同一マシン上の複数のIJServerクラスタで、同一アプリケーションの負荷分散を行う方法を説明します。
注意
本手順では、「1.IJServerクラスタとWebサーバを分離して運用するための設定」を行いますが、作成した環境は「Webサーバを経由する運用形態」となります。
IJServerクラスタとWebサーバを分離して運用するための設定
Interstage管理コンソールの[システム] > [環境設定]タブ > [Servletサービス詳細設定] > [Webサーバとワークユニットを同一のマシンで運用する]で[運用しない]を選択します。
なお、isj2eeadminコマンドを使用して設定することもできます。詳細は、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。
IJServerクラスタの作成
Interstage Java EE管理コンソールまたはasadminコマンドのcreate-clusterサブコマンド、create-instanceサブコマンドで、IJServerクラスタおよびサーバーインスタンスを作成します。
この際、負荷分散の対象数に応じてIJServerクラスタを複数作成します。
IJServerクラスタとWebサーバコネクタの連携を外す
Interstage Java EE管理コンソールまたはasadminコマンドのdelete-web-server-refサブコマンドで、作成したすべてのIJServerクラスタとWebサーバの連携を解除します。
IJServerクラスタと連携しているWebサーバの確認は、Interstage Java EE管理コンソールまたはasadminコマンドのlist-web-server-refsサブコマンドでできます。
IJServerクラスタへのアプリケーションの配備
Interstage Java EE管理コンソールまたはasadminコマンドのdeployサブコマンドで、各IJServerクラスタにアプリケーションを配備します。
その際、以下となるようにしてください。
「アプリケーション名」が重複しないように、各IJServerクラスタで名前を変更する。
「コンテキストルート」は、すべてのIJServerクラスタで同じ値にする。
Webサーバコネクタの接続先情報の作成
Interstage管理コンソールの[システム] > [サービス] > [Webサーバ] > [Webサーバ名] > [Webサーバコネクタ]からWebサーバコネクタの接続先情報の設定を行います。[新規作成]タブから手順2~4で作成、配備した各IJServerクラスタの情報を指定します。
項目 | 設定内容 |
---|---|
ワークユニット名 | 任意の名前 |
ServletコンテナのIPアドレス:ポート番号 | IJServerクラスタのIPアドレス:HTTPリスナーポート(注) 例)192.0.2.1:28090 |
Webアプリケーション名 | 手順4でアプリケーションの配備時に指定した「コンテキストルート」の値 |
注) ポート番号にはHTTPリスナーポートを指定します。IJServerクラスタに複数サーバインスタンスが存在する場合は各サーバインスタンスのHTTPリスナーポートを指定してください。詳細は、「6.8.3 HTTPサービスの定義項目」の「リスナーポート」を参照してください。
なお、isj2eeadminコマンドを使用して設定することもできます。isj2eeadminコマンドの詳細は、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。
Webコンテナへアクセスする運用形態の設定
Interstage Java EE管理コンソールまたはasadminコマンドのsetサブコマンドで、Webコンテナへアクセスする運用形態を“webserver”に設定します。
プロパティ名 | 設定内容 |
---|---|
requestCheck | webserver |
詳細は、「6.8.3 HTTPサービスの定義項目」の「Webコンテナへアクセスする運用形態」を参照してください。
IJServerクラスタの起動
Interstage Java EE管理コンソールまたはasadminコマンドのstart-clusterサブコマンドで、各IJServerクラスタを起動します。
Webサーバの起動
Interstage管理コンソールまたはihsstartコマンドで、Webサーバを起動します。
アプリケーションの実行
Webブラウザなどからアプリケーションを実行します。