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PRIMECLUSTER HA Server 4.3A30B インストールガイド
FUJITSU Software

B.1.1 PRIMECLUSTER HA Server 4.3A20からの移行手順

  1. クラスタシステムを構成する任意のノードで次を実行し、RMSのコンフィグレーション名を確認します。後ほど使用するため、<コンフィグレーション>を記録しておきます。

    # hvdisp -a | grep Configuration <Return>
    Configuration: /opt/SMAW/SMAWRrms/build/<コンフィグレーション名>.us
  2. RMSを使用している場合は、RMSを停止します。

    # hvshut -a <Return>
  3. 各クラスタノードをシングルユーザモードに移行します。

    # shutdown now <Return>
  4. 既存の環境から基本ソフトウェアのアップデートを行う場合は、本手順で実施します。アップデート手順については、各一括修正説明書を参照してください。

  5. 各クラスタノードにおいて、以下の手順を実行します。

    1. バックアップディレクトリを作成します。

      # mkdir /<mydir> <Return>
    2. PRIMECLUSTERの動作環境をバックアップします。

      # cp -p /usr/opt/reliant/etc/hvipalias /<mydir> <Return>
      # cp -p /var/opt/FJSVclapm/etc/Tuning_Param /<mydir> <Return>
      # cp -p /opt/FJSVwvbs/etc/Plugin.html /<mydir> <Return>

      Red Hat Enterprise Linux 5 (for Intel64) もしくは、
      Red Hat Enterprise Linux 6 (for Intel64) の場合は、
      以下の動作環境もバックアップします。

      # cp -p /opt/FJSVwvbs/etc/webview.cnf /<mydir> <Return>
      # cp -p /opt/FJSVwvbs/etc/.policy /<mydir> <Return>
      # cp -p /opt/FJSVwvbs/etc/wvlocal.cnf /<mydir> <Return>
    3. GLSの動作環境をバックアップします。

      # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetbackup -d /<mydir> <Return>

      バックアップファイル名は、"hanetYYYYMMDD.bk"です。なお、YYYYMMDDはコマンド実行日の情報です。(YYYY:西暦、MM:月、DD:日)

    4. CDをCD-ROM装置にセットし、マウントします。

      # mount /media/cdrom <Return>
      以降で、CDのマウントポイントを<CDROM_DIR>とします。
    5. 以下のスクリプトを実行し、一部のPRIMECLUSTERパッケージを削除します。

      # cd <CDROM_DIR>/Tool <Return>
      # ./upgrade_uninstall <Return>
      Are you sure to remove a part of PRIMECLUSTER from your system (y or n) ? y <Return>
      ・
      ・
      The uninstallation finished successfully.
    6. 以下のスクリプトを実行し、パッケージを新規または上書きインストールします。

      PRIMERGYの場合
      # cd <CDROM_DIR>/Tool <Return>
      # ./cluster_install -e HA-PG <Return>
      ・
      ・
      The installation finished successfully.
      PRIMEQUESTの場合
      # cd <CDROM_DIR>/Tool <Return>
      # ./cluster_install -e HA-PQ <Return>
      ・
      ・
      The installation finished successfully.

      注意

      • cluster_installスクリプト実行の結果、上記のようなメッセージ出力とはならず、次のようなメッセージが出力されることがあります。

        # ./cluster_install -x xx <Return>
        INFO: no package to update

        このメッセージは、インストールしようとしたすべてのパッケージについて、CDに収録されたものよりも新しいバージョンのパッケージがすでにシステムにインストール済みであり、アップグレードの必要がないことをあらわします。
        問題ではありませんので、手順は継続して実行してください。

      • cluster_installスクリプト実行中下記のようなメッセージが出力されることがあります。

        # ./cluster_install -x xx <Return>
        Installing package <XXXXXXXXXXX> ... skipped.

        このメッセージは、インストールしようとしたパッケージについて、CDに収録されたものと同じバージョンのパッケージがすでにシステムにインストール済みであり、アップグレードの必要がないことをあらわします。問題ではありませんので、手順は継続して実行してください。

    7. CDをCD-ROM装置から取り出します。

      # cd / <Return>
      # eject cdrom <Return>
    8. 2.でバックアップしたPRIMECLUSTERの動作環境をリストアします。

      # sed s/"[ ]*WIDTH.*HEIGHT.*ALIGN.*"/"  WIDTH = \"810\" HEIGHT = \"430\" ALIGN = \"TOP\""/g 
      /<mydir>/Plugin.html > /opt/FJSVwvbs/etc/Plugin.html <Return> # cp -p /<mydir>/Tuning_Param /var/opt/FJSVclapm/etc <Return> # cp -p /<mydir>/hvipalias /usr/opt/reliant/etc <Return>

