Java EE 6ワークベンチでサーバの起動や停止などの操作を行うためには、サーバビューに操作対象となるサーバを追加する必要があります。サーバビューに追加する際に指定するランタイムは、Java EE 6アプリケーションを開発する際のウィザードでターゲットランタイムとして指定しますので、Java EE 6アプリケーション開発前にサーバを追加する事をお勧めします。
サーバを追加する
動作確認を行うアプリケーションの配備先となるサーバをサーバビューに追加します。サーバの追加には新規サーバウィザードを使用します。サーバビューを右クリックし、コンテキストメニューから[新規] > [サーバ] を選択してください。ウィザードの設定項目については以下の内容を参考にしてください。
サーバのタイプ
サーバのタイプを選択します。InterstageのJava EE 6運用環境の場合は[FUJITSU LIMITED] > [Interstage Application Server V11.1(Java EE 6)]を選択してください。
サーバのホスト名
サーバがあるホストの名前を指定します。ローカルマシンの場合は"localhost"を指定します。
サーバ名
サーバ名を指定します。サーバビューでは、ここで指定した名前が表示されます。
サーバランタイム環境
サーバのタイプに対応するランタイム設定を指定します。InterstageのJava EE 6運用環境の場合は[Interstage Application Server V11.1 IJServer Cluster(Java EE)]を選択してください。
Interstage Application Serverの場合は、続けて以下の設定項目が表示されます。
再配備間のセッションを維持する
再配備時に、セッションを継続して保持する場合に指定します。
運用管理用HTTPリスナーポート
運用管理用HTTPリスナーポートを指定します。デフォルトのポート番号は12011です。サーバの設定に合わせる必要があります。
HTTPリスナーポート
デフォルトのポート番号は28282です。サーバの設定に合わせる必要があります。リモートサーバに接続する場合には、サーバのHTTPSリスナーポートを指定してください。
デバッグポート番号
デフォルト値が表示されるので、必要に応じて変更してください。
HTTPポート番号
接続確認に使用するHTTPサーバのポート番号を指定します。デフォルト値が表示されるので、サーバの設定に合わせて変更してください。
Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.2用)を利用する場合
Webサーバ(Interstage HTTP Server 2.2)のポート番号を指定してください。
Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.2用)を利用しない場合
配備先にInterstage Java EE 6 DASサービスを指定する場合、Java EE 6運用環境のHTTPリスナーポートまたはHTTPSリスナーポート番号と同じ値を指定してください。
配備先にIJServerクラスタを指定する場合、IJServerクラスタのHTTPリスナーポートまたはHTTPSリスナーポート番号と同じ値を指定してください。
ポート番号を指定したら[ログイン]をクリックして、サーバにログインできるか確認してください。管理者名、管理者パスワードには、Interstage Java EE 6運用環境の管理者ユーザ、管理者パスワードを指定します。ログインできると[次へ]が有効になります。
ポイント
サーバの追加は、新規ウィザードからも行うことができます。
管理者名、管理者パスワードなど、Interstage Application ServerのJava EE 6運用環境に関する詳細は、"Interstage Application Server Java EE運用ガイド(Java EE 6編)"を参照してください。
追加したサーバの情報は、サーバページ([サーバ]ビューで対象のサーバをダブルクリック)で変更できます。
注意
サーバのホスト名に"localhost"以外を指定した場合は、リモートサーバと見なします。リモートサーバへの接続はhttps通信になります。
ウィザードの入力項目はホストに指定した内容によって異なります。
サーバビューでのサーバ操作とコマンドによるサーバ操作を併用すると、配備などの際にエラーになる場合があります。
プロジェクトウィザードは、メニューから[ファイル] > [新規] > [プロジェクト]を選択して、[新規プロジェクト]ウィザードを起動し、以下のようにモジュールに応じてプロジェクトウィザードを選択します。
カテゴリ | プロジェクト | 説明 |
---|---|---|
EJB | EJBプロジェクト | EJBのモジュールを作成する場合に使用します。 |
Java EE | アプリケーションクライアントプロジェクト | アプリケーションクライアントのモジュールを作成する場合に使用します。 |
エンタープライズアプリケーションプロジェクト | EARファイルを作成する場合に使用します。EARファイルは、EJB、Webアプリケーションおよびライブラリをまとめることができます。 | |
ユーティリティプロジェクト | 複数のモジュールで共用するライブラリを作成する場合に使用します。 | |
JPA | JPAプロジェクト | JPAを使用したライブラリを作成する場合に使用します。 |
Web | 動的Webプロジェクト | Webアプリケーションのモジュールを作成する場合に使用します。 |
プロジェクトウィザードでの指定内容については、以下を参考にしてください。
