ページの先頭行へ戻る
ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.1 導入ガイド
ServerView

18.6 オーバーコミット機能の設定

オーバーコミットとは、サーバに実装されているCPUやメモリのリソース量よりも、多くのリソースをゲストOSに対して仮想的に割り当てられる機能です。

CPUおよびメモリに対して、以下を設定します。

項目名

内容

サーバ仮想化ソフトウェア

VMware

Hyper-V

RHEL-KVM

Solaris ゾーン

CPU性能

仮想サーバのCPU性能

CPU予約性能

仮想サーバのCPU予約性能

×

×

[VMware]
CPUシェア

[Hyper-V]
CPU割当優先度

複数の仮想マシンが競合した場合、CPU性能の配分を決める相対的な配分比

×

×

メモリ容量

仮想サーバのメモリ容量

[VMware]
メモリ予約容量

[Hyper-V]
起動メモリ容量

仮想サーバのメモリ予約容量

×

×

[VMware]
メモリシェア

[Hyper-V]
メモリ割当優先度

複数の仮想マシンが競合した場合、メモリのサイズの配分を決める相対的な配分比

×

×

○:設定可能

×:項目なし

注意

  • オーバーコミットを有効にする場合は、本製品で利用する、物理サーバ以外のすべてのL-Serverテンプレートに対して、オーバーコミットの設定を有効にする必要があります。
    ただし、オーバーコミットを有効に設定した場合は、オーバーコミット無効のL-Serverテンプレートを選択して配備した場合でも、オーバーコミット有効の設定で配備されます。

  • オーバーコミット有効の仮想サーバは、起動時にリソースを消費するため、CPU予約性能やメモリ予約容量の設定が、OSの起動に最低限必要な容量に満たない場合、リソース不足で起動に失敗する場合があります。

  • オーバーコミットの有効または無効は、必ず運用開始前に設定してください。運用開始後に属性の切り替えはできません。

ポイント

オーバーコミットに関する記事については、以下も合わせて参照してください。

  • 「操作ガイドインフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第15章 L-Serverテンプレートの操作」

  • 「操作ガイドインフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「20.2 作成」

  • 「運用ガイド CE」の「8.7.1 概算料金の表示機能の設定」

  • 「運用ガイド CE」の「8.7.4 利用料金計算機能の設定」

  • 「運用ガイド CE」の「8.8 稼動状況のサーバ一覧の設定」

利用方法

オーバーコミット機能を利用する場合は、以下の手順を実施してください。

  1. L-Serverテンプレートの登録

    L-Serverテンプレートの作成・登録方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第15章 L-Serverテンプレートの操作」を参照してください。

  2. 定義ファイルの設定

    ポイント

    オーバーコミット機能の設定は、RORコンソールのセットアップウィザードからも設定できます。

    セットアップウィザードの詳細は、「操作ガイド インフラ管理者編 CE」の「3.1 セットアップウィザード」を参照してください。

    1. 本製品の定義ファイルをエディタで開きます。

      定義ファイルは、以下に格納されています。

      【Windowsマネージャー】

      [vsys_config.xml]

      インストールフォルダー\RCXCFMG\config\vsys_config.xml

      [managerview_config.xml]

      インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\managerview_config.xml

      【Linuxマネージャー】

      [vsys_config.xml]

      /etc/opt/FJSVcfmg/config/vsys_config.xml

      [managerview_config.xml]

      /etc/opt/FJSVctmyp/config/managerview_config.xml
    2. 定義ファイルの以下の項目を設定します。

      [vsys_config.xml]

      キー名

      内容

      over-commit

      no : オーバーコミット無効(デフォルト値)
      yes: オーバーコミット有効

      設定例は以下のとおりです。

      <properties version="1.0">
          :
        <entry key="over-commit">yes</entry>

      [managerview_config.xml]

      キー名

      内容

      enable-overcommit

      false: オーバーコミット無効(デフォルト値)
      true : オーバーコミット有効

    3. ファイルを保存します。

    4. マネージャーを再起動します。

      マネージャーの再起動については、「運用ガイド CE」の「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。

  3. VMプールの設定

    オーバーコミットを有効にした場合、L-Platformの配備に利用するすべてのVMプールに対して、オーバーコミットを利用する設定をします。
    VMプールの設定については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第20章 リソースプールの操作」を参照してください。