SOAPリスナ定義では、複合イベント処理ルールの処理結果が送信される、ユーザー開発Webサービスのインターフェースを指定します。SOAPリスナ定義で留意すべき項目について説明します。
作成単位
ユーザー開発Webサービス単位に作成します。汎用的なアプリケーションを作成しSOAPリスナ定義を1つにすることも、合致パターンごとにアプリケーションを分離することもできます。
開発資産ID
ルール照合に合致した時に呼び出す処理内容が分かるような、配備先のCEPエンジンで一意となるSOAPリスナ定義の名前を指定します。
例えば電源がONであることを通知する処理であれば、“powerOn”などが分かりやすい例です。
SOAPリスナ定義とユーザー開発Webサービスの対応関係
対応する複合イベント処理ルールのプロパティ値が、呼び出すユーザー開発Webサービスと整合しているか、該当アプリケーションのWSDL(インターフェース定義)を元に確認してください。既存のWebサービスを利用する場合もインターフェースは既存のままで良いのか、変更する必要があるのかなどを検討します。以下に整合が必要な観点を示します。
パラメーターの名前
ユーザー開発Webサービスに渡すパラメーター名は、複合イベント処理ルールの中で選択されるプロパティ名と一致している必要があります。
複合イベント処理ルールの中で選択するプロパティ名をユーザー開発Webサービスのパラメーターとして使用する場合は、ルールの中で別名を定義して使用するようにします。
パラメーターの型
パラメーターの型も複合イベント処理ルールの中で使用されている型と一致している必要があります。
パラメーターの順序
SOAPリスナにより出力されるSOAPメッセージ中のパラメーターの順序は、select文に記述したプロパティの順序になるとは限りません。ユーザー開発Webサービスがパラメーターの順序をチェックする場合、事前にSOAPリスナの出力するSOAPメッセージを確認してその順序を合わせる必要があります。
以下にルール定義とSOAPリスナ定義との対応関係図を示します。ルール定義とそれに関連付けられたSOAPリスナ定義から、ユーザー開発Webサービスに送信するSOAPメッセージが生成されます。
図5.4 ルール定義およびリスナ定義と、送付されるSOAPメッセージの対応関係