ここでは、L-Serverの高可用性について説明します。
サーバ種別にかかわらず、L-Server作成時に[サーバ]タブの[HA]チェックボックスにチェックを入れて冗長化の設定を行います。
物理L-Serverの場合
[HA]チェックボックスにチェックを入れると予備サーバのプールが選択できます。
自動切替え先の物理サーバが登録されている予備サーバのサーバプールを指定できます。
[サーバ]タブについては、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「16.2.2 [サーバ]タブ」を参照してください。
予備サーバへの切替え条件については、「導入ガイド VE」の「9.3 サーバ切替え条件」を参照してください。
仮想L-Serverの場合
サーバ仮想化ソフトウェアによって異なります。
「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「16.3.2 [サーバ]タブ」を参照してください。
予備サーバのモデルおよび構成チェック
物理L-Serverの作成時または変更時のサーバ冗長化を設定する際に、L-Serverの定義と予備サーバの構成が確認されます。
L-Serverの定義と予備サーバの構成で、以下の項目について確認されます。
サーバモデルの確認
指定されたサーバプール内にL-Serverの定義と互換性のあるサーバがあるか確認されます。
サーバモデルの互換性は、予備サーバのモデルおよび構成チェックの定義ファイルに基づき判断されます。
予備サーバのモデルおよび構成チェックの定義ファイルはマネージャーのインストール時に作成されます。
新たなサーバモデルが導入され、互換性があるサーバモデルを追加する場合、定義ファイルを変更してください。
以下の場合、L-Serverの定義と物理サーバのサーバモデルが一致したものが選択されます。
定義ファイルが存在しない場合
定義に誤りがある場合
NIC数の確認
L-ServerのNIC数と、互換性をもつサーバに搭載されているNIC数が確認されます。
以下の場合、条件を満たすサーバと判断されます。
互換性のあるサーバに搭載されているNIC数がL-Serverの定義と同じ場合
L-Serverの定義より多い場合
最適な予備サーバの選択
[性能が低いサーバも選択する]チェックボックスにチェックを入れない場合、予備サーバが自動的に設定されます。
L-Serverの定義と予備サーバとして指定されたリソースプールにある物理L-Serverが、以下の条件で比較されます。
物理L-Server作成時にモデル名を指定した場合
"モデル名"が一致または互換性がある
NIC数
物理L-Server作成時にCPU、メモリを指定した場合
CPUコア総数
CPUクロック数
メモリ容量
NIC数
なお、構成チェックは行われません。
すべての条件が同等またはそれ以上で、かつL-Serverの定義との差が最も少ないサーバが選択されます。
[性能が低いサーバも選択する]チェックボックスにチェックを入れた場合、L-Serverの定義と物理サーバのサーバモデルが一致したサーバが、予備サーバとして選択されます。
詳細は、「導入ガイド CE」の「B.9 物理サーバを自動選択する方式」を参照してください。
予備サーバのモデルおよび構成チェックの設定変更
切替えのポリシーとサーバモデルの互換性を変更できます。
なお、定義ファイルはインストール時に配置されますが、以下の場合、L-Serverの定義と物理サーバのサーバモデルが一致したサーバが予備サーバとして選択されます。
定義ファイルが存在しない場合
定義に誤りがある場合
[性能が低いサーバも選択する]チェックボックスにチェックを入れた場合、L-Serverの定義と物理サーバのサーバモデルが一致したサーバが、予備サーバとして選択されます。
予備サーバのモデルおよび構成チェックの定義ファイルの格納先は以下のとおりです。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
【Linuxマネージャー】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data
spare_server_config.rcxprop
定義ファイルでは、1行ごとに以下のように記述してください。
キー = 値 |
コメントを記述する場合、先頭文字をシャープ("#")にします。
定義ファイルで以下の項目を指定します。
指定項目 | キー | 値 | 備考 |
---|---|---|---|
切替えポリシー | OVERALL_POLICY | skip | システム全体に対するL-Serverの定義と予備サーバの構成のチェックポリシーを設定します。
|
warning | |||
error | |||
サーバモデルの互換性 (注) | SPARE_SVR_COMPATX (Xは0~255までの半角数字) | ["modelA","modelB"] | 互換性のあるサーバモデルをグループとして定義します。 L-Serverの定義と予備サーバの構成をチェックする際に、同じグループ内のサーバモデルが切替え対象になります。 サーバモデルの例は以下のとおりです。
|
注) SPARE_SVR_COMPATの値は変更できます。互換性がないサーバを予備サーバとして設定した場合など、変更した値の組合せによってはサーバの切替えに失敗する可能性があります。
# Spare server check configuration # Spare server check logic's policy: skip | warning | error OVERALL_POLICY=skip # Server model compatibility list SPARE_SVR_COMPAT0=["BX920 S1", "BX920 S2"] |