サービス提供者がサービス仲介部門やサービス提供代行部門と協力してサービスを販売する場合もあります。通常は、サービス仲介部門やサービス提供代行部門、そしてサービスを発行したサービスポータルの運用者にも、サービスの売上が分配されます。BSSは、サービスを利用したサービス利用部門に対する請求データを利用して、これらの売上の配分を計算します。
サービス提供者・サービス仲介部門・サービス提供代行部門・サービスポータル運用部門は、指定した期間内の売上配分のレポートを作成し、エクスポートできます。システム運用管理者は、登録されているすべてのサービス提供者・サービス仲介部門・サービス提供代行部門・サービスポータル運用部門のデータをエクスポートできます。エクスポートしたデータを会計システムなどに転送すれば、それらのシステムと連携できます。詳細は請求データの処理を参照してください。
売上配分率はシステム運用管理者が定義します。システム運用管理者は、サービスポータルにおける配分率や、サービス仲介部門やサービス提供代行部門といった組織のデフォルトの売上配分率を定義します。売上配分率とは、サービスポータル運用部門・サービス仲介部門・サービス提供代行部門が全売上の何パーセントを取得し、残りの何パーセントをサービス提供部門やシステム運用管理部門に渡すのか、という定義です。
システム運用管理部門・サービスポータル運用部門・サービス提供者・サービス提供代行部門・サービス仲介部門といった関連部門間であらかじめ合意されている配分率を指定してください。システム運用管理部門は、合意に基づいた正しい値を入力する責任があります。パーセンテージの合計値が100%を超えても構いません。意図的に、このような値を入れる場合もあります。例えば、サービス提供者が特定期間に特定サービスの販売強化を行うため、サービス仲介部門またはサービス提供代行部門の配分率を80%に上げたとします。これに加え、サービス提供者はサービスポータル運用部門にも30%を支払う義務があったとします。このように設定すると合計値は110%になるため、サービス提供者への配分はマイナスになります。
配分率の定義には3種類の方法があります。
サービスポータルに対する配分率
1つのサービスポータルに対し、デフォルトの配分率を定義する方法です。サービスポータル運用部門と、そのサービスポータルでサービスを提供するサービス仲介部門やサービス提供代行部門などの配分率を定義します。
サービスに対する配分率
サービス提供者がサービスポータルに登録した個々のサービスに対し、そのサービスを提供するサービス仲介部門やサービス提供代行部門の配分率を定義する方法です。そのサービスを発行するサービスポータルの配分率とは異なる配分率を定義できます。サービスポータルに対する配分率よりも、サービスに対する配分率のほうが優先されます。
組織に対する配分率
サービス仲介部門やサービス提供代行部門など、組織に対する配分率を定義する方法です。サービスポータルに対する配分率やサービスに対する配分率よりも、組織に対する配分率のほうが優先されます。