プロジェクト名
生成するプロジェクト名を指定します。
プロジェクトコンテンツ
プロジェクト資産の格納先を指定します。デフォルトでは、ワークスペースフォルダ配下になります。
ターゲットランタイム
Java EE 6のアプリケーションを動作させるランタイムを選択します。これによりランタイムのライブラリがクラスパスに設定されます。Interstage Application ServerのJava EE 6運用環境の場合は、[Interstage Application Server V11.1(Java EE 6)]を選択します。
モジュールバージョン
EJBやWebアプリケーションなどの場合に、モジュールのバージョンを指定します。
構成
作成するモジュールやライブラリが、準拠する規約とそのバージョンを設定します。ウィザードやエディタなどの支援機能が、規約とバージョンに準拠するように動作します。Interstage Application ServerのJava EE 6コンテナの場合は、[Interstage Application Server V11.1(Java EE 6) デフォルト構成]を選択します。
EARメンバシップ
モジュールやライブラリをEARファイルにまとめる場合は、エンタープライズアプリケーションのプロジェクトを選択します。エンタープライズアプリケーションをあとで作成する場合は、ここで選択する必要はありません。
ワーキングセット
プロジェクトをワーキングセットに追加する場合は、ワーキングセットを選択します。
注意
[EARメンバシップ]の[EARにプロジェクトを追加]をチェックしないでEJBプロジェクトを作成すると、Session BeanウィザードのビジネスインタフェースはEJBプロジェクトに作成されます。
[EARメンバシップ]の[EARにプロジェクトを追加]をチェックしてEJBプロジェクトを作成すると、Session BeanウィザードのビジネスインタフェースはEJBクライアントプロジェクトに作成されます。
[EARメンバシップ]の[EARにプロジェクトを追加]をチェック、[クライアントのインタフェースとクラスを保持するためのEJBクライアントJARモジュールを作成]をチェックしないでEJBプロジェクトを作成すると、Session BeanウィザードのビジネスインタフェースはEJBプロジェクトに作成されます。
エンタープライズアプリケーションプロジェクトでは、モジュールやライブラリをまとめてEARファイルを作成することができます。
エンタープライズアプリケーションプロジェクトウィザード固有の指定内容については、以下を参考にしてください。
コンテンツフォルダ
プロジェクトとして作成しているJava EE モジュール以外で、EARファイルに含めたいファイルを格納するためのフォルダの名前を指定します。
エンタープライズアプリケーションプロジェクト作成後、EARファイルに追加するJava EE モジュールを変更したい場合には、プロジェクトの[ビルドパス]プロパティで編集します。
ポイント
EARファイルにすると、アプリケーションをまとめて配備できるだけでなく、EARファイル内のJava EEモジュールの依存関係を定義でき、運用環境でのクラスパスの設定などの作業を軽減できます。
エンタープライズアプリケーションにアプリケーションクライアントを含めるとエンタープライズアプリケーションに含まれるモジュールやライブラリをクライアントスタブとしてダウンロードすることができます。詳細は"Interstage Application Server Java EE運用ガイド(Java EE 6編)"の"Java EEアプリケーションクライアントの運用操作"の"クライアントスタブJARファイルをダウンロード"を参照してください。
Javaアプリケーションをビルドするためには、プロジェクトにビルドパス(クラスパス)を設定します。Java EE 6のモジュールやライブラリは、以下のどれかの方法でビルドパスを設定します。
Java EE 6のアプリケーションを動作させるランタイムを選択すると、そのライブラリがビルドパスに追加されます。これはプロジェクトの[ターゲットランタイム]プロパティで設定することができます。
ビルドパスにランタイムの名前でライブラリが追加されます。
パッケージ(EAR/WARファイルなど)にまとめたモジュールやライブラリは、パッケージ内のクラスを参照できます。この指定はEARプロジェクトの[ビルドパス] プロパティで指定します。また、動的WebプロジェクトやEJBプロジェクトなどの[ビルドパス] プロパティの[デプロイメントアセンブリ]タブでも同様の設定ができます。
Java EE 6アプリケーションを開発する場合、他者が開発したJava EE 6モジュールを利用して開発する場合があります。
エンタープライズアプリケーションプロジェクトでEARファイルを作成する場合、Java EE 6モジュールをインポートし、Java EE 6モジュールのプロジェクトを作成する必要があります。
ワークベンチのメニューから[ファイル] > [インポート]を選択し、[インポート]ウィザードからインポートするファイル形式を選択します。
ポイント
インポートするJava EE 6モジュールにソースファイルが含まれている場合は、インポートウィザードで作成したプロジェクトのソースフォルダにソースファイルが格納されます。インポートするJava EE 6モジュールにソースファイルが含まれていない場合は、インポートウィザードで作成したプロジェクトにImportedClassesフォルダが作成され、ImportedClassesフォルダにクラスファイルが格納されます。