スクリプト機能は、HTMLファイルのJavaScriptやサーバ上のアプリケーションからWSMGR for Webのマクロ機能と同等の処理を提供し、定型のオペレータ操作の自動化や繰り返し処理によるオペレータの操作を軽減することができます。ブラウザ上で実行するクライアントスクリプトとサーバで実行するサーバスクリプトの2つのスクリプトを利用することができます。クライアントスクリプトはJavaScriptを用いて記述し、サーバスクリプトはVBやC#などの.NET Framework用の言語を用いて記述します。
また、クライアントスクリプトではエミュレータ画面をカスタマイズするために各種ウィジェット(部品)やエミュレータ画面への入力を補助するスクリプトを記述することができます。
スクリプトには、以下の機能があります。
スクリプト機能(クライアントスクリプト、サーバスクリプト共通)
セッションの起動、終了
WSMGR for Webのマクロ相当の機能
WSMGR for Webのマクロの呼び出し
画面カスタマイズ機能(クライアントスクリプト)
ユーザHTMLによるエミュレータ画面のカスタム表示
ウィジェット(画面部品)を使用したエミュレータ画面のカスタマイズ
入力アシスト機能
フィールドデータのまとめ表示
スクリプトのオブジェクト階層
スクリプトのオブジェクトは次のような階層で構成されます。クライアントスクリプトはエミュレータの画面をカスタマイズするためのオブジェクトや各種イベントをサポートします。サーバスクリプトはエミュレータ画面にとらわれない自由な画面を作成することができます。
呼び出し形式
クライアントスクリプト
クライアントスクリプトは、HTMLファイルで記述されるJavaScriptから使用することが可能なメソッドです。制御文などはJavaScriptの言語仕様に基づいて処理を記述することができます。
Webブラウザから実行する場合の呼び出し方法を以下に示します。
// 初期化(UserScript.jsを使用する場合は不要です) WsmgrConnectInfo info = new WsmgrConnectInfo(); info.User = "user1"; info.Pw = "pw1" info.Icon = "接続1"; info.Init(); // オブジェクトの生成 var dspemu = new WsmgrDspemu(); // Typeメソッドの呼び出し dspemu.macro.Type("LOGON [ENTER]"); // 終了(UserScript.jsを使用する場合は不要です) info.Uninit();
サーバスクリプト
サーバスクリプトは、WSMGR for Webがインストールされているサーバ上で、.NET Framework用のVBまたはC#から使用することが可能なメソッドです。制御文などは.NET Frameworkの言語仕様に基づいて処理を記述することができます。
C#から実行する場合の呼び出し方法を以下に示します。
// 初期化 WsmgrConnectInfo info = new WsmgrConnectInfo(); info.User = "user1"; info.Pw = "pw1"; info.Icon = "接続1"; info.Init(); // オブジェクトの生成 WsmgrDspemu dspemu = new WsmgrDspemu(info); // Typeメソッドの呼び出し dspemu.Macro.Type("LOGON [ENTER]"); // 終了 info.Uninit();
エミュレータが起動済みで、クライアントスクリプトのforwardメソッド経由でサーバスクリプトを実行する場合は、以下のように記述することができます。
// オブジェクトの生成 WsmgrDspemu dspemu = new WsmgrDspemu(Context); // Typeメソッドの呼び出し dspemu.Macro.Type("LOGON [ENTER]"); // 終了 dspemu.Macro.Bye();
ポイント
オブジェクトやメソッドの命名規約はそれぞれの実行環境で一般的な命名規約を採用しています。クライアントスクリプトはJavaScriptで一般的なcamelCaseを採用しています。.NET環境ではPascalCaseを採用しています。WSMGR for Webの旧レベルから存在する関数は一部例外があります。
注意
スクリプト機能はオペレータの入力軽減が目的であり、無人で自動実行させるものではありません。
正常に動作しない場合にオペレータが復旧できる範囲で使用してください。
インターネット端末からスクリプト機能を利用する場合は、「6.9 運用について」を参照してください。