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WSMGR for Web V7.2 使用手引書L20

20.2.2 エミュレータ起動/終了

エミュレータの起動情報を設定し、「Open(エミュレータ起動)」メソッドを呼びエミュレータを起動します。
起動したエミュレータは「Close(エミュレータ終了)」メソッドで終了します。
OLEオートメーションで新たに追加されたプロパティ/メソッドにはタイトル部に(*)が付いています。


■ユーザ名Userプロパティ*

構文

object.User

データ型

文字列

アクセス方法

参照/設定(エミュレータ未起動時のみ有効)

設定値範囲

64バイト以内の文字列

初期値

空文字“”

対象エミュレータ

WSMGR for Webのユーザ名を64バイト以内の文字列で指定します。


「Open(エミュレータ起動)」メソッド起動時にメソッドのUser引数が空文字の場合、このプロパティを参照します。
Openメソッドが正常終了した場合、起動したエミュレータのユーザ名がこのプロパティに設定されます。
簡易シングルサインオン、または自動ログオンのユーザを指定する場合は、このプロパティは省略可能です。


■パスワードPwプロパティ(*

構文

object.Pw

データ型

文字列

アクセス方法

参照/設定(エミュレータ未起動時のみ有効)

設定値範囲

64バイト以内の文字列

初期値

空文字“”

対象エミュレータ

WSMGR for Webのパスワードを64バイト以内の文字列で指定します。


「Open(エミュレータ起動)」メソッド起動時にメソッドのPw引数が空文字の場合、このプロパティを参照します。
Openメソッドが正常終了した場合、起動したエミュレータのパスワードがこのプロパティに設定されます。
簡易シングルサインオン、または自動ログオンのユーザを指定する場合は、このプロパティは省略可能です。


■アイコン名Iconプロパティ(*

構文

object.Icon

データ型

文字列

アクセス方法

参照/設定(エミュレータ未起動時のみ有効)

設定値範囲

64バイト以内の文字列

初期値

空文字“”

対象エミュレータ

使用する接続アイコン名を64バイト以内の文字列で指定します。


「Open(エミュレータ起動)」メソッド起動時にメソッドのIcon引数が空文字の場合、このプロパティを参照します。
Openメソッドが正常終了した場合、起動したエミュレータのIcon名がこのプロパティに設定されます。


■スコープScopeプロパティ(*

構文

object.Scope

データ型

文字列

アクセス方法

参照/設定(エミュレータ未起動時のみ有効)

設定値範囲

“user”:ユーザ定義の接続アイコン
”group”
:グループ定義の接続アイコン

初期値

空文字“”

対象エミュレータ

対象とする接続アイコン(ユーザかグループか)を文字列で指定します。


「Open(エミュレータ起動)」メソッド起動時にメソッドのScope引数が空文字の場合、このプロパティを参照します。
Openメソッドが正常終了した場合、起動したエミュレータのScopeがこのプロパティに設定されます。


WSMGR for Webの仮想ディレクトリ Urlプロパティ(*

構文

object.Url

データ型

文字列

アクセス方法

参照/設定(エミュレータ未起動時のみ有効)

設定値範囲

128バイト以内の文字列

初期値

空文字“”

対象エミュレータ

WSMGR for Webの仮想ディレクトリのURLを128バイト以内の文字列で指定します。


「Open(エミュレータ起動)」メソッド起動時にメソッドのUrl引数が空文字の場合、このプロパティを参照します。
Openメソッドが正常終了した場合、起動したエミュレータの仮想ディレクトリのURLがこのプロパティに設定されます。


■スクリプト抑止フラグScriptFlagプロパティ(*

構文

object.ScriptFlag

データ型

整数

アクセス方法

参照/設定

設定値範囲

TRUE:スクリプト動作可

FALSE:スクリプト動作不可

初期値

TRUE

対象エミュレータ

スクリプト起動中のエミュレータに乗り入れする場合の、スクリプト抑止モードを指定します。
FALSEを設定した場合、乗り入れ先のスクリプトはエラーを返します。


このプロパティは、スクリプトが動作するエミュレータへの乗り入れ時以外は機能しません。


■起動モードOpenMode*

構文

object.OpenMode

データ型

整数

アクセス方法

参照/設定(エミュレータ未起動時のみ可能)

