WSMGR for Webサーバに登録したリソースファイルの定義から、データを取得するためのオブジェクトです。
メソッド名 | 機能 |
---|---|
getResultList | テーブルデータの取得 |
setParameter | リソースファイルからデータ取得時に指定するバインド変数を指定 |
テーブルデータの取得
指定先よりテーブルデータを取得します。
●呼び出し形式
getResultList(connectionName, sqlKey, hasHeader)
●パラメータ
パラメータ | 説明 | 省略時の初期値 |
---|---|---|
connectionName | 「dataProvider.config」に設定したデータ接続文字列名を指定 | |
sqlKey | 「WsmgrDataAccess.ini」のSQLセクションに登録したキー名を指定 | |
hasHeader | true:1行目をヘッダ行とみなす |
●リソースファイル
本メソッドにより参照するリソースファイルは次の固定名のファイルです。ファイルごとに用途や形式が異なります。
ファイル名 | 用途 | ファイルの形式 |
---|---|---|
dataProvider.config | .NET Frameworkのデータプロバイダにより、RDB、またはCSVファイルへ接続するためのデータ接続文字列名を指定 | XMLファイル形式 |
WsmgrDataAccess.ini | 「dataProvider.config」で指定するデータストアよりデータを取得するためのSQLを記述 | iniファイル形式 |
WSMGR for Webをインストールすると、下記フォルダにリソースファイルの雛型がインストールされます。リソースファイルを使用する場合はこのファイルを編集してください。
リソースファイルの場所:<WSMGR for Webインストールフォルダ>\wwwroot\userconfig
●リターン値
関数呼び出しが成功すると取得したテーブルデータを返します。エラーの場合はnullを返します。エラーの詳細はgetErrorメソッドにより取得できます。
hasHeaderの指定により1行目に取得されるデータが異なります。すでにTableプロパティにヘッダを設定している場合はヘッダ行を除いたデータを取得し、addDataメソッドを用いてTableプロパティに追加することが可能です。
テーブル上の行 | 値の形式 | 説明 |
---|---|---|
1行目 | [0][1~n] | hasHeaderの指定にtrueを指定した場合はヘッダとしてDBのカラム名を取得、falseを指定した場合は指定したキーの設定値を取得 |
2行目以降 | [n][1~n] | 指定したキーの設定値 |
キー名と値の文字列は自由に指定できます。
フォーマットは次のとおりです。
dataProvider.config
.NET Frameworkのデータプロバイダにより接続先を指定するXMLファイル形式のリソースファイルです。ご利用の環境に合わせ各項目を編集してください。
XMLキー名 | 設定する要素 |
---|---|
name | getResultListメソッドのconnectionNameパラメータに指定するデータ接続文字列名 |
connectionString | RDB、またはCSVファイルへアクセスするために必要な接続文字列 |
providerName | データストアへのアクセスに使用するADO.NETプロバイダ名 |
providerNameに指定する値
値 | 説明 |
---|---|
System.Data.SqlClient | Microsoft SQL Serverに接続する場合に指定してください。 |
System.Data.OleDb | OLE DBを使用して公開されるデータソースの場合に指定してください。 |
System.Data.Odbc | ODBCを使用して公開されるデータソースの場合に指定してください。 |
System.Data.OracleClient | Oracleのデータソースの場合に指定してください。 |
<add name="MySqlServer" conectionString="server=myserver;database=Customers;uid=Use1r;pwd=user1-pwd1" providerName="System.Data.SqlClient" />
WsmgrDataAccess.ini
iniファイル形式のリソースファイルです。ご利用の環境に合わせ各項目を編集してください。
キー名 | 設定値 |
---|---|
GetTableDataメソッドのSqlKeyパラメータに指定するキー名(任意の文字列) | データストアよりデータを取得するためのSQL文 |
SQLキー1=select * from Customers SQLキー2=select * from Goods
●JavaScriptを用いて記述した例
WsmgrDataAccess.iniの記述
[SQL]
SQL1=select 氏名 from 社員DB WHERE 所属 = ? AND AGE = ?
UserScript.jsの記述 var dspemu = new WsmgrDspemu(); dspemu.db.setParameter(1, "営業部"); dspemu.db.setParameter(2, 35); dspemu.db.getResultList("MSAccess", "SQL1", false);
バインド変数を指定
リソースファイルからデータ取得時に指定するバインド変数を指定します。
●呼び出し形式
setParameter(name, value)
●パラメータ
パラメータ | 説明 | 省略時の初期値 |
---|---|---|
name | バインド変数名を指定 | パラメータ省略時を参照 |
value | バインド変数値を指定 |
●パラメータ省略時
パラメータをすべて省略した場合はすべてのバインド変数を削除します。nameのみ指定した場合は対象のバインド変数を削除します。
参考
サーバ上の「WsmgrDataAccess.ini」で、SQLSectionにバインド機構を指定した場合に有効なパラメータです。一般的なデータベースでは、SQLにエクスキューション「?」を使用したバインド機構が使用できます。
バインド機構を使用すると、あらかじめSQLのひな形を用意し、後から必要に応じて動的に値を割り当てることができます。この動的に割り当てる値をバインド変数と呼びます。
●リターン値
関数呼び出しが成功するとtrueを返します。エラーの場合はfalseを返します。
●JavaScriptを用いて記述した例
WsmgrDataAccess.iniの記述
[SQL]
SQL1=SELECT 氏名 FROM 社員DB WHERE 所属 = ? AND AGE = ?
UserScript.jsの記述 var dspemu = new WsmgrDspemu(); dspemu.db.setParameter(1, "営業部"); dspemu.db.setParameter(2, 35);