メール送信ログの採取に関して、Systemwalker Desktop Keeperは、SMTP(クライアント(CT)インストール時に指定したポート番号)を監視します。つまり、メールの送信にSMTPプロトコルを使用するメールソフトが対象となります。複数のメールソフトを使用している場合、それぞれのSMTPのポート番号設定は、同一のポート番号を指定してください。
SMTP以外のプロトコルを使用するWebメールやグループウェアなどは、メール送信ログが採取されません。
Outlookの電子メールアカウントで使用するサーバの種類が“Microsoft Exchange Server”になっている場合は、SMTPプロトコルでないため、メール送信ログが採取されません。
パーソナルファイアーウォールなどで、インストール時に指定したポート番号が閉じられている場合は、メール送信ログが採取されません。
送信するメールは、JIS:ISO-2022-JP、UTF-7、UTF-8、US-ASCIIのどれかの形式でエンコードされている必要があります。メール送信ログを取得するポリシーの場合、JIS:ISO-2022-JP、UTF-7、UTF-8、US-ASCII以外の形式でエンコードされたメールは送信されず、メール送信ログを取得するポリシーが設定されていても、ログは記録されません。
Microsoft® Outlook® 2003、Microsoft® Outlook® 2007の場合で、UNICODE文字を含むメールを送信した場合、「送信メッセージのエンコード方法を自動で決定する」を設定していると、文字設定を日本語(JIS)にしていても、簡体字中国語(GB2312)に変換されて送信されます。したがって、Microsoft® Outlook® 2003、Microsoft® Outlook® 2007では、「送信メッセージのエンコード方法を自動で決定する」を設定しないでください。
メールソフトが「RFC2183」に準拠した仕様になっていない場合、正しくログが採取されないことがあります。(例:添付ファイル名が採取されない)
メール送信ログで採取されるすべての情報は2048バイトまでです。2048バイトを超える場合は、以下の順番で情報が削除され、2048バイト以内になるまで続けられます。
このため、メール送信ログの一部が削除された場合は、ログビューアにおいて、メール送信ログが関係したファイル追跡ができないことがあります。
送信元アドレスが削除されますが、100バイトまでは残されます。ただし、100バイト目が全角文字の1バイト目であったときは、99バイトまで残されます。
送信先アドレス(Bcc)が削除されますが、500バイトまでは残されます。ただし、500バイト目が全角文字の1バイト目であったときは、499バイトまで残されます。
送信先アドレス(Cc)が削除されますが、500バイトまでは残されます。ただし、500バイト目が全角文字の1バイト目であったときは、499バイトまで残されます。
送信先アドレス(To)が削除されますが、500バイトまでは残されます。ただし、500バイト目が全角文字の1バイト目であったときは、499バイトまで残されます。
メールのタイトルが削除されますが、100バイトまでは残されます。ただし、100バイト目が全角文字の1バイト目であったときは、99バイトまで残されます。
添付ファイル名が削除されますが、300バイトまでは残されます。ただし、300バイト目が全角文字の1バイト目であったときは、299バイトまで残されます。
送信先アドレス(Bcc)は、アドレス部分だけログとして採取されます。メールソフトで添付される名前は採取されません。
新規にLANデバイスを装着し、LANドライバのインストールが行われた場合は、クライアント(CT)を再起動したあとにメール送信ログを採取できるようになります。
送信先アドレス(To、Cc、Bcc)に「,」や「;」が含まれている場合、メールソフトによっては「,」や「;」の部分でアドレスが分割されてログが採取されるときがあります。
送信先アドレス(To)と(Bcc)、(cc)と(Bcc)が同じアドレスの場合、(Bcc)のアドレスが採取されません。
メール内容の参照について
メール内容(本文、添付ファイル含むすべて)は、MIMEエンコード後のものが、参照用ファイルとしてサーバに保管されます。したがって、ファイルサイズはMIMEでエンコードされたあとのサイズで判断されます。メール内容のファイルサイズが50MBを超える場合は、保管されません。メール送信ログ自体は取得されます。
メール内容のファイルはバックアップツール対象外のため、定期的に退避することをお勧めします。
メール内容参照用に管理サーバに保管したファイルは、他の原本保管ファイルと同様、バックアップツール、バックアップコマンドでのバックアップ対象外です。
メール送信時の宛先確認について
メール送信時に確認対象となるメールアドレスは、すべての宛先(TO、CC、BCC)です。FROMは対象外です。
利用者がメールソフトから除外ドメイン以外のアドレスにメールを送信しようとして、送信を中止した場合においても、メールソフトはメールの送信を完了しているため、該当メールは送信済みと見なされてしまいます。
本機能をメールサーバで動作させると、中継したメールの送信でメッセージが表示される場合があります。メッセージが表示されたままではメールの送信が完了していないため、メールが滞留してしまう可能性があります。メールサーバでは、本機能を使用しないでください。
警告メッセージが表示されている間は、メールの送信が完了しません。メッセージが表示された状態で長時間放置していた場合、メール送信が失敗することがあります。
管理サーバと同じコンピュータにインストールされているCTで、本機能を動作させる場合、管理者通知のメール送信時にアドレスがチェックされ、警告メッセージが表示される可能性があります。メッセージが表示されている間は、メールの送信が完了しないため、管理者通知の宛先を除外ドメインのアドレスに設定してください。
本機能は、システムが自動で送信しているメールに対してもチェックを行い、警告メッセージを表示します。メッセージが表示されている間、メールが送信されないため、そのようなメール送信については宛先を除外ドメインのアドレスに設定してください。
メール送信ログについて
暗号化しない保管は、管理コンソールで設定したあとからとなります。現在保管されているものについては、暗号化されたままとなります。暗号化するに設定しても、暗号化されずに保存されている原本は暗号化されていない状態のままとなります。