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Interstage Big DataComplex Event Processing Server V1.1.0 ユーザーズガイド
FUJITSU Software

6.2.2 セキュリティの設計を行うための前提知識

BDCEPを利用しセキュアなシステムを運用するために、以下の要素を考慮して設計します。

セキュリティロールの考え方

BDCEPを利用するシステムのユーザーの種類とユーザーごとのセキュリティロール、それぞれに対応するOS上のユーザーの関係を以下に示します。

ユーザーの種類

ユーザーごとのセキュリティロール

OS上のユーザー

システム管理者

全ての操作が可能です。

CEPサーバの起動・停止、CEPエンジンの構成変更など、CEPサーバの運用に関わる操作を行うユーザーです。

スーパーユーザー

エンジン実行ユーザー

CEPエンジンのプロセスが動作する時のユーザーです。

エンジン実行ユーザー
(インストール時に作成)

開発者

定義情報の動作確認の目的で、CEPエンジンに対して定義情報の配備や配備解除を行うほか、CEPエンジンの起動、停止を行います。

CEPサーバにログイン可能な一般ユーザー

保護対象資源

CEPサーバで保護対象となる資源の一覧を示します。

種類

保護対象資源

意味

ファイル

エンジン構成ファイル

CEPエンジンの構成変更に使用するファイル

配備済み定義情報

CEPエンジンに配備された定義情報

マスタデータ

高速フィルターが参照するCSVファイル

リソースログ

リソース利用状況の調査用の出力ファイル

エンジンログ

CEPエンジンの詳細な動作状況が出力されるファイル

カスタムログ

ユーザー開発Javaクラスが出力するログファイル

調査用資料

障害調査のために採取したファイル

ネットワーク

入力アダプターに送信されたイベントデータ

ネットワークを流れるパケット

出力アダプターから送信されたSOAPメッセージ

Terracotta連携により、キャッシュへリモートアクセスを行う際の通信

Hadoop連携により、Hadoopシステムへリモートアクセスを行う際の通信

RDB連携により、RDBにリモートアクセスを行う際の通信

保護対象に対する脅威の分析とその対策

保護対象の資源に対して、以下のような脅威が考えられます。それぞれの脅威に対して対策します。

保護対象資源の種類

脅威

セキュリティ対策

ファイル

改ざん、破壊

パーミッション設定

CEPサーバに対する操作権の認証

ネットワーク

ネットワーク盗聴

安全なセグメントへの配置

保護対象資源への脅威対策の概要

考えられるセキュリティ対策について概要を示します。

セキュリティ対策

対策の概要

パーミッション設定

保護対象資源で挙げたファイルに対して、OSのパーミッションを設定します。セキュリティロールにあわせて、適切なパーミッションを設定してください。

CEPサーバに対する操作権の認証

OSの認証を使用します。適切な利用者のみOSにログイン可能にします。

BDCEPでは、CEPサーバへのログイン認証を受けているユーザーは信頼できるユーザーとして、CEPエンジンに対する操作やエンジンログの参照を可能としています。

また、CEPエンジンの構成変更や、CEPサービスの起動、停止などの一部の操作については、スーパーユーザーのみ操作可能としています。

安全なセグメントへの配置

データの盗聴や侵入を抑止するため、CEPサーバは安全なセグメントへ配置してください。