IPv6運用を行う場合の機能ごとの注意事項について説明します。
Systemwalker Webコンソール
IPv6アドレスを代表インタフェースとするノードのMIB表示はできません。
Systemwalkerコンソールの監視マップ上で指定した始点・終点、および始点と終点の間の経路上にIPv6のノードが存在する場合、IPv6インタフェースのペアノード経路マップを表示することはできません。
構成情報の管理
定期的なノード検出では、IPv6アドレスのノード検出はできません。
IPv6アドレスを代表インタフェースとするノードのMIB情報表示はできません。
IPv6アドレスを代表インタフェースとするノードのMIB取得/MIB設定はできません。
IPv6アドレスを仮想IPアドレスとする仮想ノードの検出はできません。
IPv6アドレスを持つPRIMEQUESTのMMBでは、ノードの自動振り分けは行われません。
IPv6アドレスのノードに対して、HUB接続状況を表示することはできません。
以下の条件に一致する場合、監視ツリー[ノード一覧]の新ノードフォルダにノードが登録される場合があります。
新しく、部門管理サーバ、業務サーバ、運用管理クライアント、クライアントをインストールする。かつ、
1.のサーバ/クライアントにIPv6アドレスが割り振られている。かつ、
1.のサーバ/クライアントが所属するIPv6ネットワークアドレスが設定されているフォルダが、運用管理サーバの構成情報に登録されていない。
該当ノードにSystemwalker Centric Managerをインストールする前に、以下のどちらかの方法で、該当ノードが所属するネットワークアドレスを設定したフォルダを事前に作成しておくことで、該当ノードが所属するネットワークアドレスに自動登録されるようになります。
Systemwalkerコンソールを利用しフォルダを登録する
mpcmcsv(構成管理情報のCSV入出力コマンド)で、フォルダを登録する
mpcmcsv(構成管理情報のCSV入出力コマンド)の詳細は、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
なお、新ノードフォルダに登録されたノードは、該当ノードが所属するネットワークアドレスを設定したフォルダを作成後、Systemwalkerコンソールを編集モードにして、[ファイル]メニューから[新ノードの振り分け]を実行することで、該当ノードが所属するフォルダに振り分けられます。
Systemwalkerコンソールの監視マップ上で指定した始点・終点、および、始点と終点の間の経路上にIPv6のノードが存在する場合は、IPv6インタフェースのペアノード経路マップを表示することはできません。
資源配付機能によるインベントリ収集において、収集対象ノードの上位サーバのバージョンがV13.5.1以前の場合、収集対象ノードでIPv6ネットワーク情報を含むインベントリ情報を収集し、CSVファイルの情報の連結(drmscsv -a merge)を実行すると、IPv6ネットワーク情報を含むインベントリ情報がCSVファイルとして出力されます。
収集対象ノードで以下のコマンドを実行することにより、IPv6ネットワーク情報を収集しないようにすることができます。
cminvenv -ipv6 off |
cminvenv (インベントリ収集環境設定コマンド)の詳細は、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
監視
IPv6アドレスからのトラップは転送できません。
DHCPv6環境でのノード変更監視はできません。
IPv6アドレスを業務インタフェースとするノードのMIB情報の監視はできません。
IPv6アドレスを代表インタフェースとするノードに対して、仮想マシンの監視マップ作成はできません。
IPv6アドレスを利用して通知されたイベント(メッセージ)については、以下のAPIを利用してもメッセージ発生元のIPアドレスを取得できません。
Mp_ReadEventLog
Mp_GetEventMap【Windows】
Mp_ReadMsg
Mp_GetMsgMap【Windows】
Mp_ReadMsgLog
IPv6アドレスのノードに対する稼働状態の監視において、状態監視イベントの抑止を行うことはできません。
NAT環境にあるノードから通知された、SNMPトラップ通知元がIPv6アドレスのSNMPトラップは監視できません。
IPv6一時アドレスが有効になっているサーバ/クライアントに、イベント監視機能をインストールして監視する場合は、以下のように運用してください。
メッセージ送信先システムの定義
メッセージ送信先システムの定義では、接続方法に常時接続を選択してください。
代表インタフェース/業務インタフェースの設定
運用管理サーバの構成管理データベースに登録されている、監視対象のサーバ/クライアントのプロパティ情報の代表インタフェース/業務インタフェースに、IPv6一時アドレスが登録される場合があります。
