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PRIMECLUSTER  導入運用手引書 4.3

はじめに

本書は、PRIMECLUSTERを使用する際に、起点としてご使用戴きたいマニュアルです。

PRIMECLUSTERシステムの導入から運用管理までの一連の流れ/操作について説明しております。PRIMECLUSTERシステムは複数の機能から構成されていることから、本書以外にも機能ごとに複数のマニュアルが存在しますが、操作上必要な機能固有の情報については本書から各関連マニュアルをポイント参照しているため、まず本書を参照することで一連の操作が可能となります。

また、本書では、PRIMECLUSTERシステムに対応した製品の機能概要、および操作手順についても説明しております。

なお、本書ではPRIMECLUSTERの基本パターンについて記載しております。記載されていないパターンについては、関連マニュアルを参照してください。

PRIMECLUSTERシステムの導入から運用管理を始めるまでの流れと本書の参照先の関係は以下のとおりです。

PRIMECLUSTERシステム導入から運用管理までの流れ

PRIMECLUSTERシステム運用の流れ

本書の参照先

1.PRIMECLUSTERシステムの構築の流れを理解し、PRIMECLUSTERシステムの設計をする。

第1部 導入準備編

2.PRIMECLUSTERシステムを新規に導入する。

第2部 導入編

3.PRIMECLUSTERシステムの運用状態を監視する。

第3部 運用編

4.PRIMECLUSTERシステムの運用開始後、システムの構成などを変更する。

第4部 システム構成変更編

5.PRIMECLUSTERシステムの保守を行う。

第5部 保守編

6.PRIMECLUSTERシステムに対応製品を導入する。

第6部 PRIMECLUSTER対応製品編

詳細な手順の説明については、各部の該当箇所に参照マニュアル名を明記しますので、そちらを参照してください。

本書の読者

本書はPRIMECLUSTER 4.3を使用して、クラスタシステムの導入、運用管理を行う全てのユーザと、PRIMECLUSTER上にアプリケーションを作成するプログラマを対象にしています。

本書について

本書は6部と付録、用語集で構成されています。各部の内容は以下のとおりです。

第1部  導入準備編

対象:PRIMECLUSTERシステムを構築するシステム管理者
内容:PRIMECLUSTERシステムの導入から運用までの全体の作業の流れを説明します。

第2部  導入編

対象:PRIMECLUSTERシステムを構築するシステム管理者
内容:ソフトウェアのインストール、クラスタの構築、アプリケーション構築までの操作について説明します。

第3部  運用編

対象:システムを運用管理するシステム管理者
内容:PRIMECLUSTERシステムの監視方法、異常の原因を調査する方法などを説明します。

第4部  システム構成変更編

対象:PRIMECLUSTERシステムを構築するシステム管理者
内容:PRIMECLUSTERシステム構成の追加、変更、削除を行う場合に必要な作業について説明します。

第5部  保守編

対象:PRIMECLUSTERシステムを構築するシステム管理者
内容:PRIMECLUSTERシステム動作環境の保守を行う場合に必要な作業について説明します。

第6部  PRIMECLUSTER対応製品編

対象:PRIMECLUSTERシステム上でPRIMECLUSTER対応製品を動作させるユーザ
内容:PRIMECLUSTERシステムに対応した製品のVL、機能概要を説明します。

付録A  PRIMECLUSTERシステム設計ワークシート

対象:PRIMECLUSTERシステムを設計するユーザ
内容:PRIMECLUSTERシステム 設計ワークシートを掲載しています。

付録B  マニュアルページ

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する全てのユーザ
内容:PRIMECLUSTERシステムの各機能で使用するオンラインマニュアルページについて説明します。

付録C  トラブルシューティング

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する全てのユーザ
内容:PRIMECLUSTERシステムでトラブルが発生した場合の対処法を説明します。
トラブル調査を依頼する際のデータの採取方法について説明します。

付録D  メッセージ

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する全てのユーザ
内容:PRIMECLUSTERシステムでuserApplication Configuration Wizardで出力されるメッセージおよびプロシジャリソースのメッセージの内容と対処方法について説明します。また、その他のメッセージについては他マニュアルの参照先を示します。

