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FNA Server V7.2 使用手引書L20
FUJITSU Software

8.18.1 レコード形式

証跡ログ(テキストファイル)は、CSV形式です。1行が1つのレコードとなっており、1つのイベントを表します。1つのレコードには次の情報が含まれ、1行で出力されます。

<イベント発生日時>,FNA Server,0,<FNA Server名>,<ログシーケンス番号>,
<イベント種別>,<端末識別情報>,<接続情報名>,<PLU名>,

[<理由>,]

[<FNAシーケンス番号>,<分割識別>,<ユーザデータ長>,
      <ユーザデータ(文字ダンプ)>,
      <ユーザデータ(16進数ダンプ)>]

イベント発生日時

イベントの発生日時を表します。

FNA Server名

FNA Serverの設定ユーティリティで設定したFNA Server名が出力されます。FNA Server名を設定していない場合は、Windowsで設定したコンピュータ名が出力されます。

▲ 注 意

FNA Server名は、証跡ログファイル作成時に記録されます。このため、同一証跡ログファイル内のレコードは、FNA Server名がすべて同じになります。証跡ログの記録中にFNA Server名を変更した場合、変更後のFNA Server名は、新しい証跡ログファイルの作成時から記録されます。

ログシーケンス番号

ログを識別する番号が次の形式で出力されます。

nnnnnnnn.mmmm

nnnnnnnn : 16進数8桁の数値。出力元を表します。
mmmm: 16進数4桁の数値。出力元で一意のシーケンス番号を表します。

イベント種別

次に示すイベントの種別が出力されます。

ホストアクセスログ

種別

意味

HLogon

ホストコンピュータへSSCP-LUデータを送信した。
※ ログオン操作

HMessage

ホストコンピュータからSSCP-LUデータを受信した。
※ ログオン結果

HUp

ホストコンピュータとLU-LUセションを確立した(BIND +RSP送信)。
※ ホストアプリケーションへの接続

HReject

ホストコンピュータとのLU-LUセションの確立に失敗した(BIND -RSP送信)。

HDown

ホストコンピュータとのLU-LUセションが解放された(UNBIND受信)。
※ ホストアプリケーションとの切断
※ FNA Serverを停止したり、端末接続手順を無効にした以降にLU-LUセションが解放された場合、本ログは記録されません。

端末オペレーションログ

種別

意味

TConnect

端末がFNA Serverと接続した。

TReject

端末からの接続を拒否した。

TDisconn

端末との切断。

HSend

ホストコンピュータへのLU-LUデータ送信。
※ ホストアプリケーションに対する操作

証跡ログ機能ログ

種別

意味

SStart

証跡ログ機能が開始した。

SStop

証跡ログ機能が停止した。

SEnviron

証跡ログ機能の設定が変更された。

端末識別情報

端末を識別する情報が出力されます。なお、イベント種別が「証跡ログ機能ログ」の場合は"*"が出力されます。

FNAonTCP/IP接続の場合

TI;<端末IPアドレス>;<端末側ポート番号>;<端末ホスト名>;<PU番号>

端末IPアドレス: 端末のIPアドレス(実際のIPアドレス)
端末側ポート番号: 端末側のポート番号
端末ホスト名: XIDに格納されているホスト名
PU番号: XIDに格納されているPU番号

TN接続の場合

TN;<端末IPアドレス>;<端末側ポート番号>;<LU名>

端末IPアドレス: 端末のIPアドレス[リモート端末のIPアドレス] *1
端末側ポート番号: 端末側のポート番号
LU名: 端末側で設定したLU名

*1:リモート端末のIPアドレスを識別する機能が有効になった場合、かつ、リモート端末のIPアドレスが正しく取得された場合、[リモート端末のIPアドレス]が出力されます。

接続情報名

通信制御サービスのセットアップユーティリティ(CsConfig)のFNA情報で設定した名前が表示されます。接続情報名は、接続先ホストコンピュータのPU、LUを表します。

なお、ホストコンピュータとの接続前や端末切断時(TDisconn)は"-"が、イベント種別が「証跡ログ機能ログ」の場合は"*"が出力されます。

参 考

証跡ログにおいて、ホストコンピュータのPU、LUを特定する情報は、接続情報名のみです。このため、証跡ログを参照する場合、PU、LUを容易に特定できるよう、接続情報名を工夫(接続情報名をVTAMの論理ユニット名と同一にするなど)することを推奨します。

PLU名

BINDコマンドで受信したホストコンピュータのPLU名が表示されます。PLU名は、VTAMにおけるAPPL定義文の名札に該当し、ホストコンピュータのアプリケーションを表します。PLU名受信前や端末切断時(TDisconn)は"-"が、イベント種別が「証跡ログ機能ログ」の場合は"*"が出力されます。

理由

イベント種別がTReject または TDisconnの場合に、それぞれのイベントの発生理由が表示されます。その他のイベント種別の場合は、本情報は表示されません。

種別

意味

TReject

拒否理由

License over

クライアントライセンス不足

Unknown terminal

未定義端末

Invalid XID

XID不正
※ FNAonTCP/IP接続の場合のみ

Negotiation failed

ネゴシエーション失敗
※ TN接続の場合のみ

Invalid data

不正データ受信
※ TN接続の場合のみ

Device over

デバイス数オーバ
※ TN接続の場合のみ

Unknown server

接続を許可しないサーバ

TDisconn

切断理由

Terminal

端末からの切断
通信異常による切断

Server

FNA Serverからの切断
※ 端末二重接続、端末監視による切断、モニターユーティリティからの強制切断、ホストコンピュータへの接続失敗など

FNAシーケンス番号

FNAプロトコルのシーケンス番号が4桁16進数で表示されます。本情報以降の情報(FNAシーケンス番号、分割識別、ユーザデータ長、ユーザデータ(文字ダンプ)、ユーザデータ(16進数ダンプ))は、イベント種別がHLogon、HMessage、HSendの場合に表示されます。

分割識別

チェイン分割の状態が表示されます。

表示

意味

O

チェイン分割なし

F

チェイン分割の先頭

M

チェイン分割の中間

L

チェイン分割の最後

ユーザデータ長

実際に送受信されたデータの長さが表示されます。

ユーザデータ(文字ダンプ)

ユーザデータの内容をEBCDICカナ有りコードとして文字表示します。なお、JEFコードには対応していません。また、ダブルクォーテーション(")や文字として表示できないコードの場合は、ドット(.)が表示されます。

ユーザデータ(16進数ダンプ)

ユーザデータの内容を16進数8桁単位で表示します。