従系サーバの構築について説明します。従系サーバは、主系サーバの構築データを使用した復元作業で構築します。
従系サーバの構築をするにあたって、あらかじめ事前準備を行っておくことが必要となります。事前準備の詳細については、“事前準備”を参照してください。
なお、“主系サーバの構築”で退避した従系サーバ構築用バックアップデータは、“二重化システムに従系サーバを追加する”で使用します。必要に応じて主系サーバの構築データを保持してください。
注意
以下のバックアップ資源は、リストアをすることができません。
異なるOSのバックアップ資源
インストール種別が異なるバックアップ資源
インストールドライブ、インストールディレクトリが異なるバックアップ資源
異なるバージョンレベルのバックアップ資源
バックアップ元のサーバと、リストアするサーバのSystemwalker Centric Manager用のユーザ情報を同一にしてください。
Systemwalker共通ユーザー管理機能を使用する場合、接続先のSystemwalker認証リポジトリはバックアップ元のサーバとリストアするサーバで同一にしてください。
主系サーバでSystemwalker Centric Managerをインストールしたシステム管理者(Administratorユーザ)と同名のユーザが、従系サーバに登録されていることを確認してください。
“Administrator”ユーザのユーザ名を変更している場合は、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”の“Administratorユーザ(ビルトインアカウント)についての注意事項【Windows版】”を参照してください。
リモート操作を利用している場合は、ユーザ名が変更されます。元のユーザ名を再設定してください。
リモート操作の定義方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照してください。
運用環境保守ウィザードでの設定
従系サーバとする運用管理サーバから以下の手順で操作します。
[Systemwalker Centric Manager]-[ツール]-[運用環境の保守]を起動します。運用環境が構築されていない場合、システムを起動してログオンすると自動的に起動されます。
→[運用環境保守ウィザード]ダイアログボックスが表示されます。
[次へ]ボタンをクリックします。
→[処理の選択]ダイアログボックスが表示されます。
以下の項目を指定し、[次へ]ボタンをクリックします。
[実施する処理]
[運用環境の復元]を指定します。
[退避データ格納先]
“主系サーバの構築”で退避した従系サーバ構築用バックアップデータの格納先を指定します。
通常のバックアップデータと従系サーバ構築用バックアップデータが同一フォルダに存在した場合、通常のバックアップデータの復元が優先されます。従系サーバ構築用バックアップデータから従系サーバを構築する場合は、従系サーバ構築用バックアップデータと通常のバックアップデータを同一フォルダに格納しないでください。
→[運用形態の設定]ダイアログボックスが表示されます。
以下の項目を指定し、[次へ]ボタンをクリックします。
[運用形態]
[運用管理サーバ二重化運用(従系)]
[ホスト名]
主系サーバのホスト名を入力します。従系サーバの構築用バックアップデータを取得したホスト名が自動入力されます。
→[各種データベースの作成情報の入力]ダイアログボックスが表示されます。
フレームワークデータベースを作成するために必要な、以下の項目を指定します。
[対象データベース]
[フレームワーク]をチェックします。
[管理ドメイン名]
運用管理クライアントから運用管理サーバに接続するための識別名として使用されます。管理ドメイン名は、128バイト以内の英数字で指定します。日本語および空白文字は指定できません。
[DBサイズ設定]
DBサイズ設定ボタンをクリックし、作成するフレームワークデータベースの容量を指定します。
[ファイル格納先]
以下の項目のファイル格納先を指定します。
[データベースログファイル]
[データベースディクショナリファイル]
[リポジトリ/ログデータベース]
注意
作成するデータベース、および各データベースの容量は、主系サーバと同一にしてください。
フレームワークデータベースの[管理ドメイン名]には主系サーバのドメイン名を指定する必要はありません。
データベース格納先(ファイル格納先)を変更する場合、フレームワーク、インベントリの各データベースがそれぞれ異なる格納先になるように指定してください。
データベース格納先(ファイル格納先)は124バイト以内で指定してください。
フレームワークデータベース格納先(ファイル格納先)は半角英数字で指定してください。
インベントリデータベース格納先(ファイル格納先)は半角空白、タブ、カンマ“,”、セミコロン“;”、単一引用符“'”、二重引用符“"”、番号記号“#”、縦線“|”、山形括弧“<”“>”、スラッシュ“/”、アスタリスク“*”、疑問符“?”、およびマルチバイト文字以外を指定してください。
そのほかのデータベースを作成する場合には、各データベースの作成に必要な情報の入力を行います。[対象データベース]から作成するデータベースを選択し、設定情報を入力し[次へ]ボタンをクリックします。各データベースの作成方法については、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”を参照してください。
→[退避データ復元方法の選択]ダイアログボックスが表示されます。
ポイント
各データベースは、環境構築後も作成することができます。
注意
作成するデータベース、および各データベースの容量は主系サーバと同一にしてください。
以下の項目を指定し、[次へ]ボタンをクリックします。
[復元方法]
[すべての機能の運用データを復元する]を指定します。
[復元する情報]
[ログ情報と定義情報]を指定します。
→[設定内容の確認]ダイアログボックスが表示されます。
[設定内容の一覧]で設定内容を確認し、[次へ]ボタンをクリックします。
→[処理の実行]ダイアログボックスが表示され、処理が実行されます。
[処理完了]ダイアログボックスが表示されます。
[完了]ボタンをクリックします。
自動アクションの抑止
特定したメッセージに対して、実行する処理(自動アクション)を事前に設定している場合、メッセージが発生すると、主系サーバと従系サーバにアクションが実行されてしまいます。(例:あるメッセージに対し、“メールで通報する”のアクションを設定している場合、複数個の同じメールが送信される)そのため従系サーバでは、自動アクションを抑止する必要があります。
従系サーバで、以下のコマンドを実行し、自動アクションを抑止します。抑止するアクションは個別に指定してください。mpaosment(自動アクションの実行抑止コマンド)の詳細については、"Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル"を参照してください。
Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker\mpaosfsv\bin\mpaosment |
注意
V10.0以前の業務サーバ/部門管理サーバを監視対象システムに含んでいる環境で、アプリケーション/業務の監視、およびワークユニット/IJServerクラスタの監視を行う場合は、“アプリケーション起動”の自動アクションの抑止を行わないでください。
また、以下の場合についてもアプリケーション起動の自動アクションの抑止を行わないでください。
DMZの環境で、アプリケーション稼働スクリプトによる監視を行う場合
資産管理機能を使用する場合は、主系と同じデータベース見積もりで資産管理データベースを作成してください。
データベースの作成方法については、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”の“データベース作成【Windows版】”を参照してください。また、環境設定の詳細については、“Systemwalker Centric Manager 導入手引書”の“資産管理機能を利用する場合の環境設定”を参照して、連携する資産管理サーバを設定してください。