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Systemwalker Service Quality Coordinator リファレンスマニュアル
Systemwalker

1.1.3 sqcSetPolicy(ポリシー適用コマンド)

ポリシーの準備が完了したら、最後にポリシーを適用します。

以下、ポリシー適用コマンドの仕様について説明します。


■実行に必要な権限

【Windows版】

Administratorsグループに所属するユーザー権限が必要です。

【UNIX版】

システム管理者(スーパーユーザー)権限が必要です。


実行環境

Enterprise Manager/Manager/Proxy Manager/Agentで実行可能です。


記述形式

Windows版】

<インストールディレクトリ>\bin\sqcSetPolicy.exe [-h <host name>]

UNIX版】

/opt/FJSVssqc/bin/sqcSetPolicy.sh [-h <host name>]


■機能説明

ポリシーを適用します。-h オプションでシステム名を設定することができます。

ポイント

Systemwalker Service Quality Coordinator V13.3.0以降は、ポリシー適用コマンド実行時にサービス/デーモンの事前停止は不要です。

ただし、サービス/デーモンが動作中で各ミドルウェア等の性能データが収集中であった場合、それらはポリシー適用の実施中は一時的に停止され、終了後に再収集を開始します。

なお、-hオプションを使用する場合は、サービス/デーモンの停止が必要です。「第2章 常駐プロセス、起動と停止」 を参照して、サービス/デーモンを停止した上で実行してください。


■オプション

-h <host name>

管理対象のシステム名を変更したい場合には、本オプションで設定したいシステム名を指定します。

また、以下のようなクラスタ運用を行っている場合にも、本オプションでシステム名を指定します。

  • Managerで、かつManagerのサーバ内リソース情報を収集する場合(現用系と待機系のシステム名をひとつで管理したい場合)

    ⇒引継ぎノード名を指定します。

  • Agentで、かつノード名引継ぎを実施しているシステムの場合

    ⇒各Agentのノード名を指定します。

本オプションを省略した場合は、インストール時のホスト名、または、前回-hオプションで設定したシステム名が継続して設定されます。

ホスト名を変更しても自動的に反映はされませんので、本オプションで設定してください。

注意

既に本製品の運用環境が存在し、一度Agentが登録してある状況において、当コマンドの再投入またはAgentを再インストールする場合に、 -h オプションを使用する場合には、以前に使用していたシステム名を使用してください。

システム名を変更する必要がある場合には、「1.7.3 sqcPDBerase(データ削除コマンド)」で説明するデータ削除コマンドで、以前のシステム名の情報をPDBより削除してから行ってください。ただしこの場合、以前に取得された性能情報は参照できなくなります。


終了ステータス

正常終了 0

異常終了 1


正常終了した場合には、以下のメッセージを出力します。

(Success) : sqcSetPolicy succeeded.


sqcSetPolicyを実行したサーバに管理対象となるミドルウェアが検出された場合、以下のメッセージを出力します。

The policy has been set for the <middleware name>

(Success) : sqcSetPolicy succeeded.

<middleware name>には検出されたミドルウェアが表示されます。


異常終了した場合には、以下のメッセージを出力します。

(Error) : The file was not able to be created because of insufficient file access rights or disk space.

ファイルアクセスエラー(アクセス権やディスクの空きなし等)です。


(Error) : There is an error in section [Section : XXX] of the template file sqcSetPolicy Template define error.

テンプレートの定義に誤りがあります。


(Error) : DCM is running and so sqcSetPolicy can not be run. Please stop dcm and retry sqcSetPolicy.

DCMサービス/デーモンが起動しています。


(Error) : There is no available policy to apply.

適用する有効なポリシーが一つもありません。(sqcRPolicy/sqcAPolicyがまだ実行されていません)

注意

これらのエラーメッセージが表示された場合、その前に表示されたポリシー設定のメッセージのポリシーは有効になりません。


■使用例

【Windows版】

正常終了の場合

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>sqcSetPolicy

This Computer Name is "XXXX"

The policy has been set for the <YYYY>

(Success) : sqcSetPolicy succeeded.

  

異常終了の場合

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>sqcSetPolicy

This Computer Name is "XXXX"

(Error ) : There is an error in section [Section:ZZZZ] of the template file.

【UNIX版】

正常終了の場合

# cd /opt/FJSVssqc/bin/

# ./sqcSetPolicy.sh

This Host Name is "XXXX"

The policy has been set for the <YYYY>

(Success) : sqcSetPolicy succeeded.

