ここでは、マネージャー本体と関連サービスで利用するポート番号の変更方法について説明します。
本製品では、以下のサービスが起動されている必要があります。サービスの起動にあたり、ほかのアプリケーションやほかのサービスが使用するポート番号と競合しないように、ポート番号を変更してください。
【Windows】
マネージャー本体
Resource Coordinator Manager
Resource Coordinator Task Manager
Resource Coordinator Web Server(Apache)
Resource Coordinator Sub Web Server(Mongrel)
Resource Coordinator Sub Web Server(Mongrel2)
Resource Coordinator Sub Web Server(Mongrel3) (*1)
Resource Coordinator Sub Web Server(Mongrel4) (*1)
Resource Coordinator Sub Web Server(Mongrel5) (*1)
Resource Coordinator DB Server(PostgreSQL)
関連サービス
Deployment Service
TFTP Service
PXE Services
DHCP Server (*2)
【Linux】
マネージャー本体
rcxmanager
rcxtaskmgr
rcxmongrel1
rcxmongrel2
rcxmongrel3 (*1)
rcxmongrel4 (*1)
rcxmongrel5 (*1)
rcxhttpd
rcxdb
関連サービス
scwdepsvd
scwpxesvd
scwtftpd
dhcpd (*2)
*1: Basicモードの場合、これらのサービスは存在しません。
*2: 管理サーバと異なるサブネットに属する管理対象サーバが存在する場合に必要です。
使用するポート番号が、ほかのアプリケーションまたはサービスと競合する可能性がある場合、ポート番号を変更してください。
また、Windowsでephemeralポート番号の最大値(デフォルトは5000)を変更している場合、ephemeralポートと使用するポートが競合する可能性があります。この場合も、ポート番号を変更し、ephemeralポートの上限値よりも大きい値にしてください。
ServerView Operations Managerのポート番号の変更方法については、ServerView Operations Managerのマニュアルを参照してください。SNMPとサーバ起動制御については、標準プロトコルであり、ハードウェア側で固定されているため、変更できません。
本製品が使用するポートについては、「導入ガイド CE」の「付録A ポート一覧」を参照してください。
OSのファイアーウォール設定が有効になっているシステムや、ネットワーク上にファイアーウォールを設置している環境では、変更したポートでの通信が問題なく行われるように、ファイアーウォールの設定を変更してください。
マネージャー本体
以下の手順で、マネージャー本体で利用する管理サーバのポート番号を変更します。
マネージャーを停止します。
「導入ガイド CE」の「7.2 マネージャーの起動と停止」を参照し、マネージャーを停止してください。
ポート番号を変更します。
変更するポート名と変更後のポート番号を指定してrcxadm mgrctl modifyコマンドを実行してください。
【Windows】
>"インストールフォルダー\Manager\bin\rcxadm" mgrctl modify -port name=number <RETURN> |
【Linux】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm mgrctl modify -port name=number <RETURN> |
マネージャーをクラスタで運用している場合、マネージャーの共有ディスクとIPアドレス以外のクラスタリソースはすべてオフラインにし、クラスタリソースをプライマリーノードとセカンダリノードに切り替えてから、クラスタリソースを保持するそれぞれのノード上でrcxadm mgrctl modifyコマンドを実行してください。
マネージャーを再起動します。
「導入ガイド CE」の「7.2 マネージャーの起動と停止」を参照し、マネージャーを起動してください。
注意
"rcxweb"のポート番号を変更した場合、以下のポート番号も同じ値に変更してください。
管理クライアント
Webブラウザに指定するURLのポート番号を"rcxweb"のポート番号に変更します。
URLをWebブラウザの"お気に入り"などに保存している場合、それらのURLについてもポート番号を変更します。
HBA address rename設定サービス
HBA address rename設定サービスを起動している場合、「3.3.2 管理サーバと通信するためのポート番号の変更」を参照し、管理サーバと通信するためのポート番号を"rcxweb"のポート番号に変更してください。
【Windows】
マネージャーのRORコンソール起動用ショートカット
管理サーバ上で以下のフォルダーを開きます。
インストールフォルダー\Manager
"RC Console"アイコンを右クリックし、表示されたメニューで[プロパティ(R)]を選択します。
[Web ドキュメント]タブの"URL(U)"の欄に表示される以下のURLのポート番号を変更してください。
URL: https://localhost:23461/ |
<OK>ボタンをクリックしてください。
"nfagent"のポート番号を変更した場合、管理対象サーバでもポート番号を変更してください。
「3.2.6 ポート番号の変更」を参照し、同じポート番号に変更してください。
変更前にバックアップされたシステムイメージ、および採取されたクローニングイメージは使用できないため、削除してください。
必要に応じて、再度、システムイメージのバックアップ、またはクローニングイメージの採取を行ってください。
関連サービス
以下の手順で、関連サービスで使用するポート番号を変更します。ただし、DHCP Server、および、dhcpdのポート番号は変更できません。
【Windows】
ポート番号を変更します。
レジストリ エディタを使用してレジストリーを開き、以下のサブキーを検索します。
32ビットバージョンのWindowsの場合
キー名: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Fujitsu\SystemcastWizard\CLONE
64ビットバージョンのWindowsの場合
キー名: HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Fujitsu\SystemcastWizard\CLONE
サブキーに含まれるレジストリーエントリーから、PortBaseを選択します。
メニューから、[編集(E)]-[修正(M)]を選択します。
"DWORD 値の編集"ダイアログが表示されます。
表記の"10 進(D)"を選択したあと、<OK>ボタンをクリックします。
イメージファイルの採取と配付で使用するポート番号の先頭値を設定します。
ただし、関連サービスで使用するポート番号は最大16個分必要なため、PortBaseからPortBase + 15までの連続したポート番号すべてが、ほかと競合しないよう注意してください。また、設定したポート番号の最大値であるPortBase + 15が、有効なポート番号の最大値65534を超えないように、PortBaseは65519以下の値にしてください。
マネージャーをクラスタで運用している場合、プライマリーノードとセカンダリノードの両方を変更してください。
ポート番号を変更したサーバを再起動します。
【Linux】
ポート番号を変更します。
/etc/opt/FJSVscw-common/scwconf.reg ファイルのセクション
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Fujitsu\SystemcastWizard\CLONEにあるPortBaseの値に、イメージファイルの作成と配付で使用するポート番号の先頭値を16進数で設定します。PortBase には、ephemeralポートとの競合を避けるため、net.ipv4.ip_local_port_rangeで指定した下限値よりも小さいポート番号、または上限値よりも大きいポート番号を指定します。
ただし、イメージファイルの作成と配付で使用するポート番号は最大16個分必要なため、PortBaseからPortBase + 15までの連続したポート番号領域が、ephemeralポートやwell-knownポートと競合しないよう注意してください。
これにより、net.ipv4.ip_local_port_rangeで指定した範囲外のポートを用いて、バックアップ・リストアが実行されます。
また、設定したポート番号の最大値であるPortBase + 15が、有効なポート番号の最大値65534を超えないように、PortBaseは65519以下の値にしてください。
マネージャーをクラスタで運用している場合、プライマリーノードとセカンダリノードの両方を変更してください。
ポート番号を変更したサーバを再起動します。
参考
関連サービスは、バックアップ・リストアとクローニングを行う際に、管理対象サーバを管理サーバのモジュールでネットワークブートします。
ここで変更したポート番号は、この状態の通信で使われるため、管理サーバの設定だけを変更すれば、管理対象サーバの設定を変更する必要はありません。