IJServerクラスタのJNDIサービスの設定に、外部ネーミングサービスURLとして他サーバーインスタンスのホスト名とIIOPリスナーポート番号を指定できます。この指定により、他サーバーインスタンスで運用されているEnterprise JavaBeansを呼び出す場合においてもJNDI名を指定するのみで呼び出すことが可能となります。この機能を他ネーミングサービス連携機能と呼びます。外部ネーミングサービスURLに指定するホスト名とIIOPリスナーポート番号にEJBディスパッチャを運用するサーバーインスタンスのIIOPリスナー情報を指定することで、別のサーバーインスタンスのEJBアプリケーションを呼び出す場合においてもEJBディスパッチ機能によるロードバランスが可能となります。詳細な定義方法については、「6.4.2 JNDIサービスの定義項目」を参照してください。
他ネーミングサービス連携機能利用して、Enterprise JavaBeans以外(JDBC、JMS、コネクタ等)のリソースも外部のネーミングサービスから取得できます。
他ネーミングサービス連携機能を使用しない場合
クライアント環境からEnterprise JavaBeansを呼び出す場合
クライアント環境でJNDIを使用してEnterprise JavaBeansを呼び出す場合、エンドポイントに指定した接続先のサーバーインスタンスのネーミングサービスからEnterprise JavaBeansのオブジェクトリファレンスを取得して呼び出します。このため、クライアント環境では必ず他サーバーインスタンスで運用されているEnterprise JavaBeansを呼び出すため、他ネーミングサービス連携機能を使用する必要がありません。
サーバーインスタンスからEnterprise JavaBeansを呼び出す場合
サーバーインスタンスでJNDIを使用してEnterprise JavaBeansを呼び出す場合、単にJNDI名を指定すると同一サーバーインスタンスのネーミングサービスからオブジェクトリファレンスを取得してアクセスするため、同一サーバーインスタンスで運用されているEnterprise JavaBeansしかアクセスできません。他サーバーインスタンスのEnterprise JavaBeansにアクセスする場合、deployment descriptorのEJB参照名に対してInterstage deployment descriptorファイルのJNDI名を指定し、Enterprise JavaBeansが動作しているサーバーインスタンスのホスト名とポート番号をINS形式で指定する方法があります。しかし、この場合にはサーバーインスタンスのホスト名やポート番号が変更になると、すべてのInterstage deployment descriptorファイルの指定を変更して再配備する必要があります。