ネットワーク機器の定期保守作業(パッチ適用、ファームウェアアップデートなど)の手順について説明します。
現用・待機構成で、かつ冗長構成のネットワーク機器に対して業務を継続しながら保守作業を行う場合、以下の手順で行います。
特に記述がない場合、以下の作業はインフラ管理者が行います。
定期保守作業の開始をアナウンスします。
定期保守対象のネットワーク機器に直接ログインして、待機状態のネットワーク機器を確認します。
待機状態のネットワーク機器から現状のネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップします。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能を利用している場合
バックアップされているネットワーク機器コンフィグファイルの内容が最新状態であれば、本作業は不要です。
最新状態でなければ、rcxadm netdevice cfbackupコマンドでネットワーク機器コンフィグファイルのバックアップを実施します。
バックアップ日時については、rcxadm netdevice cflistコマンドで確認できます。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能を利用していない場合
ネットワーク機器からネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップします。
バックアップ方法については、ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。
待機状態のネットワーク機器を"保守モード"に変更します。
ハードウェアの保守担当者がネットワーク機器への定期保守作業(パッチ適用、ファームウェアアップデートなど)を行います。
運用状態のネットワーク機器から現状のネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップします。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能を利用している場合
バックアップされているネットワーク機器コンフィグファイルの内容が最新状態であれば、本作業は不要です。
最新状態でなければ、rcxadm netdevice cfbackupコマンドでネットワーク機器コンフィグファイルのバックアップを実施します。
バックアップ日時については、rcxadm netdevice cflistコマンドで確認できます。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能を利用していない場合
ネットワーク機器からネットワーク機器コンフィグファイルをバックアップします。
バックアップ方法については、ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。
手順3.でバックアップしたネットワーク機器コンフィグファイルと手順6.でバックアップしたネットワーク機器コンフィグファイルに差分がないか確認します。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能を利用している場合
rcxadm netdevice cfexportコマンドでネットワーク機器コンフィグファイルをエクスポートし、差分を確認してください。問題になる差分があった場合、待機状態のネットワーク機器に直接ログインし、差分を解消してください。
ネットワーク機器設定ファイル管理機能を利用していない場合
ネットワーク機器からネットワーク機器設定用ファイルをエクスポートし、差分を確認してください。問題になる差分があった場合、待機状態のネットワーク機器に直接ログインし、差分を解消してください。
エクスポート方法については、ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。
ネットワーク機器へのログイン方法については、ネットワーク機器のマニュアルを参照してください。
待機状態のネットワーク機器に問題がないことを確認し、"保守モード"を解除します。
冗長構成を組んでいる、現用状態のネットワーク機器と待機状態のネットワーク機器の間で状態の切替えを行います。
残りの定期保守対象のネットワーク機器の状態を運用状態から待機状態に変更し、手順3.~8.の作業を行います。
保守作業の終了をアナウンスします。
参照
保守モードの設定と解除については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「22.1 保守モードの切替え」を参照してください。
rcxadm netdeviceコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.8 rcxadm netdevice」を参照してください。
注意
ネットワーク機器の保守内容によっては、説明している手順で定期保守作業をできないことがあります。定期保守作業を行う前に、必ずネットワーク機器に行う保守作業について、ネットワーク機器のベンダーから提供される情報を確認してください。
事前に、以下についてネットワーク機器のマニュアルを確認してください。
ネットワーク機器への操作(状態の確認と切替え、バックアップ方法)
冗長構成によって問題になる環境の差分
複数の冗長構成を組むネットワーク機器を同時に定期保守する場合、冗長構成を組む単位に交換作業を行ってください。
参考
交換対象のネットワーク機器がイーサネット・ファブリック(Fujitsu PRIMERGYコンバージドファブリックスイッチブレード(10Gbps 18/8+2)またはFujitsu コンバージドファブリックスイッチ)を構成する一部のスイッチの場合、保守モードへの変更及び解除の操作は不要です。
当該装置の保守手順に従ってください。
交換対象のネットワーク機器がイーサネット・ファブリック(Fujitsu PRIMERGYコンバージドファブリックスイッチブレード(10Gbps 18/8+2)またはFujitsu コンバージドファブリックスイッチ)を構成する一部のスイッチの場合、ネットワーク機器設定ファイル管理機能は使用しません。
当該装置の保守手順に従ってください。