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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.0.0 運用ガイド

8.3 管理サーバのオンラインバックアップ

ここでは、管理サーバのオンラインバックアップについて説明します。

管理サーバのオンラインバックアップでは、メータリングのデータベースのバックアップにPostgreSQLのPITR(Point In Time Recovery)の仕組みを利用しています。

PITRを使ったバックアップ・リストアでは、以下の2つの資産をバックアップおよびリストアします。

上記2つの資産のバックアップは、対応する2つのバックアップ方式(ベースバックアップ・差分バックアップ)のコマンド実行時にそれぞれ取得されます。

PITRを使ったバックアップ・リストアの資産は、コマンド実行時に指定したバックアップ先とは関係なく、設定ファイルで指定しているディレクトリに保存されます。設定方法の詳細は、「8.5 メータリングのオンラインバックアップの設定」を参照してください。

管理サーバのオンラインバックアップの2つのバックアップ方式について、それぞれ以下に説明します。

ースバックアップ

ベースバックアップとは、データベースクラスタ(データベースのデータが記録されるファイル群)全体をバックアップするものです。

以下のコマンドを実行します。

コマンドの詳細は、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.8.11 rcxmgrbackup」を参照してください。

【Windows】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxmgrbackup -dir directory -base [-cleanup] <RETURN>
【Linux】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxmgrbackup -dir directory -base [-cleanup] <RETURN>

注意

バックアップコマンドが正常終了しない場合がありますので、以下の操作は行わないでください。

  • バックアップコマンド実行中のCtrl+Cによる強制終了

  • バックアップコマンド実行中のマネージャーの停止

上記の操作を行った場合、状況に応じて、以下の対処が必要になります。

次回以降のベースバックアップが正常終了しない場合は、以下のコマンドを実行してください。

このコマンドを実行すると、ベースバックアップが正常終了するようになります。

コマンドの詳細は、「リファレンスガイド CE」の「2.9 ctmg_resetbackuperror(ベースバックアップエラーの復旧)」を参照してください。

インストールフォルダー\RCXCTMG\bin\ctmg_resetbackuperror.bat

処理結果は、標準出力に出力されます。
処理結果の内容とその意味を以下に示します。

処理結果

復帰値

メッセージ

正常終了

0

Successfully reset the base-backup error.

エラー

0以外

Failed to reset the base-backup error.

  • マネージャーの起動に失敗する場合

    上記コマンド(ctmg_resetbackuperror)を実行しないでしばらく運用を続けてからマネージャーを停止すると、以降のマネージャーの起動に失敗する場合があります。このとき、以下のようにデータベースのログファイルにエラーメッセージが出力されます。

    • データベースのログファイル

      インストールフォルダー\RCXCTMG\Charging\log\psql-nn.log (注1)

      注1) "nn"部分は、ログが出力された日を表す2ケタの数字です。

    • エラーメッセージ

      例) アクセス制御のデータベースの起動が失敗した場合

      LOG: could not open file "pg_xlog/xxxxxxxx" (log file 0, segment xx): No such file or directory (注2)
      LOG: invalid checkpoint record
      PANIC: could not locate required checkpoint record
      HINT: If you are not restoring from a backup, try removing the file
      "C:/Fujitsu/ROR/RCXCTMG/Charging/pgsql/data/backup_label".

      注2) ログの"xxxxxxxx"および"xx"部分は、不定です。

      このような場合は、以下のファイルを削除してください。このファイルを削除すると、マネージャーの起動が正常終了するようになります。

      インストールフォルダー\RCXCTMG\Charging\pgsql\data\backup_label

分バックアップ

データベースへ更新内容は、16MBのサイズごとに複数のファイルに出力されます。

このファイルをWAL(Write Ahead Logging)ファイルと呼びます。

通常、16MB書き込まれるごとに、書込み対象のWALファイルが切り替わり、書込みが完了したWALファイルはバックアップディレクトリ配下の「wal」ディレクトリに退避されます。

rcxmgrbackupコマンドを実行します。

rcxmgrbackupコマンドを定期的に実行することで、退避されたWALファイルに記録されるデータベースの更新内容を一定期間維持できます。たとえば、1時間ごとにrcxmgrbackupコマンドを実行すると、最新の1時間以内の更新内容まで退避されます。

コマンドの詳細は、「リファレンスガイド (リソース管理) CE」の「1.8.11 rcxmgrbackup」を参照してください。

【Windows】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxmgrbackup -dir directory [-cleanup] <RETURN>
【Linux】
# /opt/FJSVrcvmr/bin/rcxmgrbackup -dir directory [-cleanup] RETURN>