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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 15.3 運用ガイド
ETERNUS

7.9.3 レプリケーションの実行

ディスクグループ内のすべての物理ディスクで、同期をとって操作します。

必要な前後処理は、レプリケーションの操作を行う前後にディスクグループ単位で実施し、各物理ディスクを操作する際は、前後処理が動作しないようにします。

[スナップショット型レプリケーションの例]

(複写元/複写先に対する前処理を行う)

# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -f -t /dev/vx/dmp/sdg /dev/vx/dmp/sdx
FROM=/dev/vx/dmp/sdg@SV1, TO=/dev/vx/dmp/sdx@SV1 swsrpmake completed
# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -f -t /dev/vx/dmp/sdh /dev/vx/dmp/sdy
FROM=/dev/vx/dmp/sdh@SV1, TO=/dev/vx/dmp/sdy@SV1 swsrpmake completed
#

(複写元/複写先に対する後処理を行う)

[同期型レプリケーションの例]

(複写先に対する前処理を行う)

# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync -t /dev/vx/dmp/sdg /dev/vx/dmp/sdx
FROM=/dev/vx/dmp/sdg@SV1, TO=/dev/vx/dmp/sdx@SV1 swsrpstartsync completed
# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync -t /dev/vx/dmp/sdh /dev/vx/dmp/sd
FROM=/dev/vx/dmp/sdh@SV1, TO=/dev/vx/dmp/sdy@SV1 swsrpstartsync completed

(等価性維持状態後)

(複写元に対する前処理を行う)

# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -f -t /dev/vx/dmp/sdg /dev/vx/dmp/sdx
FROM=/dev/vx/dmp/sdg@SV1, TO=/dev/vx/dmp/sdx@SV1 swsrpmake completed
# /opt/FJSVswsrp/bin/swsrpmake -f -t /dev/vx/dmp/sdh /dev/vx/dmp/sdy
FROM=/dev/vx/dmp/sdh@SV1, TO=/dev/vx/dmp/sdy@SV1 swsrpmake completed
#

(複写元/複写先に対する後処理を行う)

レプリケーションの前後で実施する前後処理は、以下のとおりです。

表7.7 レプリケーションの前後処理

種別

前処理

後処理

複写元

  1. ディスクグループ内のすべての論理ボリュームへのアクセスを停止し、データの整合性を確保します。

  2. ファイルシステムが含まれる場合、ディスクグループ内のすべてのファイルシステムをアンマウントします。

  3. サーバ内レプリケーションで、ディスクグループがimportされていない場合、ディスクグループをimportします。

ファイルシステムが含まれる場合、前処理でアンマウントしたボリュームをマウントします。

複写先

  1. ディスクグループ内のすべての論理ボリュームへのアクセスを停止します。

  2. ファイルシステムが含まれる場合、ディスクグループ内のすべてのファイルシステムをアンマウントします。

  3. ディスクグループをdeportします。

  4. ディスクグループ配下の物理ディスクをofflineにします。

  1. 前処理でofflineにした物理ディスクをonlineにします。

  2. ディスクグループを再構成します。

  3. ファイルシステムが含まれる場合、前処理でアンマウントしたボリュームをマウントします。

ディスクグループの再構成(サーバ内レプリケーションの場合)

ディスクグループを再構成する手順は、以下のとおりです。

  1. リストアのプリコミット分析

    # /etc/vx/bin/vxconfigrestore -p dstdg
    Diskgroup dstdg configuration restoration started ......
    
    Installing volume manager disk header for sdx ...
    Installing volume manager disk header for sdy ...
    -
    dstdg's diskgroup configuration is restored (in precommit state).
    Diskgroup can be accessed in read only and can be examined using
    vxprint in this state.
    
    Run:
      vxconfigrestore -c dstdg ==> to commit the restoration.
      vxconfigrestore -d dstdg ==> to abort the restoration.
    #
  2. コピー先のディスクグループ構成のリストアに必要な変更をコミット

    # /etc/vx/bin/vxconfigrestore -c dstdg
    Committing configuration restoration for diskgroup dstdg ....
    
    dstdg's diskgroup configuration restoration is committed.
    #

ディスクグループの再構成(サーバ間レプリケーションの場合)

  1. 複製元サーバのディスクグループsrcdgを、複製先サーバのディスクグループdstdgとしてインポートします。

    # /usr/sbin/vxdg -C -n dstdg import srcdg
    #

    注意

    複写元サーバのディスクグループ名と複写先サーバのディスクグループ名が同じ場合、-nオプションは指定しません。

  2. 複製先サーバのディスクグループdstdg内のボリュームに対し、リカバリー処理を実施します。

    # vxrecover -g dstdg -sb
    #
  3. 複写先ディスクのudidが不整合となっているため、これを復旧します。

    # vxdisk updateudid sdx sdy
    #

注意

  • ディスクグループをクラスタシステムのリソースとして登録している場合は、ディスクグループのimport/deport処理の代わりに、ディスクグループリソースのonline/offline処理を行ってください。
    マウントポイントをクラスタシステムのリソースとして登録している場合は、ファイルシステムのmount/umount処理の代わりに、マウントリソースのonline/offline処理を行ってください。

  • システムでディスク交換などが行われている場合、1つのディスクグループについて競合する構成情報バックアップが複数存在することがあります。
    その場合は、ディスクグループの代わりに、上記コマンド実行後に表示されるディスクグループIDを指定して実行してください。

  • この操作のあと、ディスクグループ内のボリュームがバックグラウンドで同期されるため、ボリュームの構成によっては同期処理に時間がかかることがあります。なお、その場合でもボリュームを使用できます。