  

異常終了の場合

# cd /opt/FJSVssqc/bin/

# ./sqcSetPolicy.sh

This Host Name is "XXXX"

(Error) : There is an error in section [Section : ZZZZ] of the template file sqcSetPolicy Template define error.

XXXXは、-h オプションで指定した名前が表示されます。-h オプションが省略された場合は、本コマンドを実行したシステムのホスト名が表示されます。

YYYYは、検出されたミドルウェアが表示されます。この行は、検出されたミドルウェア数分表示されます。

ZZZZは、テンプレートファイルにおいて定義に誤りのあるセクション名です。


ファイル

本コマンドが成功すると、管理対象構成情報ファイルに記述された内容に応じて、以下のファイルが生成されます。

Windows版】

<可変ファイル格納ディレクトリ>\control\ManagedConf_XXXX.xml

XXXXは、-h オプションで指定した名前です。-h オプションが省略された場合は、インストール時のホスト名、または、前回-hオプションで設定したシステム名です。


UNIX版】

/etc/opt/FJSVssqc/ManagedConf_XXXX.xml

XXXXは、-h オプションで指定した名前です。-h オプションが省略された場合は、インストール時のホスト名、または、前回-hオプションで設定したシステム名です。


ポイント

ポリシーを適用した後は、サービス/デーモンの起動、および、コンソールへの構成情報の取得反映操作が必要です。

起動については、「第2章 常駐プロセス、起動と停止」を、構成情報の取得反映操作については使用手引書(コンソール編)「1.2.2.3 Agents」をそれぞれ参照してください。


■定義エラーファイル

本コマンドが実行された際に、

のいずれかについて定義された内容が不正の場合、エラーメッセージが以下のファイルに出力されます。

Windows 版】

<可変ファイル格納ディレクトリ>\log\setpolicy_error.log

UNIX 版】

/var/opt/FJSVssqc/setpolicy_error.log


ファイルに出力されるメッセージの内容は以下のとおりです。

インストールレス型Agent管理、仮想資源管理の定義に関するエラーメッセージ

メッセージ文

対応

[Install-less Agent: %1, %2]

[意味]

インストールレス型Agent管理の定義にエラーがあったことを表します。

%1: リモート監視定義ファイル名
%2: 接続アカウント定義ファイル名

[対処方法]

次の行以降に出力されているエラーメッセージについて、エラー内容を確認し、該当する項目の定義を修正してください。

%1 is Empty (Section: %2)

[意味]

設定が必須である項目に、値が設定されていません。

%1: エラー対象の項目名
%2: エラーが存在する被監視サーバ設定のセクション名

[対処方法]

定義ファイルの定義方法を確認し、指定された項目に値を設定してください。

%1 is too long (Section: %2)

[意味]

項目に設定された値が長すぎます。

%1: エラー対象の項目名
%2: エラーが存在する被監視サーバ設定のセクション名

[対処方法]

定義ファイルの定義方法から項目に設定できる文字数を確認し、指定された項目の長さを変更してください。

%1 is wrong value (Section: %2)

[意味]

設定できる値が限定される項目(選択項目)に、正しい値が設定(選択)されていません。

%1: エラー対象の項目名
%2: エラーが存在する被監視サーバ設定のセクション名

[対処方法]

定義ファイルの定義方法から項目に設定できる値を確認し、指定された項目に正しい値を設定してください。

%1 contains wrong letter (Section: %2)

[意味]

項目に設定された値に不当な文字が使用されています。

%1: エラー対象の項目名
%2: エラーが存在する被監視サーバ設定のセクション名

[対処方法]

定義ファイルの定義方法から項目の値として使用できる文字を確認し、指定された項目の値を変更してください。

The combination of %1 and %2 is invalid (Section: %3)

[意味]

通信方式および、2つの項目に設定された値の組み合わせが正しくありません。

%1: エラー対象の項目名1
%2: エラー対象の項目名2
%3: リモート監視定義ファイル内のエラーが存在するセクション名

[対処方法]

使用手引書「第3章 インストールレス型Agent管理」を確認し、指定された各項目に、通信方式、OS種別およびVM種別の組み合わせとして正しい値を設定してください。

Selected ACCOUNT is not exist (Section: %1)

[意味]

リモート監視定義ファイルで設定されたACCOUNTが、接続アカウント定義ファイルに設定されていません。

%1: エラーが存在する被監視サーバ設定のセクション名

[対処方法]

指定されたセクションで設定されているACCOUNTを、接続アカウント定義ファイルに設定してください。もしくは、ACCOUNTに既に接続アカウント定義ファイルに設定されているアカウント名を設定してください。