付録E  PRIMECLUSTER対応製品用の状態遷移プロシジャリソースの登録/変更/削除

対象:PRIMECLUSTER対応製品用リソースを使用する全てのユーザ
内容:クラスタアプリケーションでプロシジャリソースを使用する場合のプロシジャリソースの登録/変更/削除方法について説明します。

付録F  PRIMECLUSTER対応製品用リソースの登録

対象:PRIMECLUSTER対応製品用リソースを使用する全てのユーザ
内容:PRIMECLUSTER対応製品用リソースの登録手順を説明します。

付録G  シャットダウンエージェント設定更新機能

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する全てのユーザ
内容:シャットダウンエージェント設定更新機能について説明します。

付録H  VMware環境でPRIMECLUSTERを使用する場合

対象:VMware環境でPRIMECLUSTERシステムを使用する全てのユーザ

内容:VMware環境でPRIMECLUSTERシステムを使用する場合の導入手順について説明します。

付録I  バージョン毎の変更点

対象:PRIMECLUSTER 4.0A20、4.1A20、4.1A30、4.2A00、または4.2A30を使用していた全てのユーザ
内容:PRIMECLUSTER 4.3A00の仕様変更点について説明します。

付録J  リリース情報

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する全てのユーザ
内容:本マニュアルの主な変更内容について説明します。

用語集

対象:PRIMECLUSTERシステムを使用する全てのユーザ
内容:PRIMECLUSTERシステムの用語について説明します。

関連マニュアル

以下のマニュアルはクラスタ設定を行う際に必要に応じて参照してください。

注意

PRIMECLUSTERの関連ドキュメントには上記マニュアル以外に以下のドキュメントがあります。

  • PRIMECLUSTER インストールガイド

    PRIMECLUSTERの各製品に添付されるインストールガイド(テキストデータ)です。

    データは各製品の“CD3”に格納されています。また、ファイル名については、各製品に添付される紙(「製品のご案内」)を参照ください。

マニュアルの体系

マニュアルの印刷について

マニュアルの印刷をする場合には、PRIMECLUSTER製品用CD-ROMの中に入っているPDFファイルを利用してください。PDFファイル名とマニュアルとの関係については、製品に添付されているPRIMECLUSTERのインストールガイドを参照してください。

PDFファイルの参照・印刷には、Adobe Readerが必要です。Adobe Readerの入手方法については、Adobe Systems Incorporated. (アドビシステムズ社)のホームページを参照してください。

オンラインマニュアルについて

オンラインマニュアルを参照するためには、クラスタ管理サーバでユーザ名をwvroot、clroot、cladmin、clmonのいずれかのユーザグループに登録してください。

ユーザグループの登録の方法、ユーザグループの意味については、“4.3.1 クラスタを管理するユーザの作成”を参照してください。

本書の表記について

表記
プロンプト

実行にシステム管理者(ルート)権限が必要なコマンドライン例の場合、先頭にシステム管理者プロンプトを示すハッシュ記号(#)が付いています。システム管理者権限を必要としないエントリの場合、先頭にドル($)が付いています。

マニュアルページのセクション番号

Linux(R)オペレーティングシステムコマンドの後ろにマニュアルページのセクション番号が括弧付きで示されています。―例: cp(1)

キーボード

印字されない文字のキーストロークは、<Enter>や<F1>などのキーアイコンで表示されます。たとえば、<Enter>はEnterというラベルの付いたキーを押すことを意味し、<Ctrl>+<B>は、CtrlまたはControlというラベルの付いたキーを押しながら<B>キーを押すことを意味します。

書体/記号

以下の書体は特定要素の強調に使用されます。

書体 / 記号

使用方法

均等幅

コンピュータ出力、およびプログラムリスト:テキスト本文中のコマンド、ファイル名、マニュアルページ名、他のリテラルプログラミング項目

斜体, <斜体>

具体的な数値/文字列に置き換える必要のある変数 ―入力値―

<均等幅>

具体的な数値/文字列に置き換える必要のある変数 ―表示値―

太字

記述どおりに入力する必要のあるコマンドライン項目

“均等幅”

参照先のタイトル名、マニュアル名、画面名等

[均等幅]

ツールバー名、メニュー名、コマンド名、アイコン名

<均等幅>

ボタン名

例1.