      Red Hat Enterprise Linux 5 (for Intel64) もしくは、
      Red Hat Enterprise Linux 6 (for Intel64) の場合は、
      以下の動作環境もリストアします。

      # cp -p /<mydir>/webview.cnf /opt/FJSVwvbs/etc/webview.cnf <Return>
      # cp -p /<mydir>/.policy /opt/FJSVwvbs/etc/.policy <Return>
      # cp -p /<mydir>/wvlocal.cnf /opt/FJSVwvbs/etc/wvlocal.cnf <Return>
    9. 3.でバックアップしたGLSの動作環境をリストアします。

      # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetrestore -f /<mydir>/hanetYYYYMMDD.bk <Return>
    10. /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvenv.localファイルを編集し、HV_RCSTART変数の値を"0"に設定します。また/opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvenv.localファイルが存在しない場合には、以下の1行からなるファイルを新規に作成します。この設定により、ノード起動時のRMS自動起動が抑止されます。

      export HV_RCSTART=0
  6. クラスタシステムを構成する全ノードにおいて手順 5. を終了した後、各クラスタノードをリブートします。全てのノードのシステムが起動したことを確認してから次の手順へ進みます。

    # shutdown -r now <Return>
  7. ハードウェア機種/構成を確認して、シャットダウン機構の設定を変更してください。以下のハードウェア機種/構成に該当しない場合は、次の手順へ進みます。

    1. PRIMERGY RX200/300/500/600 シリーズ、TX200/300 シリーズ、BX620/920/960 シリーズ(ServerView Resource Orchestrator Virtual Edition と組み合わせて使用)の場合

    2. PRIMEQUESTの場合

    3. PRIMEQUESTのKVM環境で管理OS異常切替機能を使用している場合

    a. PRIMERGY RX200/300/500/600 シリーズ、TX200/300 シリーズ、BX620/920/960 シリーズ(ServerView Resource Orchestrator Virtual Edition と組み合わせて使用)の場合
    1. 全てのノードのシャットダウン機構の状態を確認してください。シャットダウン機構の初期状態が"InitFailed"と表示されたり、テスト状態に"Unknown"や"TestFailed"と表示されます。

      # sdtool -s <Return>
      Cluster Host    Agent                SA State      Shut State  Test State  Init State
      ------------    -----                --------      ----------  ----------  ----------
      node1           SA_lkcd              Idle          Unknown     TestFailed  InitWorked
      node1           SA_ipmi              Idle          Unknown     TestFailed  InitWorked
      node2           SA_lkcd              Idle          Unknown     TestFailed  InitWorked
      node2           SA_ipmi              Idle          Unknown     TestFailed  InitWorked
    2. 「PRIMECLUSTER 導入運用手引書」の「8.10.2 iRMCのユーザ名とパスワードの変更」を参照し、iRMCのパスワードを再設定してください。

    b. PRIMEQUESTの場合
    1. 全てのノードのシャットダウン機構の状態を確認してください。シャットダウン機構の初期状態が"InitFailed"と表示されたり、テスト状態に"Unknown"や"TestFailed"と表示されます。

      # sdtool -s <Return>
      Cluster Host    Agent                SA State      Shut State  Test State  Init State
      ------------    -----                --------      ----------  ----------  ----------
      node1           SA_mmbp.so           Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node1           SA_mmbr.so           Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node2           SA_mmbp.so           Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
      node2           SA_mmbr.so           Idle          Unknown     Unknown     InitFailed
    2. 「PRIMECLUSTER 導入運用手引書」の「8.8.2 RMCPでMMBを制御するためのユーザ名とパスワードの変更」を参照し、MMBのパスワードを再設定してください。

    c. PRIMEQUESTのKVM環境で管理OS異常切替機能を使用している場合
    1. 「PRIMECLUSTER 導入運用手引書」の「5.1.2.5.4 PRIMEQUESTのKVM環境で管理OS異常切替機能を使用する場合の設定」を参照し、管理OS異常切替機能を設定してください。

  8. RMSの設定を有効にします。この操作は、クラスタシステムを構成する任意のノードで実行します。

    1. 以下のコマンドを実行し、RMS Wizardを起動します。ここでコンフィグレーション名は手順 1. で確認したものです。

      # hvw -n <コンフィグレーション名> <Return>
    2. 1. で表示される"Main configuration menu"から"Configuration-Activate"を選択し、RMS設定のActivateを実行します。

    3. 2. が完了したら、RMS Wizardを終了します。

  9. アップグレード手順で変更した設定を元に戻します。以下の手順はクラスタシステムを構成する全ノードで実施してください。

    1. /opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvenv.localファイルを編集し、手順 5. の 10. で"0"に設定したHV_RCSTART変数の値を"1"に変更します。この設定により、ノード起動時にRMSが自動起動します。

      export HV_RCSTART=1
    2. RMSを起動します。

      # hvcm <Return>