ISIには以下の拡張構成があります。
ISIサーバ分離構成
ISIサーバ連携構成
負荷分散構成
それぞれの特長と用途について説明します。
ISIサーバ分離構成
図1.10 ISIサーバ分離構成
基本構成のISIサーバを複数作成し、各サーバで行う業務を分離できます。
業務システムが異なる複数の業務を処理したい場合、実行するISIサーバを業務単位で分離することで、安定したレスポンスや運用影響の分離を実現します。
例えば、リアルタイム性を求めるオンライン業務と一括処理が必要な業務を1台のサーバ上で運用する場合、一括処理の業務に依頼された大量なデータ処理が、オンライン業務のレスポンスに影響しないように、ISIサーバを分離することでシステムリソースを効率的に使用できます。
ISIサーバ連携構成
ISIサーバ連携構成には、以下の2つの方法があります。
SOAPを利用する方法
キュー間転送を利用する方法
図1.11 ISIサーバ連携構成(SOAPを利用する場合)
別サーバマシンにあるISIサーバ、または他社ESB製品と連携させることができます。
複数のシステムとの連携や他社ESB製品と連携する場合に使用できます。
図1.12 ISIサーバ連携構成(キュー間転送を利用する場合)
別サーバマシンにある非同期メッセージング(メッセージ保証あり)構成のISIサーバ同士をメッセージ保証して連携させることができます。
ISIサーバ同士を疎な関係で連携するため、相手サーバが停止していても自サーバの業務は継続できます。
複数のシステムを連携し、各システムの独立性を高めたい場合に使用できます。
キュー間転送の詳細については、“2.2.5 キュー間転送機能”を参照してください。
負荷分散構成
同期メッセージング構成のISIサーバ群を負荷分散装置に接続することで、仮想的な1台のサーバとして見せることが可能です。
これにより、大量のメッセージを複数のISIサーバで処理することができ、より安定した性能を実現できます。
また、負荷分散構成の中の1台がハードウェア障害などでダウンした場合でも、残りのサーバで業務を継続(縮退運用)できます。
ISIサーバ1台にかかる処理負荷を分散し、システム全体の性能を安定させたい場合に使用できます。