設定値範囲

02

初期値

0:CX_ANY

対象エミュレータ

「Open(エミュレータ起動)」メソッド呼び出し時の起動モードを指定します。


「OpenMode」へ設定する値には次のものがあります。

意味

定義名

新規/乗り入れ

CX_ANY

0

新規

CX_CREATE

1

乗り入れ

CX_ATTACH

2

未起動のエミュレータに乗り入れようとした場合や起動中のエミュレータと同一アイコンで新規に起動しようとした場合など、エミュレータの起動状態が「OpenMode(起動モード)」プロパティの指定と一致しない場合は、Openメソッドは失敗します。


■エミュレータ起動Openメソッド(*

構文

object. Open ([user,pw,icon,scope,url]

引数

引数は次のものです。

項目

内容

user

文字列

ユーザ名

pw

文字列

パスワード

icon

文字列

接続アイコン名

scope

文字列

対象とする接続アイコン
“user”:ユーザ定義の接続アイコン
”group”:グループ定義の接続アイコン

url

文字列

管理サーバURL

二重発行動作

エラー復帰(3007:同一メソッドが処理中です)

復帰値

0:正常/その他の値:異常

対象エミュレータ

関連プロパティ

WaitTime,User,Pw,Icon,Url,OpenMode

エミュレータの起動を行います。
User,Pw,Icon,Scope,Urlプロパティを設定済みの場合は、引数[User,Pw,Icon,Scope,Url]はあわせて省略可能です。引数が指定されるとOpen成功時にプロパティ値が引数で指定された値に上書きされます。
各引数は単独で省略することはできませんので、個別に上書きしたくない引数には空文字””を指定してください。
GetObjetct起動によるOpenModeプロパティで「CX_ATTACH(乗り入れ)」を指定した場合は引数は無視されます。
GetObjetct起動以外の乗り入れ動作はエラーとなります。

参考

  • User,Pwプロパティを指定せずに引数User,Pwに空文字“”を指定することで簡易シングルサインオンまたは自動ログオンによりエミュレータを起動できます。

  • Iconプロパティを指定せずに引数Iconに空文字“”を指定することでユーザまたはグループに設定されている一番目のアイコンを自動選択しエミュレータを起動できます。

  • Scopeプロパティを指定せずに引数Scopeに空文字“”を指定するとIconプロパティに指定した接続アイコンはユーザ定義の接続アイコンとして扱われます。

  • Openメソッドを呼び出して起動したエミュレータへの乗り入れはできません。乗り入れされたエミュレータへの二重乗り入れもできません。

次にOpenの使用例を示します。

(Visual Basic)


1)プロパティにて指定した場合

emu.User = "user1"
emu.Pw = "password"
emu.Icon = "Session1"
emu.Scope = "user"
emu.url = "http://server01/wsmgrweb"
result = emu.Open

2)パラメータ指定した場合

result = emu.Open("user1","password","session1","user","http://server01/wsmgrweb")
または
emu.User = "user1"
emu.Pw = "password"
emu.Scope = "user"
emu.url = "http://server01/wsmgrweb"
result = emu.Open("","","session1","","")

■エミュレータ終了Closeメソッド(*

構文

object. Close ( )

引数

なし

二重発行動作

キャンセル

復帰値

0:正常/その他の値:異常

対象エミュレータ

関連プロパティ

WaitTime

同一オブジェクトの「Open(エミュレータの起動)」メソッドによって起動されたエミュレータの終了を行います。
接続されているLUがある場合は、Closeメソッドは失敗しますので、Disconnectメソッドを使用してすべてのLUを切断してからCloseしてください。


乗り入れされたエミュレータの場合は、乗り入れを解除します。