業務構築の最初の作業として、「コンカレントプログラム制御ジョブ」のパラメタの1つである「制御ファイル」を作成します。「コンカレントプログラム制御ジョブ」については、“2.1 ジョブの種類”を参照してください。
「制御ファイル」はエディタを使って作成します。作成に必要な情報を以下に示します。
「制御ファイル」の例
「制御ファイル」の例を以下に示します。
PROG_NAME=FNDSCRUR --- 1 RESP_NAME="システム管理者" --- 2 RESP_APPL_NAME=SYSADMIN --- 3 USER_NAME=SYSADMIN --- 4 PROG_APPL_NAME=FND --- 5 PROG_DESCRIPTION=FNDSCRUR --- 6 TERRITORY=Japan --- 7 LANGUAGE=Japanese --- 8 PARAM1="Application Object Library" --- 9 PARAM2="アプリケーション開発者"
右端の番号は、後述の「記述項目」項番に対応しています。
制御ファイル内に日本語を入力する場合は、文字コードをOracle DBの文字コードと合わせてください。
記述項目
「制御ファイル」には以下のパラメタを記述します。なお、パラメタに指定する値は、「Oracle EBS」が規定する情報です。詳細は、「Oracle EBS」のドキュメントを参照してください。
項番 | パラメタ名 | パラメタに指定する値 | 省略 |
---|---|---|---|
1 | PROG_NAME | 起動するコンカレントプログラムを短縮名で指定します。 | 不可 |
2 | RESP_NAME | 「PROG_NAME」パラメタ(項番1)で指定したコンカレントプログラムの起動権限が割り当てられている職責を指定します。 | 不可 |
3 | RESP_APPL_NAME | 「RESP_NAME」パラメタ(項番2)で指定した職責の登録先であるアプリケーションを短縮名で指定します。 | 不可 |
4 | USER_NAME | 「RESP_NAME」パラメタ(項番2)で指定した職責に所属しているユーザーを指定します。 | 不可 |
5 | PROG_APPL_NAME | 「PROG_NAME」パラメタ(項番1)で指定したコンカレントプログラムの登録先であるアプリケーションを短縮名で指定します。 | 不可 |
6 | PROG_DESCRIPTION | 「PROG_NAME」パラメタ(項番1)で指定したコンカレントプログラムに関する説明を240バイト以内の任意の文字列で記述します。 | 可 |
7 | TERRITORY | 「Japan」または「America」を指定します。 | 可 |
8 | LANGUAGE | 「Japanese」または「American」を指定します。省略すると「システム環境設定ファイル」の「LANGUAGE」パラメタで指定した値がとられます。 | 可 |
9 | PARAMn(注2) | 「PROG_NAME」パラメタ(項番1)で指定したコンカレントプログラムに渡すパラメタを指定します。渡すパラメタはコンカレントプログラムによって異なります。240バイト以内の文字列を指定します。 | 可 |
「項番」は、前述の“「制御ファイル」の例”の右端の番号に対応しています。
「前回履歴」は、Systemwalker Operation Managerのジョブスケジューラ機能の画面です。
「PARAMn」パラメタ(項番9)の「n」は1から100までの任意の数字です。
記述した「PARAMn」パラメタのnが連番でない場合、記述しなかった「PARAMn」パラメタには空の値が指定されたとみなされます。
ただし、記述した「PARAMn」パラメタのnの最大値よりも大きな数字をもつパラメタについては、パラメタ自体が記述されていないとみなされます。
作成権限
特別な権限は不要です。一般ユーザ(業務を構築する人)が作成してください。
作成場所
作成先のシステムは、以下のいずれかです。
「EBSジョブ連携」をインストールしたシステム
「Systemwalker Operation Manager(スケジュールサーバ)」をインストールしたシステム
作成先のディレクトリは任意です。
ファイル名
作成するファイルの名前は任意です。
作成数
起動するコンカレントプログラムごとに作成します。
構文規則
「制御ファイル」は以下の規則に従って記述します。
「パラメタ名=値」の形式で指定します。
1項目につき、1行で記述します。
行頭に“*”がある場合、その行はコメントとみなされます。
値に空白を入れる場合、値全体をダブルクォート(")で空白を囲みます。
値にダブルクォートを入れる場合、エスケープシーケンス(\")として記述します。
パラメタの記述順序は任意です。
同じパラメタを記述した場合、後の記述が有効になります。
作成した「制御ファイル」は「コンカレントプログラム制御ジョブ」のパラメタとして指定します。「コンカレントプログラム制御ジョブ」については次節で説明します。