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Symfoware Server V11.1.0 RDB運用ガイド
FUJITSU Software

10.4.2 バックアップした監査ログを別の表に格納して検索

バックアップした監査ログを、別に定義した表にrdbsloaderコマンドまたはrdbsaloaderコマンドで格納して参照することができます。

別の表は、Symfoware/RDBで用意した定義文のひな型(表定義とビュー定義)を利用してrdbddlexコマンドを使用して定義します。

退避データを格納した後は、SQL文に必要な条件を指定してデータを検索することができます。

図10.3 監査ログを別の表に格納した場合の参照方法

監査ログの参照の操作手順

rdbunladtコマンドでバックアップした監査ログは、以下の手順で参照します。

  1. 監査ログの格納先の表を定義します。

    監査ログの格納先の表定義文のひな型を使用して、rdbddlexコマンドを実行します。以下に、表定義の手順を示します。

    1. データベースの定義

      任意の名前のデータベースを定義します。

    2. データベーススペースの定義

      任意の名前のデータベーススペースを定義します。スペースサイズは、格納する監査ログデータ量により見積もります。
      なお、暗号化の指定(ENCRYPTION句)をしてデータベーススペースを定義することで、データベーススペースの盗難による監査ログデータの流出を防ぐことができます。

    3. スキーマの定義

      任意の名前のスキーマを定義します。

    4. 表およびビューの定義

      表およびビューの定義は、以下に格納されているひな型を使用します。

      /opt/FJSVrdb2b/demo/audittable_version1.ddl

      ポイント

      監査ログのビュー表AUDIT_SQL、AUDIT_SQLBIND、AUDIT_TRAIL_SESSIONおよびAUDIT_TRAIL_ACCESSが存在しない監査ログ表に対応する表およびビュー表のひな型定義文を使用する場合は、audittable.ddlを使用してください。

    5. 表のDSO/DSIの定義

      任意の名前の表のDSO/DSIを定義します。DSO/DSIの定義は、下表の注意が必要です。

      項目

      指定内容

      DSO定義

      格納構造

      SEQUENTIAL型を指定します。

      ページ長

      32を指定します。

      分割条件

      指定の有無は任意です。たとえば、以下のように監査ログ取得日時を範囲で指定します。
      WHERE (ACCESS_TIME) BETWEEN (?) AND (?)

      DSI定義

      分割値

      分割条件の指定の有無により指定します。
      たとえば、以下のように指定します。
      USING
      (TIMESTAMP '2007-04-01 00:00:00', TIMESTAMP '2007-04-30 23:59:59')

      割付けサイズ

      DSIに格納する監査ログデータの量により見積もります。

    6. インデックスのDSO/DSI定義

      インデックスのDSO/DSI定義は、データの参照方法により任意です。たとえば、以下のインデックスを構成する列を定義します。

      - 監査ログ取得時間をキーにした検索      ACCESS_TIME
      - 利用者名をキーにした検索              USER_NAME 
  2. 監査ログデータの復号

    監査ログデータの退避ファイルを市販の暗号化ツールなどで暗号化していた場合は、復号してください。

  3. 監査ログデータの格納

    定義した格納先への監査ログデータの格納は、rdbsloaderコマンドを使用して行います。入力データの形式は、テキスト形式(tオプション)を指定します。

  4. 監査ログデータの参照

    創成した監査ログデータを格納する表をSQL文で参照します。

監査ログデータを格納する操作例

監査ログデータを格納する操作を以下に示します。

$ rdbddlex  /audit/ddl/db.ddl

$ rdbddlex  -d WORK_ADT /audit/ddl/audittable_version1.ddl

$ rdbddlex  -d WORK_ADT /audit/ddl/tbldsodsi.ddl

$ rdbsloader  -mi  -v  /audit/dsilist/dsi07 -t
                       /audit/log/07/datetime0100-0522.dat
                       /audit/log/07/datetime0522-1022.dat
                       /audit/log/07/datetime1022-1522.dat
                         ・
                         ・

db.ddlの内容(データベースからスキーマ定義)を以下に示します。

CREATE DATABASE WORK_ADT;
CREATE DBSPACE ADTDBS07
   ALLOCATE RAWDEVICE /dev_symfoware/raw43;
CREATE SCHEMA ADT;

audittable_version1.ddlは表、ビュー表のひな型定義文です。

tbldsodsi.ddlの内容(表のDSO/DSIの定義)を以下に示します。

CREATE DSO ADTDSO FROM ADT.AUDIT
   TYPE SEQUENTIAL(PAGESIZE(32),ORDER(0))
   WHERE (ACCESS_TIME) BETWEEN (?) AND (?);

CREATE DSI ADTDSI0701 DSO ADTDSO
   USING (TIMESTAMP'2007-04-01 00:00:00',
             TIMESTAMP'2007-04-14 23:59:59')
   ALLOCATE DATA ON ADTDBS07 SIZE 2048M;

CREATE DSI ADTDSI0702 DSO ADTDSO
   USING (TIMESTAMP'2007-04-15 00:00:00',
              TIMESTAMP'2007-04-30 23:59:59')
   ALLOCATE DATA ON ADTDBS07 SIZE 2048M;

dsi07の内容を以下に示します。

WORK_ADT.ADTDSI0701
WORK_ADT.ADTDSI0702