以下に/etc/passwdファイルのエントリの一部を示します。

root:x:0:0:root:/root:/bin/bash
bin:x:1:1:bin:/bin:/bin/bash
daemon:x:2:2:daemon:/sbin:/bin/bash
lp:x:4:7:lp daemon:/var/spool/lpd:/bin/bash

例2.

cat(1)コマンドでファイルの内容を表示するには、以下のコマンドラインを入力します。

$ cat ファイル名
記号

特に注意すべき事項の前には以下の記号が付いています。

ポイント

ポイントとなる内容について説明します。

注意

注意する項目について説明します。

例題を用いて説明します。

参考

参考となる内容を説明します。

参照

参照するマニュアル名などを説明します。

略称

商標について

Linuxは、Linus Torvalds氏の米国およびその他の国における登録商標あるいは商標です。

Oracle とJava は、Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。

Netscape 及び Netscape Navigator は Netscape Communications Corporation の米国及びその他の国における商標または登録商標です。

Microsoft Internet Explorerは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。

Microsoft、Windows、Windows NTおよびWindows NT Serverは、米国Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標です。

CORBA,OMG,ORBはオブジェクト・マネージメント・グループ(OMG)の登録商標です。

NetWorkerは、米国およびその他の国におけるEMC Corporation の商標または登録商標です。

VMware は、米国およびその他の地域における VMware,Inc の登録商標または商標です。

Symfoware は、富士通株式会社の登録商標です。

PRIMECLUSTERは、富士通株式会社の登録商標です。

その他各種製品名は、各社の製品名称、商標または登録商標です。

お願い

出版年月および版数

2008年 4月  初版
2008年10月  第2版
2009年 6月  第3版
2009年 8月  第4版
2010年 1月  第5版
2011年 5月  第5.1版
2011年 8月  第5.2版
2012年 7月  第5.3版
2014年 1月  第5.4版

著作権表示

All Rights Reserved, Copyright (C) 富士通株式会社 2008-2014

変更履歴

追加・変更内容

変更箇所

マニュアルコード

仮想マシン機能の記事を追加・変更しました。

1.1 設計
2.2 システム設計
2.2.1 仮想マシン機能
3.2.2 2つの管理OS上のゲストOS間でクラスタシステムを構築する場合(PRIMEQUEST1000シリーズ)
5.1.2 シャットダウン機構の設定
5.1.2.4.3 vmSP(VM用クラスタ連携ツール)
7.4.2 仮想マシン機能使用時にLEFTCLUSTER状態となった場合の対処方法
8.9.2 PRIMEQUEST 1000シリーズの場合
A.12 システム設計例(仮想マシン機能を使用する場合)

J2UZ-5274-05Z0(01)
J2UZ-5274-05Z2(01)

GFS 共用ファイルシステム のパス名を変更しました。

6.4 GFSの初期設定

注意事項を変更しました。

7.2.2.6 クラスタアプリケーションを保守モードにする

「物理マシン」を追加しました。

用語集

シャットダウンエージェント設定更新機能の記事を追加しました。

付録G シャットダウンエージェント設定更新機能

J2UZ-5274-05Z0(02)
J2UZ-5274-05Z2(02)

VMware環境を使用した場合の記事を追加・変更しました。

2.2 システム設計
2.2.1 仮想マシン機能
3.2 関連ソフトウェアのインストールと設定(仮想マシン機能を使用する場合)
A.12 システム設計例(仮想マシン機能を使用する場合)
付録H VMware環境でPRIMECLUSTERを使用する場合

J2UZ-5274-05Z0(03)
J2UZ-5274-05Z2(03)

サポートOSにRHEL5.5 を追加しました。

3.1.4.1 PRIMERGYの場合
A.5 クラスタ導入環境設定ワークシート

CFノード名の設定内容を変更しました。

5.1.1 CF、CIPの設定

注意事項を追加しました。

6.7.3.2 Fsystemリソースの設定
7.2.2.1 クラスタアプリケーションを起動する
7.4.1.1 異常発生時の異常検出と原因の特定

MMBのIPアドレスの手順を追加しました。

8.8.1 MMBのIPアドレスの変更

IPMIの設定内容の変更手順を追加しました。

8.10 IPMIの設定変更

Bladeの設定内容の変更手順を追加しました。

8.11 Bladeの設定変更

ハードウェアの追加/削除/変更手順を追加しました。

8.12 ハードウェアの追加/削除/変更

状態遷移プロシジャの起動優先度を変更する手順を追加しました。

E.2 プロシジャリソースの変更

PSAをPSA/SVmcoに変更しました。

3.1.4.2 PRIMEQUESTの場合

J2UZ-5274-05Z0(04)
J2UZ-5274-05Z2(04)

