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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 15.3 運用ガイド
ETERNUS

9.1.1 全般的な注意事項

バックアップ運用、レプリケーション運用における全般的な注意事項について説明します。

管理対象サーバのロケールについて

すべての管理対象サーバ(Storageサーバ)には、AdvancedCopy Managerが使用する内部コード系(運用管理サーバ(Storage管理サーバ)へAdvancedCopy Managerをインストールする際に指定するコード系)のロケールがインストールされている必要があります。

運用管理サーバと管理対象サーバで言語環境(LANG)が異なる場合は、対処が必要です。以下に、その組合せと対処方法を示します。

表9.1 言語環境の組合せと対処方法

運用管理サーバ

管理対象サーバ

対処方法

Windows (SJIS)

Windows (SJIS)

必要ありません。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

管理対象サーバにSJISパッケージをインストールしてください。

Linux (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

必要ありません。

AIX (SJIS)

必要ありません。

AIX (EUC)

管理対象サーバにSJISの言語環境を追加してください。

Solaris (EUC)

Windows (SJIS)

必要ありません。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

必要ありません。

Linux (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

必要ありません。

AIX (SJIS)

管理対象サーバにEUCの言語環境を追加してください。

AIX (EUC)

必要ありません。

Solaris (SJIS)

Windows (SJIS)

必要ありません。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

管理対象サーバにSJISパッケージをインストールしてください。

Linux (EUC)

管理対象サーバにSJISの言語環境を追加してください。

Linux (UTF8)

管理対象サーバにSJISの言語環境を追加してください。

AIX (SJIS)

必要ありません。

AIX (EUC)

管理対象サーバにSJISの言語環境を追加してください。

Solaris (UTF8)

Windows (SJIS)

必要ありません。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

管理対象サーバにUTF8パッケージをインストールしてください。

Linux (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

必要ありません。

AIX (SJIS)

管理対象サーバにUTF8パッケージをインストールしてください。

AIX (EUC)

管理対象サーバにUTF8パッケージをインストールしてください。

Linux (EUC)

Windows (SJIS)

必要ありません(運用管理サーバの言語環境がEUCの場合、管理対象サーバが問題なく処理します)。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

必要ありません。

Linux (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

必要ありません。

AIX (SJIS)

管理対象サーバにEUCの言語環境を追加してください。

AIX (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

Windows (SJIS)

必要ありません。

Solaris (EUC)
Solaris (SJIS)
Solaris (UTF8)

管理対象サーバに以下のパッケージを追加インストールしてください。

[Solaris 11の場合]

  • 日本語EUCパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

  • 日本語SJISパッケージ(system/locale/extraパッケージでインストールされます。)

[Solaris 10、Solaris 9の場合]

  • 日本語UTF8パッケージ

  • 日本語SJISパッケージ

HP-UX (EUC)

管理対象サーバにUTF8の言語環境を追加してください。

Linux (EUC)

必要ありません。

Linux (UTF8)

必要ありません。

AIX (SJIS)

管理対象サーバにUTF8の言語環境を追加してください。

AIX (EUC)

管理対象サーバにUTF8の言語環境を追加してください。

また、サーバ間レプリケーションを行う場合は、複製元サーバで使用しているコード系のロケールが、複製先サーバにインストールされている必要があります。

バックアップ、レプリケーション対象について

以下のデバイスは、バックアップ対象、レプリケーション対象としないでください。

ボリューム上のデータとデータの整合性について

表9.2 データの整合性確保

業務ボリューム上のデータ

データの整合性確保

運用方法

ファイルシステム

AdvancedCopy Managerのコマンドがファイルシステムをアンマウントして整合性を確保します。

付録A バックアップ/リストアの前後処理」および「付録C レプリケーションの前後処理」を参照してください。

上記以外

運用でデータの整合性を確保する必要があります。

バックアップ、レプリケーションの実行時に業務を停止するなどの対処を行ってください。

デバイス情報の取込みについて

バックアップ運用、レプリケーション運用を開始する前に、AdvancedCopy ManagerのWebコンソールを使用して、全管理対象サーバ(Storageサーバ)が管理するデバイス情報を取り込みます。手順は、「3.4.4 管理対象サーバ配下のデバイス情報の取込み」を参照してください。この操作は、選択した管理対象サーバに定義されているデバイスの総数に比例した時間がかかります。デバイス数が多い場合はCPU負荷やI/O負荷の低い状態で実施してください。目安として、負荷のない状態で、1デバイス(ディスク)あたり約0.5秒かかりますので、参考としてください。

マルチパス運用時の注意事項

デバイスをマルチパス構成にしている場合、片パスが閉塞しても自動的にパス交替しません。片パスが閉塞した場合は、以下の手順でバックアップ/レプリケーションを再実行してください。

