ここでは、ストレージの運用系/待機系の切替えの前提条件について説明します。
切替え対象は、以下のディスクリソースです。
ダイナミックLUNミラーリング
自動でレプリケーションが設定されます。
ストレージ装置で事前に作成されたLUN
事前に運用系ストレージと待機系ストレージの間でLUNのレプリケーションが設定されている必要があります。
運用系ストレージと待機系ストレージの間で、LUNのレプリケーションの関係は、運用系:待機系が1:1である必要があります。
運用系のディスクリソースが、シン・プロビジョニングの属性が設定されたディスク(ETERNUSのTPV、FTV)の場合、待機系のディスクリソースもシン・プロビジョニングの属性が設定されたディスクである必要があります。また、運用系のディスクリソースが、シック・プロビジョニングの属性が設定されたディスクの場合、待機系のディスクリソースもシック・プロビジョニングの属性が設定されたディスクである必要があります。
運用系のディスクリソースは、物理L-Serverに接続している必要があります。
ストレージプールに登録していない、またはL-Serverに接続していないディスクリソースは処理の対象になりません。
ディスクリソースの切替えは、事前に作成したレプリケーション定義ファイルに記述された、レプリケーションの対応関係に基づいて処理を行います。レプリケーション定義ファイルに記述されていないディスクリソースは処理の対象になりません。
LUNの追加など、ストレージの構成を変更した場合、レプリケーション定義ファイルを修正する必要があります。
待機系のディスクリソースは、本製品に検出されている必要があります。LUNがサーバからアクセスできる場合、本製品から検出されません。また、検出されたディスクリソースはストレージプールに登録しないでください。
レプリケーション定義ファイルに記述するストレージ装置の識別子(ETERNUS、NetApp、またはEMC CLARiXの場合はIPアドレス、EMC Symmetrix DMXストレージまたはEMC Symmetrix VMAXストレージの場合はSymmID)が重複しない構成である必要があります。
このとき、運用系に存在するストレージ装置と同じIPアドレスまたはSymmIDをもつストレージ装置は、待機系のストレージ装置にできません。
ストレージ装置がNetAppで、ストレージのレプリケーションにMetroCluster機能を利用する構成の場合、本機能を利用した切替え処理はできません。
物理L-Serverが動作するサーバから、運用系のストレージ装置および待機系のストレージ装置にアクセスできるように、ファイバーチャネルスイッチを事前に設定しておく必要があります。
ストレージ装置がETERNUSの場合、事前の設定は必要ありません。
切替えに必要な時間は、運用系のストレージ装置を利用しているL-Serverの数やL-Serverが利用しているディスクリソースの数に比例します。
ストレージ装置の故障から復旧するまでの時間は、事前にテストを行い把握しておくことをお勧めします。