Systemwalker IT Change Managerの導入手順について説明します。
製品の概要を理解
Systemwalker IT Change Managerによる運用を実施する上で、機能の概要を理解する必要があります。
"Systemwalker IT Change Manager 解説書"の"概要"で基本用語、運用および使用上で必要となる知識を得てから、設計作業を行ってください。
運用の設計
以下の項目について、運用に合わせた設計を行います。
運用モデルの設計
運用モデルの設計は以下の手順で行います。
Systemwalker IT Change Managerを利用するユーザー数および伝票数を設計します。
Systemwalker IT Change Managerが想定する以下のモデルと比較し、保有伝票数および一定期間の伝票処理数に応じて、処理終了後の伝票を削除する契機などの保守設計を実施します。
なお、Systemwalker IT Change Managerが想定するユーザー数および保有伝票数については、“Systemwalker IT Change Manager 解説書”の“プロセス管理サーバの資源”の“想定規模”を参照してください。
メール送信機能の利用
伝票の起票、承認などのアクションが発生した場合、利用者個人宛てにメールで知らせることができます。メール送信機能の詳細は、"Systemwalker IT Change Manager 管理者ガイド"を参照してください。
LDAPの利用
Systemwalker IT Change Managerで使用するLDAPを新規で設定するか、既存のシステムを使用するかを設計します。詳細は、“LDAPへのユーザー登録”を参照してください。
LDAPへのユーザー追加の計画
Systemwalker IT Change Managerはユーザーの認証にLDAPを利用しているため、Systemwalker IT Change Managerを導入する際には、LDAPの設定を変更する必要があります。
導入時に必要なユーザー
Systemwalker IT Change Managerが導入時に必要とするユーザーには以下のとおりです。
Systemwalker IT Change Managerが内部で利用するユーザー
Systemwalker IT Change Managerの導入時の動作確認で利用するユーザー
LDAPへの導入時に必要なユーザーの追加については"LDAPへのユーザーの登録"を参照してください。
運用でSystemwalker IT Change Managerを利用するユーザー
導入後には、運用でSystemwalker IT Change Managerを利用するユーザーの登録が必要となります。運用でSystemwalker IT Change Managerを利用するユーザーは、LDAPに登録済みのユーザーを利用することも、新たに追加したユーザーを利用することも可能です。
Systemwalker IT Change Managerへのユーザーの登録については、"Systemwalker IT Change Manager 管理者ガイド"の"ユーザー定義管理"を参照してください。
Systemwalker IT Change Managerの導入
システム構成およびインストール種別の決定
Systemwalker IT Change Managerを導入する環境を考慮し、システム構成およびインストール種別を検討します。システム構成については、"Systemwalker IT Change Manager 解説書"の"システム構成"を参照してください。
Systemwalker IT Change Managerでは、以下のインストール種別を用意しています。
プロセス管理サーバ
プロセス管理クライアント
エージェント
一般端末
Systemwalker IT Change Managerのインストール
Systemwalker IT Change Managerのインストールを行います。インストール手順については、"インストール"を参照してください。
Systemwalker IT Change Managerのセットアップ
Systemwalker IT Change Managerのインストール後に、セットアップを行います。セットアップは、Systemwalker IT Change Managerが提供するセットアップツールおよびコマンドを使用します。セットアップ方法については、"セットアップ"を参照してください。
注意
Interstage Application Development Cycle Managerと連携してアプリケーションリリース管理を行う場合は、
Interstage Application Development Cycle Managerが導入されているサーバに、ファイル転送用のツールを
インストールする必要があります。インストール方法については、"インストール"を参照してください。
ITリソース情報の収集
ITリソース情報を収集する場合は、以下の点を追加で設計する必要があります。
通信方法の検討
ITリソース情報の収集内容に関する検討
通信方法の検討
導入する通信方法を検討します。どの通信方法使用するかを運用に応じて検討します。
Secure SHellの略です。SSHを使用するためには、SSHのインストールおよびセットアップが必要です。
Systemwalker IT Change Managerのエージェントをインストールすることで利用できる通信方法です。インストールおよびセットアップが必要です。
ITリソース情報の収集内容に関する検討
Systemwalker IT Change Managerでは、必要に応じてITリソースの情報を収集して利用することができます。運用に応じてどのようなITリソース情報を収集するかを検討します。
なお、設定によって収集できる情報が異なります。
ノード情報のみ収集する場合
IPアドレス、ホスト名、OS名が収集できます。
プロセス管理サーバでITリソース情報の自動収集用の設定をします。
管理対象サーバではSNMPエージェントの設定が必要です。なお、SNMPエージェントの設定を行わなかった場合、IPアドレスとホスト名のみ収集されます。
ITリソース情報を収集する場合
以下の情報が収集できます。
ノード情報(IPアドレス、ホスト名、OS名)
論理サーバ情報(OS詳細、論理CPU、論理メモリ、論理ディスク、レジストリ、LAN情報、など)
ハードウェア情報(製品名、型名、シリアル番号、物理CPU、物理メモリ、物理ディスク、など)
インストールソフトウェア情報(製品名、パッケージ情報、バージョン、など)
プロセス管理サーバでITリソース情報の自動収集用の設定をします。
管理対象サーバではSNMPエージェントの設定、および、SSHの設定またはファイル転送基盤の設定が必要です。また、ハードウェア情報を採取するためには、サーバ管理を実施する連携製品のインストールが必要です。
収集できる情報と設定の関係の詳細は以下のとおりです。
収集する情報 | 管理対象サーバの設定 | 連携製品の導入 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
ノード情報 | 論理サーバ情報 | ハードウェア情報 | インストールソフトウェア情報 | ||||
IPアドレス | ホスト名 | OS名 | |||||
○ | ○(注1) | × | × | × | × | 不要 | 不要 |
○ | ○(注1) | ○ | × | × | × | SNMPエージェントの設定が必要 | 不要 |
○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | SSHの設定(注2)またはファイル転送基盤の設定が必要 | 不要 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | SSHの設定(注2)またはファイル転送基盤の設定が必要 | 必要(注3) |
○:収集可能 ×:収集不可能
注1) ホスト名が、hostsファイルまたはDNSに登録されている場合に収集可能です。
注2) SSHで接続するための認証情報(ユーザーID、パスワード)を、管理サーバに登録する必要があります。
注3) 管理対象サーバにインストールされているサーバ管理を実施する連携製品と連携してハードウェア情報を採取します。そのため、以下の連携製品を管理対象サーバにインストールする必要があります。
PRIMERGY: ServerView エージェント(サーバ監視ソフトウェア)
SPARC Enterprise: Enhanced Support Facility(サーバ監視機能)
初期データを使用した動作確認
セットアップ完了後、Systemwalker IT Change Managerが用意したサンプルのデータを使用して、伝票の申請から承認までの操作を確認します。
Systemwalker IT Change Managerでは、以下の動作確認用データを用意しています。
ユーザー
電子フォーム
回覧ルート
Systemwalker IT Change Managerの運用作業
Systemwalker IT Change Managerの運用に必要な情報を定義し、運用を開始します。詳細は、"Systemwalker IT Change Manager 管理者ガイド"を参照してください。
Systemwalker IT Change Manager導入時の注意
マニュアル上Administratorとは、特に明記がない限りローカルのAdministrator権限を持ったユーザーを意味します。