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Interstage Business Application Server セットアップガイド
FUJITSU Software

7.2.2 ローデバイス(ファイルシステム)の作成

データベースのデータ格納先としてローデバイスを使用する場合は、非同期アプリケーション連携実行基盤の運用に必要な各テーブルスペース用にローデバイスを作成します。ローデバイスは、資源ごとに作成する必要があります。

データベースのデータ格納先にファイルシステムを使用する場合は、データ格納先のディレクトリを作成してください。

作成方法を以下に示します。

ローデバイスの作成方法


ディスクから必要な大きさのパーティションを切り出してローデバイスを作成します。ローデバイスの作成は、formatユーティリティで、パーティションを切り出すディスクの番号を入力したあと、“partition”を選択し、メニューの指示に従って行います。
なお、ローデバイスに対して初期化を行う必要はありません。

参照

ローデバイスの作成方法およびformatユーティリティの詳細は、使用しているシステムのドキュメントを参照してください。

注意

  • ローデバイス作成時に、シリンダ0は指定しないでください。

  • スライス2は、ディスク全体を表すため、ローデバイスとして使用できません。

  • ローデバイスはformatユーティリティで作成したものを使用してください。非同期アプリケーション連携実行基盤の運用に必要なローデバイスに対してリンクを作成しないでください。

  • OSのユーティリティでパーティションを切り出す場合、ユーティリティで指定したサイズと、実際に切り出されるサイズが若干異なることがあります。また、複数のパーティションを切り出す場合に、OSのユーティリティにそれぞれ同一のサイズを指定しても、実際に切り出されるパーティションによってサイズが異なることがあります。そのため、実際に切り出されたパーティションのサイズについては、OSのユーティリティで確認してください。

  1. 以下の機能を使用してパーティションまたはボリュームを作成します。

    • OS機能のpartedコマンドで作成

    • PRIMECLUSTER GDSのボリュームを作成

    PRIMECLUSTER GDSを使用している場合は、上記の作業でローデバイスの作成は完了となります。

    以降の作業は、PRIMECLUSTER GDSを使用していない場合に実施してください。

  2. ディスクのパーティションに対応するudevのブロックデバイス名を特定します。
    udevのブロックデバイス名には、by-id名とby-path名があり、接続されているディスク装置により、使用するデバイス名が異なります。なお、特定したudevのブロックデバイスとディスクパーティションの情報は対応表などを作成することを推奨します。

    ETERNUSのディスクに対してローデバイスを作成する場合:
      by-id名を使用してください。
    ETERNUS以外のディスクに対してローデバイスを作成する場合:
      by-path名を使用してください。PRIMECLUSTER GDSのボリュームの場合、ブロック特殊ファイルを指定してください。

    ETERNUS以外のディスク(/dev/sda5)に対するudevのブロックデバイス名の特定をする場合の例を以下に示します。なお、/dev/sda5のudevのブロックデバイス名は、/dev/disk/by-path/pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part5となります。

    cd /dev/disk/by-path
    ls -l
    lrwxrwxrwx 1 root root  9 12月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0 -> ../../sda
    lrwxrwxrwx 1 root root 10 12月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part1 -> ../../sda1
    lrwxrwxrwx 1 root root 10 12月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part2 -> ../../sda2
    lrwxrwxrwx 1 root root 10 12月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part3 -> ../../sda3
    lrwxrwxrwx 1 root root 10 12月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part4 -> ../../sda4
    lrwxrwxrwx 1 root root 10 12月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part5 -> ../../sda5
    lrwxrwxrwx 1 root root 10 12月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part6 -> ../../sda6 lrwxrwxrwx 1 root root 10 12月 17 10:42 pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part7 -> ../../sda7
  3. udevのブロックデバイスへシンボリックリンクを作成します。
    シンボリックリンクの作成先は、/dev_oracleディレクトリを作成後、/dev_oracle配下に作成します。/dev_oracleディレクトリのアクセス権は、データベース管理者からアクセス可能なようにchownコマンドおよびchmodコマンドを使用してアクセス権の設定を行ってください。

    udevのブロックデバイス(/dev/disk/by-path/pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part5)へシンボリックリンク(raw1)を作成する場合の例を以下に示します。なお、/dev_oracle/raw1をローデバイス名と呼びます。

    cd /dev_oracle
    ln -s /dev/disk/by-path/pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part5 raw1
    ls -l
    lrwxrwxrwx 1 root root 10 12月 17 10:42 raw1 -> pci-0000:00:10.0-scsi-0:0:0:0-part5

なお、ローデバイスに対して初期化を行う必要はありません。

参照

  • partedコマンド、udev、chownコマンドおよびchmodコマンドの詳細については、使用しているシステムベンダのドキュメントを参照してください。

  • PRIMECLUSTER GDSの詳細については、“PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書”を参照してください。

注意

  • OSのユーティリティでパーティションを切り出す場合、ユーティリティで指定したサイズと、実際に切り出されるサイズが若干異なることがあります。また、複数のパーティションを切り出す場合に、OSのユーティリティにそれぞれ同一のサイズを指定しても、実際に切り出されるパーティションによってサイズが異なることがあります。そのため、実際に切り出されたパーティションのサイズについては、OSのユーティリティで確認してください。

アクセス権の設定

ローデバイスの作成後に、chownコマンドおよびchmodコマンドを使用して、以下のアクセス権の設定を行ってください。

権限情報

設定内容

オーナグループ

OSDBAグループ(省略時:dba)

オーナユーザ

Oracleソフトウェア所有者ユーザ(省略時:oracle)

アクセス権限

660

参照

chownコマンドおよびchmodコマンドの詳細は、使用しているシステムのドキュメントを参照してください。

ローデバイスの作成例

以下に、作成例を示します。