを再起動します。

    # /opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh
    # /opt/FJSVesfcm/bin/startesf.sh

続いて「7.2.3 運用再開」を実施してください。