この場合、以下の手順で監視対象サーバ/クライアントのインタフェースタブに、IPv6一時アドレス以外のIPアドレスを登録し、登録したIPアドレスを代表インタフェース/業務インタフェースとして定義してください。
【対象のサーバ/クライアントのノードプロパティにIPv6一時アドレス以外のアドレスが登録されている場合】
Systemwalkerコンソールを編集モードにします。
監視対象サーバ/クライアントを選択し、ノードプロパティ画面を表示します。
インタフェースタブに登録されているIPv6一時アドレス以外のIPアドレスを選択し、更新ボタンより、インタフェース設定画面を表示します。
[代表インタフェースにする]、[業務インタフェースにする]をチェックし、OKボタンによりインタフェース設定画面を終了します。
OKボタンによりノードプロパティ画面を終了します。
Systemwalkerコンソールを監視モードにします。
【対象のサーバ/クライアントのノードプロパティにIPv6一時アドレス以外のアドレスが登録されていない場合】
Systemwalkerコンソールを編集モードに変更します。
監視対象サーバ/クライアントを選択し、ノードプロパティ画面を表示します。
インタフェースタブの追加ボタンより、インタフェース設定画面を表示します。
IPv6一時アドレス以外のアドレスを登録後、OKボタンによりインタフェース設定画面を終了します。
OKボタンによりノードプロパティ画面を終了します。
2.と同じノードを選択し、ノードプロパティ画面を表示します。
インタフェースタブに登録されている、3.で追加したIPアドレスを選択し、更新ボタンより、インタフェース設定画面を表示します。
[代表インタフェースにする]、[業務インタフェースにする]をチェックし、OKボタンによりインタフェース設定画面を終了します。
OKボタンによりノードプロパティ画面を終了します。
Systemwalkerコンソールを監視モードにします。
IPv6のサブネットフォルダに対して、フォルダごとのメッセージ説明を表示する場合、サブネットフォルダの表示名に“:”を含めることはできません。“:”を含まない名前に変更してください。
資源配付
資源配付テンプレートによる動作環境の定義において、IPアドレスにIPv6アドレスを指定することはできません。
資源配付クライアントのIPアドレスがIPv6のリンクローカルアドレスであり、動的に変更される可能性がある場合は、コンピュータ名運用としてください。
リモート操作
IPv6では、[Live Help Expert]と[Live Help Client]のダイヤルアップネットワーク接続はサポートしていません。
一台のクライアントに複数のエキスパートが接続してセッションを行う場合、IPv4のエキスパートとIPv6のエキスパートの混在はできません。
LiveHelp Connectについて、Connectサーバ機能、Connectディスパッチャー機能、およびConnect管理機能を別々のコンピュータにインストールする場合、これらの3機能は、V13.6.0より前のバージョンとの混在はできません。
Live Help CM(コネクションマネージャー)は、IPv6に対応していません。Live Help CMを使用したサポートセンター接続を行う場合は、Live Help Connectを導入してください。
動作環境定義チェックツール
IPv6アドレスを業務インタフェースとする場合、以下のチェックはできません。
監視対象ノードのICMP応答
監視対象ノードのSNMP応答
TCPポート
性能監視の監視ポリシーチェック
コマンド
mppolcollect(ポリシー情報移出コマンド)
mppolcollect(ポリシー情報移出コマンド)を実行して出力されるポリシー情報は、IPv4アドレスを代表インタフェースとして定義しているノードのポリシー情報となります。
スクリプト
以下の単体起動型スクリプト(TCLサンプルスクリプト)を利用した監視において、監視対象ノード、およびイベント通知先ノードにIPv6アドレスで運用するノードを指定することはできません。
稼働監視、サービス稼働監視、Systemwalkerセルフチェックについては、[監視ポリシー]の[ノード監視]-[ノードの稼働状態]を設定した監視を行ってください。
稼働状態の監視
MIBしきい値監視
サービス稼働監視
Webサービス稼働監視
Systemwalkerセルフチェック
Systemwalker共通ユーザー管理機能、およびSystemwalkerシングル・サインオン機能
Systemwalker共通ユーザー管理機能、およびSystemwalkerシングル・サインオン機能を使用する場合、Systemwalker Centric Managerの運用管理サーバ/部門管理サーバ/業務サーバと、Systemwalkerシングル・サインオンサーバの通信環境は、ともにIPv4アドレス、IPv6アドレスを持つ環境でなければなりません。
IPv6アドレスのみの通信環境では、Systemwalker共通ユーザー管理機能、およびSystemwalkerシングル・サインオン機能を使用することはできません。