Linux版Expressのバージョンアップインストールを実施する前に、行っておくべき作業について説明します。
ポイント
バージョンアップインストール中に異常が発生すると、バージョンアップインストール前の状態に戻すこと(ロールバック)ができません。このため、バージョンアップインストール前の状態に戻す場合は、システムをバックアップすることを推奨します。
バージョンアップインストール中に異常が発生し、バージョンアップインストール前の状態に戻す場合は、バックアップからシステムを復元(リストア)してください。
バージョンアップインストールを実施する環境により、必須パッケージのインストールが必要です。以下に、環境とパッケージを示します。インストールするパッケージの版数は、記載されている版数以降にしてください。
なお、以下に示す環境以外でバージョンアップインストールを実施する場合、本手順は不要です。
Red Hat Enterprise Linux 5 (for Intel64)で、旧バージョンレベルの32bit版AdvancedCopy Managerがインストールされている場合
libXrender-0.9.1-3.1.i386.rpm
Red Hat Enterprise Linux 6 (for Intel64)の場合
libXrender-0.9.5-1.el6.i686.rpm
参考
libXrenderをインストールする際、ほかのパッケージを要求される場合があります。なお、OSが64ビット環境の場合も、32ビットのパッケージ(パッケージ名の最後がi386.rpmまたはi686.rpmであるパッケージ)をインストールしてください。インストールに必要なパッケージはOSのインストールメディアに含まれています。
以下の手順で、旧バージョンレベルのExpress運用環境をバックアップします。
バックアップに必要な容量は、「A.33 旧バージョンレベルのバックアップに必要な容量」を参照してください。
注意
性能管理情報は、バックアップされません。性能監視を実施している場合は、現在の設定内容をメモしておいてください。
旧バージョンレベルのWebコンソールにおいて、以下の情報を参照してください。
性能監視の設定内容
性能監視対象(ETERNUS ディスクアレイの場合だけ。最小 LUN_V、最大 LUN_V)
作業を行うサーバにログインして、rootになります。
本バージョンレベルのDVD-ROM「ETERNUS SF SC/ACM/Express メディアパック (Linux 64bit版) マネージャープログラム (2/2)」を、DVD-ROMドライブに挿入します。
DVD-ROMの構成および格納物は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「DVD-ROMの構成」を参照してください。
DVD-ROMをマウントします。自動マウントされる場合、本作業は不要です。
# mount /mnt/dvd
ETERNUS SF Managerデーモンを停止します。
以下のコマンドを実行してください。
# /opt/FJSVesfcm/bin/stopesf.sh
旧バージョンレベルのバックアップを実施します。
以下のコマンドを実行します。backupDir には、バックアップデータを格納するディレクトリを絶対パスで指定します。tmpDir には、性能管理機能に関するファイルの一時退避先ディレクトリを絶対パスで指定します。性能管理機能を使用していない場合、tmpDir の指定は不要です。
# /mnt/dvd/Manager_unix/vuptools/esfpreinst.sh backupDir [tmpDir]
バックアップに失敗した場合は、出力エラーメッセージを確認して失敗した原因を取り除いたあと、コマンドを再実行してください。
ポイント
ディレクトリ名には、全角文字、日本語、空白(全角、半角)、および半角記号【 " / ` * ? \ $ [ ] , % ! { } 】を使用できません。
ディレクトリ名に指定できる文字数は、220文字までです。
性能管理機能に関するファイルは、/var/opt配下に退避してください。/var/opt配下と異なる場所に退避する場合、退避および復元に時間がかかることがあります。
バージョンアップインストールを行うサーバのディスクに、バージョンアップインストールに必要な容量が空いているかを確認してください。
バージョンアップインストールに必要な空き容量は、「本バージョンレベルに必要な空き容量」から「旧バージョンレベルに必要な空き容量」を引いた値です。
本バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムをインストールするのに必要な空き容量です。
必要な空き容量は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。
旧バージョンレベルのExpressプログラムをインストールするのに必要な空き容量です。
必要な空き容量は、該当する旧バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。
本バージョンレベルのETERNUS SF Managerプログラムに対する排他ソフトウェアの、インストール状況を確認してください。
インストールされている場合は、排他ソフトウェアのマニュアルを参照して、排他ソフトウェアをアンインストールしてください。
参照
排他ソフトウェアは、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerの動作環境」を参照してください。
本バージョンレベルのETERNUS SF Managerには、Symfowareが同梱されています。バージョンアップインストールを行うサーバにSymfowareを導入済みの場合は、Symfowareに関する確認が必要です。
参照
作業の詳細は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」-「インストール前の作業」を参照してください。
Symfowareを導入していない場合は、作業不要です。
本バージョンレベルのExpressの運用には、データベース領域が必要です。
バージョンアップインストールを行う前に、データベース領域を見積ってください。
参照
詳細は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」-「インストール前の作業」を参照してください。
バージョンアップインストールを行う前に、使用するポート番号が空いていることを確認してください。
参照
使用するポート番号は、本バージョンレベルの『ETERNUS SF 導入ガイド』の「ETERNUS SF Managerのインストール」-「インストール前の作業」を参照してください。
DBアンセットアップを実行します。
「A.8 リポジトリの設定の解除」を参照して、旧バージョンレベルのリポジトリ用データベースをアンセットアップします。