マッシュアップフレームワークは、WebブラウザとWebサービスの通信を中継するフレームワークを提供します。Ajaxフレームワークアプリケーションに対して、様々な社外/社内のサービスを取り込んで、それらを組み合わせたWebアプリケーションを作成することができます。
図4.1 マッシュアップフレームワークの構成
マッシュアップフレームワークで提供する機能のうち、クライアント通信APIは、クライアント側で動作します。これ以外の機能は、サーバ側で動作します。
サーバ側では、プロキシサーブレットとして動作します。プロキシサーブレットの詳細は、「5.4 プロキシサーブレット」を参照してください。
クライアント側では、JavaScriptとして動作します。このJavaScript APIは、例外を通知することがあります。通知される例外オブジェクトの構造は、「4.8 マッシュアップフレームワーク内のエラー」を参照してください。
クライアント通信APIは、ブラウザ上のJavaScriptアプリケーションから、Webサービスを呼び出す機能です。これにより、インターネット上にあるWebサービスや企業内の既存システムを活用することができます。
クライアント通信APIの詳細は、「4.2 クライアント通信API」を参照してください。
マッシュアッププロキシは、クライアント通信APIからの呼出しに応じて、様々なWebサービスから情報を取得します。取得した情報は、Ajaxフレームワーク上で使用できるデータ形式(XML/JSON形式)に変換してからクライアントに返却します。
マッシュアッププロキシでは、Webサービスを呼び出すために以下の機能を提供します。
サービス管理機能
サービス管理機能は、ブラウザ上のJavaScriptアプリケーションからアクセスするWebサービスを管理する機能です。
サービス管理機能の詳細は、「4.3 サービス管理機能」を参照してください。
サービス認証機能
サービス認証機能は、Webサービスにアクセスする際に、認証情報を付加する機能です。
サービス認証機能の詳細は、「4.4 サービス認証機能」を参照してください。
データ形式変換機能
データ形式変換機能は、アダプタから受け取ったXML情報をクライアントのJavaScriptで使えるように、JSON形式に変換する機能です。
データ形式変換機能の詳細は、「4.5 データ形式変換機能」を参照してください。
セキュリティ機能
セキュリティ機能は、リクエストの正当性を確認する機能です。リクエストのセション情報をチェックすることで、マッシュアッププロキシへのほかのアプリケーションからのアクセスを制限します。
なお、SSL、ユーザー認証、アクセス制限については、通信フレームワークと同じセキュリティ機能を利用します。詳細は、「3.8 セキュリティ機能」を参照してください。
アクセスログ機能
アクセスログ機能は、ブラウザ上のJavaScriptアプリケーションからWebサービスへのアクセスログを収集し、出力する機能です。
アクセスログ機能の詳細は、「4.6 アクセスログ機能」を参照してください。
アダプタは、様々なWebサービスとのアクセスを制御する部品の総称です。マッシュアップフレームワークでは、RESTサービスやHTMLサービスのためのアダプタを提供しています。
アダプタの詳細は、「4.7 アダプタ」を参照してください。