ファイルシステムの管理コマンドには、はん用管理コマンドとファイルシステムごとに固有の管理コマンドの 2 種類があります。通常は Solaris OS が提供するはん用管理コマンドを使用し、オプションの指定またはファイルシステムタイプを判定することで適切なファイルシステム専用管理コマンドを呼び出します。
GFS 共用ファイルシステムでは、はん用管理コマンドに対応する専用管理コマンドと、GFS 共用ファイルシステム独自機能のための独自管理コマンドがあります。
GFS 共用ファイルシステムに対してはん用管理コマンドを使用する場合は、-F オプションに指定するファイルシステムタイプに "sfcfs" を指定して実行します。-F オプションを省略した場合には、/etc/vfstab ファイル内で special または mount_point と一致するエントリが検索され、そこに登録されているファイルシステムタイプが自動選択されます。
コマンド | 機能 |
---|---|
df(1M) | 空きディスクブロック数とファイル数などの表示 |
fsck(1M) | ファイルシステムの整合性チェックと修復 |
fstyp(1M) | ファイルシステムタイプの決定 |
mkfs(1M) | ファイルシステムの作成 |
mount(1M) | ファイルシステムのマウント |
umount(1M) | ファイルシステムのアンマウント |
参照
はん用ファイルシステム管理コマンドの詳細については、各コマンドの“Solaris X Reference Manual”を参照してください。
コマンド | 機能 |
---|---|
sfcadd | ファイルシステムの拡張 |
sfcadm | パーティション情報の設定変更 |
sfcfrmstart | 自ノードでの sfcfrmd デーモンの起動 |
sfcfrmstop | 自ノードでの sfcfrmd デーモンの停止 |
sfcgetconf | 管理パーティションのバックアップ |
sfcinfo | パーティション情報の表示 |
sfcmntgl | 全ノードでの GFS 共用ファイルシステムのマウント |
sfcnode | ノード構成情報の追加、削除、変更 |
sfcrscinfo | ファイルシステム情報の表示 |
sfcsetup | 管理パーティションの初期化、構成ノード情報の登録、削除、表示、管理パーティションパスの表示、および sfcfrmd デーモン起動方法の登録、表示 |
sfcstat | GFS 共用ファイルシステムの統計情報の報告 |
sfcumntgl | 全ノードでの GFS 共用ファイルシステムのアンマウント |
前述の GFS 共用ファイルシステムのコマンドについて、対象ファイルシステムをマウントした状態で使用するもの、アンマウントした状態で使用するもの、いずれの状態でも使用できるものは以下のようになります。
マウント状態で使用するもの
umount
sfcstat
アンマウント状態で使用するもの
fsck, mkfs (-mを除く), mount
sfcadd, sfcadm, sfcfrmstart, sfcfrmstop, sfcnode, sfcsetup
いずれの状態でも使用できるもの
df, mkfs -m
sfcgetconf, sfcinfo, sfcmntgl*1, sfcrscinfo, sfcumntgl
(*1: いずれかのノードがアンマウント状態でないとエラーとなります。)