rcxadm imageは、ROR VEのコマンドです。
詳細は、「コマンドリファレンス」の「4.1 rcxadm image」を参照してください。
ここでは追加機能について説明します。
名前
【Windows】
インストールフォルダー\Manager\bin\rcxadm image - イメージの操作
【Linux】
/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm image - イメージの操作
形式
rcxadm image create -server resource -name image [-comment comment] [-to pool] [-storage storagename] [-nowait]
rcxadm image snapshot -server resource [-comment comment] [-online] [-nowait]
rcxadm image backup -server resource [-comment comment] [-nowait] [-force]
rcxadm image delete -server resource -version version
rcxadm image delete -name image -version version rcxadm image restore -server resource [-version version] [-nowait]
rcxadm image list -type cloning [-name image] [-detail] [-extend disksize]
rcxadm image list -type snapshot [-server resource] [-detail]
rcxadm image move -name image -to pool [-nowait]
機能説明
rcxadm imageの追加機能は以下のとおりです。
イメージ採取(create)時に、-toオプションにより、イメージの格納先リソースプールを指定できます。-storageオプションにより、イメージの格納先仮想ストレージを指定できます。
rcxadm image create -server resource -name image [-comment comment] [-to pool] [-storage storagename] [-nowait]
snapshotサブコマンドにより、L-Serverのスナップショットを採取できます。
rcxadm image snapshot -server resource [-comment comment] [-online] [-nowait]
backupサブコマンドにより、物理L-Serverのシステムイメージをバックアップします。
rcxadm image backup -server resource [-comment comment] [-nowait] [-force]
deleteサブコマンドにより、L-Serverのスナップショット、物理L-Serverのシステムイメージを削除できます。
rcxadm image delete -server resource -version version
deleteサブコマンドにより、クローニングイメージを削除できます。
rcxadm image delete -name name -version version
restoreサブコマンドにより、L-Serverのスナップショット、物理L-Serverのシステムイメージを復元できます。
rcxadm image restore -server resource [-version version] [-nowait]
一覧表示(list)時に、-typeオプションでcloningを指定できます。また、-detailオプションにより詳細情報を出力できます。-extendオプションにより表示情報を追加できます。
rcxadm image list -type cloning [-name image] [-detail] [-extend disksize]
一覧表示(list)時に、-typeオプションでsnapshotを指定できます。また、-detailオプションにより詳細情報を出力できます。
rcxadm image list -type snapshot [-server resource] [-detail]
オーケストレーションツリーに登録したイメージをリソースプール間で移動できます。移動先のリソースプール名を-toオプションで指定します。
rcxadm image move -name image -to pool [-nowait]
注意
同じ名前のクローニングイメージは、保存世代数まで保持できます。
すでに保存世代数以上に採取されている状態で、createサブコマンドでクローニングイメージの採取を行った場合、エラーになります。
listサブコマンドで、採取するクローニングイメージ名の世代を確認し、deleteサブコマンドで不要なクローニングイメージの世代を削除してから採取してください。
クローニングイメージの保存世代数は、デフォルトで3世代です。
クローニングイメージの保存世代数の変更方法については、「1.7.2 rcxadm imagemgr」を参照してください。
サブコマンド
指定されたL-Serverのクローニングイメージを採取します。
指定されたL-Serverのクローニングイメージまたはスナップショットイメージを表示します。
以下の情報が表示されます。
クローニングイメージの場合
項目名 | 内容 |
---|---|
NAME | クローニングイメージのイメージ名 |
VERSION | クローニングイメージの世代 |
CREATIONDATE | クローニングイメージを採取した日時 |
COMMENT | クローニングイメージに関するコメント |
スナップショットの場合
項目名 | 内容 |
---|---|
SERVERNAME | スナップショットイメージをバックアップしたサーバ(物理OS/VMホスト)名 |
VERSION | スナップショットイメージの世代 |
BACKUPDATE | スナップショットイメージを採取した日時 |
COMMENT | スナップショットイメージに関するコメント |
-detailオプションを指定すると、listで表示される内容に加えて、対象イメージまたは対象スナップショットのTYPEが表示されます。
クローニングイメージの場合
項目名 | 内容 |
---|---|
NAME | クローニングイメージのイメージ名 |
VERSION | クローニングイメージの世代 |
CREATIONDATE | クローニングイメージを採取した日時 |
TYPE | クローニングイメージのVM種別 【VMware】 【Hyper-V】 【Xen】 【KVM】 【Oracle VM】 |
COMMENT | クローニングイメージに関するコメント |
スナップショットの場合
項目名 | 内容 |
---|---|
SERVERNAME | スナップショットイメージをバックアップしたサーバ(物理OS/VMホスト)名 |
VERSION | スナップショットイメージの世代 |
BACKUPDATE | スナップショットイメージを採取した日時 |
TYPE | スナップショットのVM種別 【VMware】 【Hyper-V】 【Xen】 【Oracle VM】 |
COMMENT | スナップショットイメージに関するコメント |
-extend disksizeオプションを指定すると、listで表示される内容に加えて、対象イメージのディスクサイズが表示されます。
項目名 | 内容 |
---|---|
