FUJITSU Linkexpress 解説書
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第3章 機能一覧> 3.1 PC/UNIXサーバ

3.1.1 機能説明

■データ転送系

分類

機能項目

説明

転送プロトコル

FTP+

標準FTPにファイル送達確認などを拡張した富士通独自の転送プロトコルです。高い信頼性の説明記事を確認してください。
以下の特徴があります。

  • 標準FTPでの信頼性問題を解決、高信頼性プロトコル
  • 拡張機能をサポート、データ転送機能に付加価値

相手システムにLinkexpressが導入されている場合は、本プロトコルの利用を推奨します。また、本プロトコルを利用する場合、相手システムはLinkexpressが必須です。

FTP

TCP/IPのファイル転送プロトコルです。相手システムにLinkexpressが導入されていない場合、利用します。

FTPM

相手システムがグローバルサーバ/PRIMEFORCEのDTSの場合で、システムプログラム連携を行う場合に利用します。
また、相手システムがASPのDTS、およびDB-EXPRESS/Cとの間で分散型システム連携を行う場合に利用します。
グローバルサーバ/PRIMEFORCEのDTS V20L10 L97031以降の場合は、FTP+の利用を推奨します。

HTTP

TCP/IPのハイパーテキスト転送プロトコルです。
システムのセキュリティポリシーにより、FTP+/FTPプロトコルを使用できない場合に本プロトコルを利用します。想定する利用形態は、DMZゾーンとイントラネット間でのファイル転送です。
以下、注意事項です。

  • Linkexpressが起動側動作の場合
    応答側システムは、Linkexpress以外のHTTPサーバとの接続も可能です。
  • Linkexpressが応答側動作の場合
    起動側システムは、LinkexpressまたはInterstage Information Integratorが必須です。WEBクライアントからの接続はできません。

なお、本プロトコルを利用する場合は、接続相手システムにLinkexpressまたはInterstage Information Integratorの導入を推奨します。

HTTPS

SSL通信を実装したHTTPプロトコルです。HTTPプロトコルについては、上記HTTPの説明を参照してください。

HICS

富士通独自の通信プロトコルFNAのファイル転送プロトコルです。
グローバルサーバ/PRIMEFORCE、およびASPとFNA接続する際に利用します。
LinkexpressはFNA3手順の2次側として動作します。

SAN

ディスクアレイ装置を利用したSAN環境上で使用する富士通独自のファイル転送プロトコルです。
LANを利用しないため、大容量ファイル転送、およびセキュリティ保持に優れます。
なお、相手システムは、Linkexpressが必須です。

基本機能

ファイル転送

ファイルの送受信機能です。

メッセージ転送

利用者プログラム間でのメッセージ交換機能です。

相手側ジョブ連携(起動)

相手側のジョブを起動して、そのジョブの実行結果を確認できます。
相手側ジョブの実行結果を受け取るためには、FTP+/HTTP/HTTPSプロトコルのいずれかを利用する必要があります。また、この場合、相手側システムはPCサーバ、またはUNIXサーバのLinkexpressが必要です。

ファイル転送
(応用)

ファイル転送連動圧縮

転送対象データを圧縮します。送信側は圧縮しながら送信し、受信側は伸長しながら受信します。大容量ファイル転送で、回線速度が遅い場合に有効な機能です。
ファイル送信前にデータを圧縮し、ファイル受信完了後にデータを伸長する場合は、ユーティリティ機能を利用してください。

途中再送

ファイル転送中断時、未転送部分のみの転送を再開します。大容量ファイル転送で、回線速度が遅い場合に有効な機能です。

転送速度制御

データ転送速度を抑制することで通信路の負荷を軽減します。大容量ファイル転送で、回線速度が遅い場合に有効な機能です。

一括ファイル転送

複数ファイルを一括して送信します。

セション維持

ロードバランサのセション維持機能と連携してサービスを保障します。

バイナリ転送

バイナリデータを送受信します。

テキスト転送

テキストデータ(レコード終端は改行コード)を送受信します。

フォーマット転送

FTP+プロトコルの場合に利用可能で、レコード識別子を持つ可変長レコードを送受信します。ファイルを送信する場合、事前に利用者がレコード識別子を設定しておく必要があります。
なお、レコード識別子は各レコードの先頭に存在する4バイトのデータで、前半2バイトはレコード長、後半2バイトはNULLによって構成されます。このレコード識別子は、グローバルサーバ/PRIMEFORCEの可変長形式データセットのRDWと同一の形式です。