  1. 以下のコマンドを実施してパスを切り換えます。
    正常なデバイスに対して、以下のコマンドを実行してください。

    /usr/sbin/lspv hdisk*
  2. バックアップ/レプリケーションのコマンドを再実行します。

ディスクへの他サーバからのマウントについて

複数のサーバからマウントできる状態のボリュームをバックアップ/リストア、レプリケーションする場合は、他サーバからのマウントを事前に解除してください。

また、他サーバからのマウントが不要なディスクは、ETERNUS ディスクアレイやファイバーチャネルスイッチなどのハードウェアの設定で、複数のサーバから同じ論理ディスクを検出・アクセスできないように設定してください。

ファイルシステムを対象としたコピー処理を実行する場合の注意事項

ファイルシステムを対象とする場合、データへのアクセス抑止とデータの整合性を保証するためにボリュームをアンマウントします。ボリュームが使用中の場合はアンマウントできないため、バックアップ/リストア、レプリケーション処理の実行はエラーとなります。

以下の点などに注意して、アンマウントできる状態で処理を実行してください。

アンマウントが必要な期間はコマンド実行中だけです。コマンド終了後は運用を再開できます。

異なるOS間でコピーを実施する場合の注意事項

異なるOS間でのコピーは、レプリケーション運用で利用できます。異なるOS間でコピーする場合は、以下の組合せで実施してください。

表9.3 異なるOS間でコピーする場合の組合せ

複製元

複製先

スライス

Logical Unit(ディスク)

スライス

可能

不可

Logical Unit(ディスク)

可能

不可

レプリケーション機能を使ってLogical Unit(ディスク)からスライス(パーティション)にコピーを実施する場合の注意事項

複製先ボリューム(スライス)には、ファイルシステムを作成しないでください。

-mオプション使用時の注意事項

サーバ間レプリケーションの場合、以下のコマンドにおいて-mオプションを指定することで、非操作サーバと通信しない設定にできます。

-mオプションを指定する場合は、非操作サーバでのボリューム前後処理が行われなくても問題ないように、以下のどれかの条件を満たしている必要があります。

アドバンスト・コピーのコピー処理性能について

アドバンスト・コピーのコピー処理はETERNUS ディスクアレイによって行われるため、コピー処理性能に関する問合せはETERNUS ディスクアレイのサポート部門までお願いいたします。

バックアップレプリケーション後のサーバ再起動について

バックアップ/レプリケーションの実行後にサーバを再起動すると、バックアップボリュームが「使用可能」から「定義済み」になって使用できなくなり、また、そのバックアップボリュームが別のデバイス名で新たに検出されることがあります。この場合、バックアップ管理/レプリケーション管理のコマンドは、以下のどれかのエラーとなります。

このような状態の場合は、新たに検出されたデバイスを削除し、認識できなくなったバックアップボリュームを復旧する必要があります。以下の手順で実施してください。
なお、以下の例では、業務ボリュームがhdisk2に作成されたvg02、バックアップボリュームがhdisk4に作成されたvg04、新たに検出されたデバイス名がhdisk17として説明しています。

  1. 業務ボリューム内のすべてのボリュームをアンマウントします。

    # umount /mnt/vg02
  2. 業務ボリュームのボリュームグループを非活性化します。

    # varyoffvg vg02
  3. ディスクの状態を確認します。

    # lspv
    hdisk0    005f74da1705160e    rootvg   active
    hdisk1    005f74da6688a970    None
    hdisk2    005f74da8a1b6e2f    vg02     active
    hdisk3    005f74da70e35fc7    vg03     active
    hdisk5    005f74da8af5069d    None
    hdisk16   005f74da6fd209eb    vg16     active
    hdisk17   005f74da8a1b6e2f    vg02     active  ←新たに別の名前で認識されたバックアップボリューム
  4. 新たに認識されたディスクの定義を削除します。

    # rmdev -l hdisk17 -d
    hdisk17 を削除しました
  5. 業務ボリュームのボリュームグループを活性化します。

    # varyonvg vg02
  6. 業務ボリューム内のすべてのボリュームをマウントします。

    # mount /mnt/vg02
    /dev/lv00 のログを再生します。
  7. 業務ボリュームを使用可能状態にします。

    # mkdev -l hdisk4
    hdisk4 使用可能
  8. バックアップボリュームが使用可能になったことを確認します。

    # lspv
    hdisk0    005f74da1705160e    rootvg   active
    hdisk1    005f74da6688a970    None
    hdisk2    005f74da8a1b6e2f    vg02     active
    hdisk3    005f74da70e35fc7    vg03     active
    hdisk4    005f74da8a2d04e0    vg04
    hdisk5    005f74da8af5069d    None
    hdisk16   005f74da6fd209eb    vg16     active