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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 15.2 運用ガイド
ETERNUS

10.1.1 バックアップ機能

SQL Serverのデータベースは、以下の物理ファイル(データベースファイル)から構成されます。

データベースファイルすべてをバックアップすることを「データベースバックアップ」または「完全バックアップ」と呼びます。また、ログだけをバックアップすることを「ログバックアップ」と呼びます。

SQL Serverバックアップ実行コマンドでは、データベースバックアップを高速に実施します。

図10.1 バックアップ機能概要

なお、SQL Serverのバックアップ運用では、一般的に「データベースバックアップ」と「ログバックアップ」を併用します。

以下は、AdvancedCopy ManagerによるデータベースバックアップとSQL Serverによるログバックアップを併用するバックアップ運用例です。この運用例では、運用サイクルを1週間とし、日曜日にデータベースバックアップ、平日にログバックアップを実施しています。

図10.2 バックアップ運用例

AdvancedCopy Managerは、「データベースのバックアップ」機能を提供します。トランザクションログのバックアップ/リストア(リカバリー)は、SQL ServerのEnterprise Manager、Transact-SQLなどを用いて実施する必要があります。

また、AdvancedCopy Managerでバックアップ可能なデータベースはユーザーデータベースだけです。システムデータベース(master、msdb、model、distribution)は、AdvancedCopy Managerでバックアップできません。システムデータベースのバックアップ運用は、SQL Serverで実施する必要があります。

表10.3 SQL ServerとAdvancedCopy Managerのバックアップ

データベース種別

バックアップ方法

SQL Server

AdvancedCopy Manager

システムデータベース
(master,msdb,model,distribution)

×

ユーザーデータベース

データベースバックアップ

ログバックアップ

×

○:機能を提供します。
×:機能を提供しません。

注意

本章では、データベースを、データベースバックアップ時点の状態に戻すことを「データベースリストア」と呼び、データベースリストアされたデータベースにログを適用することによって、データベースバックアップ後の特定時点または最新時点へ復元することを「データベースリカバリー」と呼びます。