クラスタシステムでノードに異常が発生した場合、運用系で稼働していた業務を待機系で引き継ぐ機能を“フェイルオーバ”と呼びます。
フェイルオーバは、PRIMECLUSTERまたはSafeCLUSTERでのスタンバイ運用、Microsoft Cluster Serviceまたはフェールオーバークラスタリングで実現されます。フェイルオーバの詳細については、“Symfoware Server クラスタ運用ガイド”およびクラスタシステムのマニュアルを参照してください。
Linkexpress Replication optionは、クラスタシステムによるフェイルオーバをサポートしています。この機能を“フェイルオーバ対応機能”と呼びます。
フェイルオーバでの運用形態には、一般的に以下の3つがあります。Linkexpress Replication optionは、どちらの形態にも対応できます。
1つのノードで1つのクラスタアプリケーション(運用系または待機系)が動作する形態です。この形態は、ノードダウンが発生した場合でも、処理能力の保証が可能なため、信頼性の高いシステムが構築できます。
1つの運用系のクラスタアプリケーションに対して、1つの待機系のクラスタアプリケーションを配置します。
1つのノードで複数の待機系のクラスタアプリケーションを持ち、その他のノードは、1つのノードについて1つの運用系のクラスタアプリケーションが動作する形態です。この形態は、運用ノードダウン時の処理能力の保証および待機ノード用コストの削減が可能です。このため、大容量のデータに対する問合わせが要件となるデータウェアハウスなど、大規模データベースシステムの構築に向いています。