%1 has a already been used by other section (Section: %2)

[意味]

セクション毎に固有の値を設定すべき項目に対して、2つ以上のセクションで同じ値が設定されています。

※HOSTNAMEおよびDISPLAYNAMEのいずれかに設定した値は、別のセクションのHOSTNAMEおよびDISPLAYNAMEのどちらにも使用することができません。

%1: エラー対象の項目名

%2: エラーが存在する被監視サーバ設定のセクション名

[対処方法]

指定されたセクションの項目に設定されている値が別のセクションで使用されていることを確認し、同じ値とならないよう設定を変更してください。


エコ情報管理の定義に関するエラーメッセージ

メッセージ文

対応

[ECO: %1]

[意味]

エコ情報管理の定義にエラーがあったことを表します。

%1: エラーが存在する定義ファイル名

[対処方法]

次の行以降に出力されているエラーメッセージについて、エラー内容を確認し、指定されたファイルの該当する項目の定義を修正してください。

%1 is NULL (Line no:%2)

[意味]

SNMPエージェントの構成情報ファイルにおいて、指定された行の項目に定義がありません。

%1: 項目名
%2: 行番号

※項目名には以下があります。

Hostname: IPアドレス/ホスト名
SNMP version: SNMPのバージョン
Community: Community名
machinekind: 機種名
Username: ユーザ名

[対処方法]

指定された行の項目に値を設定してください。

%1 is used wrong charactor (Line no:%2)

[意味]

SNMPエージェントの構成情報ファイルにおいて、指定された行の項目の値に不当な文字が使用されています。

%1: 項目名
%2: 行番号

※項目名には以下があります。

Hostname: IPアドレス/ホスト名
SNMP version: SNMPのバージョン
Community: Community名
machinekind: 機種名
Username: ユーザ名

[対処方法]

指定された行の「IPアドレス/ホスト名」の値を変更してください。

%1 is too long (Line no:%2) MAX:%3

[意味]

SNMPエージェントの構成情報ファイルにおいて、指定された行の項目の値が長すぎます。

%1: 項目名
%2: 行番号
%3: 最大文字数

※項目名には以下があります。

Hostname: IPアドレス/ホスト名
SNMP version: SNMPのバージョン
Community: Community名
machinekind: 機種名
Username: ユーザ名

[対処方法]

指定された行の項目に、最大文字数より短い値を設定してください。

SNMP version is wrong (Line no:%1)

[意味]

SNMPエージェントの構成情報ファイルにおいて、指定された行の「SNMPのバージョン」に不当な文字列が使用されています。

%1: 行番号

[対処方法]

指定された行の「SNMPのバージョン」の値を、使用可能文字列(v2、v2c、v3)に変更してください。

Auth_type is wrong (Line no:%1)

[意味]

SNMPエージェントの構成情報ファイルにおいて、指定された行の「認証タイプ」に不当な文字列が使用されています。

%1: 行番号

[対処方法]

指定された行の「認証タイプ」の値を、使用可能文字列(SHA、MD5)に変更してください。

The same definition already exists. (Line no:%1)

[意味]

SNMPエージェントの構成情報ファイルにおいて、指定された行は既に定義済みです。

%1: 行番号

[対処方法]

指定された行を削除してください。

machinename is used wrong charactor(%1) (lineno=%2)

[意味]

エコ情報収集定義ファイルにおいて、指定された行の「機種名」に不当な文字が使用されています。

%1: 機種名
%2: 行番号

[対処方法]

指定された行の「機種名」の値を変更してください。

%1 is used wrong charactor(%2) (lineno=%3)

[意味]

エコ情報収集定義ファイルにおいて、指定された行の定義に不当な文字が使用されています。

%1: 定義ラベル
%2: 機種名
%3: 行番号

[対処方法]

指定された行の定義を変更してください。

mibfilename is used wrong filename (not end of filename ".txt") (%1) (lineno=%2)

[意味]

エコ情報収集定義ファイルにおいて、指定された行の定義の最後に”.txt”がありません。

%1:mibfilenameで定義した文字列
%2:行番号

[対処方法]

指定された行の定義を変更してください。

machine-kind is not defined.ignored line[%1]

[意味]

SNMPエージェントの構成情報ファイルにおいて指定された行の定義は、該当する機種名がエコ情報収集定義ファイルに存在しない、もしくは、mibfilenameで指定しているファイルが存在しないため、適用されません。

%1:行番号

[対処方法]

指定された行の定義を変更してください。