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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 15.3 運用ガイド
ETERNUS

3.9.3 バックアップの実行

ディスクグループ内のすべての物理ディスクで、同期をとって操作します。

必要な前後処理は、バックアップの操作を行う前後にディスクグループ単位で実施し、各物理ディスクを操作する際は、前後処理が動作しないようにします。

[スナップショット型バックアップの例]

(業務ボリューム/バックアップボリュームに対する前処理を行う)

# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup /dev/vx/dmp/sdg -Xdevmap /acm/devmap.txt
/dev/vx/dmp/sdg  swstbackup completed
# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup /dev/vx/dmp/sdh -Xdevmap /acm/devmap.txt
/dev/vx/dmp/sdh  swstbackup completed
#

(業務ボリューム/バックアップボリュームに対する後処理を行う)

[同期型バックアップの例]

(バックアップボリュームに対する前処理を行う)

# /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync /dev/vx/dmp/sdg -Xdevmap /acm/devmap.txt
/dev/vx/dmp/sdg  swststartsync completed
# /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync /dev/vx/dmp/sdh -Xdevmap /acm/devmap.txt
/dev/vx/dmp/sdh  swststartsync completed

(等価性維持状態後)

(業務ボリュームに対する前処理を行う)

# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup /dev/vx/dmp/sdg
/dev/vx/dmp/sdg  swstbackup completed
# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup /dev/vx/dmp/sdh
/dev/vx/dmp/sdh  swstbackup completed
#

(業務ボリューム/バックアップボリュームに対する後処理を行う)

バックアップの前後で実施する前後処理は、以下のとおりです。

表3.8 バックアップの前後処理

ボリューム種別

前処理

後処理

業務ボリューム

  1. ディスクグループ内のすべての論理ボリュームへのアクセスを停止し、データの整合性を確保します。

  2. ファイルシステムが含まれる場合、ディスクグループ内のすべてのファイルシステムをアンマウントします。

  3. ディスクグループがimportされていない場合、ディスクグループをimportします。

ファイルシステムが含まれる場合、前処理でアンマウントしたボリュームをマウントします。

バックアップボリューム

  1. ディスクグループ内のすべての論理ボリュームへのアクセスを停止します。

  2. ファイルシステムが含まれる場合、ディスクグループ内のすべてのファイルシステムをアンマウントします。

  3. ディスクグループをdeportします。

  4. ディスクグループ配下の物理ディスクをofflineにします。

  1. 前処理でofflineにした物理ディスクをonlineにします。

  2. ディスクグループを再構成します。

  3. ファイルシステムが含まれる場合、前処理でアンマウントしたボリュームをマウントします。

ディスクグループの再構成

ディスクグループを再構成する手順は、以下のとおりです。

  1. リストアのプリコミット分析

    # /etc/vx/bin/vxconfigrestore -p dstdg
    Diskgroup dstdg configuration restoration started ......
    
    Installing volume manager disk header for sdx ...
    Installing volume manager disk header for sdy ...
    -
    dstdg's diskgroup configuration is restored (in precommit state).
    Diskgroup can be accessed in read only and can be examined using
    vxprint in this state.
    
    Run:
      vxconfigrestore -c dstdg ==> to commit the restoration.
      vxconfigrestore -d dstdg ==> to abort the restoration.
    #
  2. コピー先のディスクグループ構成のリストアに必要な変更をコミット

    # /etc/vx/bin/vxconfigrestore -c dstdg
    Committing configuration restoration for diskgroup dstdg ....
    
    dstdg's diskgroup configuration restoration is committed.
    #

注意

  • ディスクグループをクラスタシステムのリソースとして登録している場合は、ディスクグループのimport/deport処理の代わりに、ディスクグループリソースのonline/offline処理を行ってください。
    マウントポイントをクラスタシステムのリソースとして登録している場合は、ファイルシステムのmount/umount処理の代わりに、マウントリソースのonline/offline処理を行ってください。

  • システムでディスク交換などが行われている場合、1つのディスクグループについて競合する構成情報バックアップが複数存在することがあります。
    その際は、ディスクグループの代わりに、上記コマンド実行後に表示されるディスクグループIDを指定して実行してください。

  • この操作のあと、ディスクグループ内のボリュームがバックグラウンドで同期されるため、ボリュームの構成によっては同期処理に時間がかかる場合があります。なお、その場合でもボリュームを使用できます。