マルチサーバ管理の運用時に発生するトラブルへの対処方法(マルチサーバ特有の事象)について説明します。各機能のトラブル詳細については、各機能のトラブルシューティングも参照してください。
■ CORBAの通信エラーが返ってくる
本現象が発生した場合は、以下の原因が考えられます。
「参照先ホスト」がサイトから削除されています。
Interstageが運用されていません。
「参照先ホスト」がサーバグループから削除されています。
Interstageが運用されていません。
以下の対処を行ってください。
参照先サーバのInterstage状態を確認してください。参照先サーバが削除されている場合は、サイトの構成を確認してください。問題がない場合は、他の問題の可能性があります。“11.1 CORBAサービス運用中のシステム例外発生”を参照して対処してください。
■ サーバグループの一部分のサービスやワークユニットが運用操作をしていないのに起動・停止する
本現象が発生した場合、以下の原因が考えられます。それぞれの対処を行ってください。
そのサーバに固有の異常が発生している(停止している)場合は、メッセージを参照して対処してください。
サーバグループの一部サーバがクラスタシステムで運用されている場合は、サーバグループに所属している管理対象サーバをクラスタシステムで運用しないでください。サーバグループに所属している管理対象サーバをクラスタシステムで運用すると、Interstage管理コンソールからの一括操作とクラスタシステムの運用操作のバッティングにより、Interstageのサービスやワークユニットなどがユーザの意図しないタイミングで起動/停止される可能性があります。
■ 管理対象サーバから応答が返ってこない
管理対象サーバで、処理が完了しているのに管理対象サーバから応答が返らない場合は、以下の原因が考えられます。
Interstage JMXサービスでは、管理対象サーバの処理中は処理結果を受信するまで待機しますが、管理対象サーバの操作中にLANが切断されて管理対象サーバからの処理結果が受信できない状態となった可能性があります。
LANを接続した後に、再度Interstage管理コンソールにログインして、処理結果を確認してください。また、処理結果の受信時間は時間監視しているため、タイムアウト時間を超過すると通信エラーが発生します。
なお、時間監視時間は、カスタマイズできます。カスタマイズ方法については、“運用ガイド(基本編)”の“Interstage管理コンソール環境のカスタマイズ”を参照してください。
■ Interstage管理コンソールでシステムの状態が“不明”と表示される
Interstage管理コンソールの[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [システム]においてシステムの状態が“不明”と表示され、かつ、Interstage管理コンソールの操作時にエラーメッセージis20726が出力される場合、isjmx.xmlにローカルホストが設定されていない可能性があります。
“マルチサーバ運用ガイド”の“サーバグループ環境の初期構築”を参照し、isjmx.xmlにローカルホストを設定してください。
■ サイト移行後の環境においてアプリケーションがエラーとなる
サイト移行後の環境においてアプリケーションがエラーとなる場合、以下の原因が考えられます。
サイト情報の変更に失敗しています。
管理対象サーバの移入に失敗しています。
サイト情報定義ファイルの定義内容に誤りがないかを確認してください。また、移入する一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)のカスタマイズに誤りがないかを確認してください。
バックアップ資源の移入先サーバとサイト情報定義ファイルが一致しているかを確認してください。
確認後、サイトの移行を最初から行ってください。サイトの移行手順については、“マルチサーバ運用ガイド”の“開発環境から運用環境へのサイト移行”を参照してください。