作業内容や状況に応じた重畳表示を行うため、Interstage AR Processing Serverではシナリオ、シーンによってAR重畳表示定義を管理します。
シナリオ
シナリオとは複数のシーンをグループ化したもの。プレゼンテーション用ツールを例にすると、複数スライドをまとめた1ファイルに相当する。
例
シナリオの例
同じ設備でも昼の点検と夜の点検では点検する内容が異なる
シナリオ1:昼点検
シナリオ2:夜点検
同じ設備でも業務ごとに見せたい情報が異なる
シナリオ1:運転業務
シナリオ2:部品交換業務
シーン
シーンとは複数のAR重畳表示定義をグループ化したもの。プレゼンテーション用ツールを例にすると、スライドの1ページに相当する。
例
配管の部品交換作業におけるシーンの例
シーン1:センサー情報をチェックし、水が止まっていることを確認する
シーン2:カバーを開ける
シーン3:部品を交換する
AR重畳表示定義
重畳表示を行うためにARマーカーに予め関係づけられた情報のこと。どのARマーカーに対し、どのAR重畳表示コンテンツをどれくらいの大きさ、角度で表示するかなどの情報が定義されます。
例
配管の部品交換作業におけるAR重畳表示定義の例
AR重畳表示定義1:センサー情報をID1のARマーカーの指定座標に表示する
AR重畳表示定義2:注意事項をID1のARマーカーの指定座標に表示する
図1.2 シナリオ・シーン・AR重畳表示定義の関係例
ポイント
シナリオ・シーンにはIDを割り振る必要があります。
シーン間での順序を遷移する制御を行う場合は、業務内容に応じてアプリケーションで実装する必要があります。