対象となるサーバ機種を追加しました。

C.1.3 PSA関連情報

SVmco関連情報の採取方法を追加しました。

C.1.4 SVmco関連情報

ディスク装置の設定に注意事項を追加しました。

3.1.2 ディスク装置の設定
3.2.1.1 管理OSの設定
3.2.2.1 管理OSの設定

J2UZ-5274-05Z0(05)
J2UZ-5274-05Z2(05)

仮想マシン機能で、VMware環境を使用した場合の記事を追加・変更しました。

H.1 VMware環境でのクラスタシステム
H.2.1.1 関連ソフトウェアのインストールと設定
H.2.1.2 アプリケーションのインストールと環境設定
H.2.4.1 I/Oフェンシング機能の設定

クラスタノード強制停止テストを追加しました。

1.4 テスト

J2UZ-5274-05Z0(06)
J2UZ-5274-05Z2(06)

シャットダウンエージェント設定後の動作確認に関する注意事項を追加しました。

5.1.2.3 PRIMERGYでのシャットダウンエージェントの設定
5.1.2.4 PRIMEQUESTでのシャットダウンエージェントの設定

PRIMERGY でスパニングツリープロトコルを使用する場合の注意事項を追加しました。

5.1.2.3.1 シャットダウンデーモンの設定

シャットダウンエージェントの構成定義ファイルの設定における注意事項を追加しました。

5.1.2.3.2 IPMI
5.1.2.3.3 Blade

環境変数 HV_AUTORECOVERの説明を変更しました。

6.6 Online/Offlineスクリプトの設定

“Application selection menu”での選択条件を追加しました。

8.1 クラスタアプリケーションの変更

シャットダウン機構やシャットダウンエージェントのIPアドレスを変更する場合の手順を変更しました。

8.2.1 業務LANのIPアドレスの変更
8.2.2 管理LANのIPアドレス変更

iRMCのユーザ名とパスワードの変更の説明を追加するため、構成を変更しました。

8.10 IPMIの設定変更
8.10.1 IPMIのIPアドレスの変更
8.10.2 iRMCのユーザ名とパスワードの変更

サーバブレードのスロット番号の変更の説明を追加するため、構成を変更しました。

8.11 Bladeの設定変更
8.11.1 マネージメントブレードのIPアドレスの変更
8.11.2 サーバブレードのスロット番号の変更

RMSの停止が不要になる場合の条件を参考情報に追加しました。

8.12.1.1 共用ディスク装置の追加

Gdsリソースの設定が不要になる場合の説明を追加しました。

8.12.1.1 共用ディスク装置の追加

クラスタアプリケーションの切替えの説明を変更しました。

9.3.2.2 ローリングアップデートによる修正適用手順

ワークシート表内のLinuxのバージョンの備考を変更しました。

A.5 クラスタ導入環境設定ワークシート

リソースの動作の属性と設定値を変更しました。

A.10.3 Gdsリソース設定ワークシート

「SA」の説明を追加しました。

用語集

シャットダウン機構に使用する管理LANをGLSで二重化する場合の注意を追加しました。

5.1.2 シャットダウン機構の設定

J2UZ-5274-05Z0(07)
J2UZ-5274-05Z2(07)

パスワードを暗号化する手順を記載しました。

5.1.2.3.2 IPMI

パスワードに使用可能な文字に関する注意事項を追加しました。

5.1.2.4.1 MMB

SA_mmbr シャットダウンエージェントによるノードの強制停止を行った場合の注意事項を記載しました。

5.1.2.4.1 MMB

シャットダウン機構の起動手順を変更しました。

5.1.2.4.2 VMGuest(仮想マシン)
5.1.2.4.3 vmSP(VM用クラスタ連携ツール)

SSHの最大同時接続数に関する参考情報を記載しました。

5.1.2.4.2 VMGuest(仮想マシン)
5.1.2.4.3 vmSP(VM用クラスタ連携ツール)

hvwコマンドに関する参照と注意を追加しました。

6.7.1 RMS Wizardの起動
6.7.2 userApplicationの設定