ファイル置換え

受信側で転送データをファイルへ格納する際に、置換モードで格納します。

ファイル追加書き

受信側で転送データをファイルへ格納する際に、追加書きモードで格納します。

回線制御

非同期転送/
多重度制御

ファイル転送要求のキューイング制御や多重度数の制御ができます。
なお、HICSプロトコルの場合は、HICSプロトコル規約上、1つのLUでは1多重動作しかできません。

コネクション継続

ファイル転送サービスが完了した時に、相手システムとの間でコネクション継続可否を選択できます。
課金がかかるネットワークの場合、ファイル転送が完了した時点でコネクション切断することを推奨します。
なお、利用者プログラムインタフェースを利用した場合のみ、コネクション継続することができます。

■運用管理系

分類

機能項目

説明

導入支援

簡易導入機能

Linkexpressサーバを簡易に設定できます。動作環境定義、ネットワーク定義、およびサーバグループ定義を設定せずに運用業務を構築できます。

運用支援

集中監視・操作

業務の監視・操作が1箇所で可能です。サーバグループ定義で、監視・操作対象のサーバを1つのグループに集約します。

自動スケジューリング機能

日次業務、月次業務などの自動スケジューリング機能が利用できます。

稼動状態・履歴管理

業務の稼動状態と実行履歴の取得・表示状態が可能です。

GUI対応

監視・操作はすべてGUIとコマンドで利用できます。
なお、GUIは、Windows上でのみ動作します。マニュアル内はLinkexpressクライアントと表現しています。

利用者プログラムインタフェース

利用者プログラムから、Linkexpressのデータ転送機能を利用できます。インタフェースは、転送API(C言語インタフェース)と転送コントロール(VBインタフェース)があります。

ファイル転送コマンド

運用管理製品と連携することができます。

自側ジョブ連携(起動)

自側のジョブを起動して、そのジョブの実行結果を確認できます。

自動リトライ(autorecovery)

ファイル転送エラーが発生した際、自動的にリトライを行います。また、リトライ中のエラーメッセージを抑止することも可能です。ネットワーク上の一時エラー発生時に有効です。

クラスタ対応

クラスタ製品に対応しています。

動的定義変更

Linkexpressを停止せずに、ネットワーク定義を動的に追加することが可能です。

セキュリティ

利用者認証

利用者名とパスワードによるシステム参入権チェックを行います。

アクセス権チェック

ファイルのアクセス権チェックを行います。

SSL通信

HTTPS通信時の相手認証とデータ暗号化を行います。

■DB連携機能

機能項目

説明

データ抽出機能

DBからのレコード抽出が可能です。Linkexpress Replication optionで実現します。

データ格納機能

DB、またはファイルへデータを格納できます。
初期創成、初期創成置換、追加創成、追加更新、更新、差分反映が可能です。

データ編集機能

データ格納時のコード変換が可能です。

項目選択によるデータ順変更、削除、および結合が可能です。

利用者カストマイズ出口

格納、および転送前後の出口による利用者プログラムの呼び出しが可能です。

レプリケーション機能

時系列に変化するDBから差分を抽出し、それを格納する機能です。Linkexpress Replication optionで実現します。

■ユーティリティ

機能項目

説明

コード変換

格納データのコード変換が可能です。

コード変換テーブルのカストマイズが可能です。

コード変換テーブルの切り替えが可能です。

テキストデータのコード変換が可能です。

データ圧縮

SLCA、FLDC形式によるファイルの圧縮、伸長が可能です。


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