NAME | クローニングイメージのイメージ名 |
VERSION | クローニングイメージの世代 |
CREATIONDATE | クローニングイメージを採取した日時 |
DISKS (*1) | クローニングイメージのディスク容量がシステムディスク、データディスクの順に表示されます。
|
COMMENT | クローニングイメージに関するコメント |
*1: オプションに-extend disksizeを指定した場合に表示されます。V3.0以前からアップデートを実施した直後やDisaster Recoveryによる復旧を実施した直後の場合、ディスク容量が表示されない場合があります。時間をおいたあとで、再度実行してください。
Disaster Recoveryについては、「運用ガイド CE」の「第15章 Disaster Recovery」を参照してください。
ROR VEの機能に加え、L-Serverのスナップショットを削除できます。
ROR VEの機能に加え、L-Serverのスナップショットを復元できます。
指定されたL-Serverのスナップショットを採取します。
仮想L-Serverの場合だけ指定できます。
オーケストレーションツリーに登録したイメージをリソースプール間で移動します。
オプション
resourceには、操作対象のL-Server名を指定します。
リソースフォルダーの中に配置されたL-Serverの場合、リソースフォルダー名とスラッシュ("/")でつないで指定する必要があります。
例
TopFolder直下のL-Serverを指定する場合
/TopFolder/L-Server名 |
サブコマンドで指定した操作が完了するのを待たずに、コマンドを復帰させる場合に指定します。
poolには、クローニングイメージを格納するリソースプール名または移動先のリソースプール名を指定します。
省略時は、更新権のあるリソースプールのうち、優先度の最も高いリソースプールが指定されたものとみなされます。
リソースフォルダーの中に配置されたリソースプールの場合、リソースフォルダー名とスラッシュ("/")でつないで指定する必要があります。
例
TopFolder直下のリソースプールを指定する場合
/TopFolder/リソースプール名 |
storagenameには、採取したクローニングイメージを格納する仮想ストレージ名、ライブラリ共有フォルダー名、またはディスクリソース名を指定します。
省略時は、クローニングイメージを採取するL-Serverが格納されているストレージリソースを指定したものとみなされます。
【Hyper-V】
SCVMMサーバ上の既存のライブラリ共有フォルダー名を指定されたとみなされます。
【Xen】
RHEL5-Xenを利用する場合に省略すると、採取対象のL-Serverが使用している仮想ストレージと同じストレージプールから仮想ストレージが自動選択されます。
参照したいイメージを指定します。snapshotを指定した場合、スナップショットイメージを表示します。
参照したいイメージの詳細情報を表示します。
commentには、スナップショットを識別するためのコメントを指定します。
日本語、半角文字に関係なく128文字以内の文字列を指定します。
ただし、パーセント("%")、円マーク("\")、ダブルクォーテーション( " )はcommentの文字としては使用できません。
注意
comment内に空白を含める場合、comment文字列全体をダブルクォーテーション( " )で囲んでください。
L-Serverのステータスに関係なく、スナップショットを実行させるときに指定します。
imageには、採取したクローニングイメージを識別する名前を指定します。
サブコマンドがlist、deleteまたはmoveのとき、以下を指定します。
クローニングイメージがリソースプールに登録されている場合
リソースフォルダーを含むパス名を指定します。
リソースプールに登録されていない場合
クローニングイメージ名を指定します。
versionには、クローニングイメージまたはスナップショットの世代を整数で指定します。
注意
イメージ採取(create)を行った場合、サーバ仮想化ソフトウェアでは以下の名前でテンプレートが作成されます。
サーバ仮想化ソフトウェア | サーバ仮想化ソフトウェアでの名前 |
---|---|
VMware | クローニングイメージ名[_index]@世代番号 |
サーバ仮想化ソフトウェアでテンプレートを作成する場合、名前に上記の形式を使用しないでください。
サーバ仮想化ソフトウェア上でVMゲストからテンプレート作成を行う場合、VMゲストのシステムディスクは以下の設定にしてください。
サーバ仮想化ソフトウェア | システムディスク |
---|---|
VMware | SCSI コントローラー:0、ID:0 のディスク |
Hyper-V | IDEデバイス、プライマリーチャネル(0) |
Oracle VM |
|
イメージ採取(create)時に指定する名前imageは、物理サーバのクローニングイメージ名と重複しないようにしてください。物理サーバのクローニングイメージについては、「操作ガイド VE」の「第7章 クローニング【Windows/Linux】」を参照してください。
【VMware】【Hyper-V】
クローニングイメージ名は、先頭文字を英字とし、半角英数字とアンダースコア("_")で構成された32文字以内の文字列を入力します。
【Xen】【KVM】
クローニングイメージ名は、先頭文字を英字とし、半角英数字とアンダースコア("_")で構成された22文字以内の文字列を入力します。
使用例
クローニングイメージの表示
>rcxadm image list -type cloning <RETURN>
NAME VERSION CREATIONDATE COMMENT
---- ------- ------------ -------
/ImagePool/test2k3R2 1 2011/04/19-21:30:37 - |
クローニングイメージの詳細表示
>rcxadm image list -type cloning -detail <RETURN>
NAME VERSION CREATIONDATE TYPE COMMENT
---- ------- ------------ ---- -------
/ImagePool/test2k3R2 1 2011/04/19-21:30:37 VMware - |
クローニングイメージの追加情報表示
>rcxadm image list -type cloning -extend disksize <RETURN> NAME VERSION CREATIONDATE DISKS COMMENT ---- ------- ------------ ----- ------- /ImagePool/test2k3R2 1 2011/04/19-21:30:37 30.0GB,20.0GB,50.0GB - |
スナップショットの表示
>rcxadm image list -type snapshot <RETURN>
SERVERNAME VERSION BACKUPDATE COMMENT
---------- ------- ------------ -------
/test/TEST 1 2011/04/20-06:45:14 - |
スナップショットの詳細表示
>rcxadm image list -type snapshot -detail <RETURN>
SERVERNAME VERSION BACKUPDATE TYPE COMMENT
---------- ------- ------------ ---- -------
/test/TEST 1 2011/04/20-06:45:14 VMware - |