ここでは、システムイメージをバックアップする方法について説明します。
システムイメージのバックアップは、管理対象サーバの状態が停止(stop)以外の場合に行えます。
システムイメージのバックアップはコマンドによる操作も行えます。
詳細は、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「第4章 イメージ操作」を参照してください。
事前準備
管理対象サーバが以下の構成の場合は、バックアップを実行する前に以下のコマンドを実行してください。
内蔵ディスクブートでかつ物理WWNまたはVIOMを使用したSANデータ環境の場合
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm server set -name physical server -attr bootagt=dos <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
#/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm server set -name physical server -attr bootagt=dos <RETURN> |
Red Hat Enterprise Linux 6のext4ファイルシステムを使用しており、以下のどちらかの条件に当てはまる場合
HBA address renameを使用したSANブート環境
ラック型サーバ、タワー型サーバで、"サーバ管理ソフトウェア(ServerView)"の"使用しない"を選択してサーバを登録
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm server set -name physical server -attr bootagt=winpe <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
#/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm server set -name physical server -attr bootagt=winpe <RETURN> |
HBA address renameを使用したSANブート環境であり、以下の機種またはOSである場合
PRIMERGY BX960 S1
XenServer6以降
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm server set -name physical server -attr bootagt=winpe <RETURN> |
【Linuxマネージャー】
#/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxadm server set -name physical server -attr bootagt=winpe <RETURN> |
システムイメージのバックアップ
以下の手順で、システムイメージをバックアップします。
管理対象サーバを保守モードに設定し、業務を停止します。
RORコンソールのサーバリソースツリーで、保守モードに設定するサーバ(またはサーバ上の物理OS、VMホスト)を右クリックし、表示されたメニューで[保守モード]-[設定]を選択します。
[保守モードの設定]ダイアログが表示されます。
バックアップを行う場合、管理対象サーバが自動的に再起動されるため、事前に管理対象サーバ上の業務を停止してください。VMホストの場合、動作しているすべてのVMゲストを停止してください。
<OK>ボタンをクリックします。
管理対象サーバが保守モードに設定されます。
システムイメージをバックアップします。
RORコンソールのサーバリソースツリーで、バックアップ対象の物理OSやVMホストを右クリックし、表示されたメニューで[バックアップリストア]-[バックアップ]を選択します。
[バックアップ]ダイアログが表示されます。
必要に応じて以下の項目を設定します。
システムイメージを識別するためのコメントを入力します。
パーセント("%")、円マーク("\")、ダブルクォーテーション( " )、改行以外の文字で日本語、半角文字に関係なく128文字以内の文字列を指定できます。
注意
バックアップ時に電源を停止するリソースがテキストエリアに表示されます。電源を停止しても問題ないか確認してください。
なお、VMホストの場合、VMゲストも停止されます。
<OK>ボタンをクリックします。
システムイメージのバックアップが開始されます。
処理状況はRORコンソールの進捗状況エリアで確認できます。
進捗状況エリアの<キャンセル>ボタンをクリックすると、確認ダイアログが表示され、処理を中断できます。
VMホストをバックアップした場合、VMゲストを停止したあとに、VMゲストのバックアップを行ってください。
VMゲストのバックアップ方法については、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアルを参照してください。
業務を再開する前に、保守モードを解除します。
RORコンソールのサーバリソースツリーで、運用モードに設定するサーバ(またはサーバ上の物理OS、VMホスト)を右クリックし、表示されたメニューで[保守モード]-[解除]を選択します。
[保守モードの解除]ダイアログが表示されます。
<OK>ボタンをクリックします。
管理対象サーバの保守モードが解除されます。
注意
同じ管理対象サーバのシステムイメージは、保存世代数まで保持できます。
すでに保存世代数以上にバックアップされている状態で、新たにシステムイメージのバックアップを行った場合、最も古い世代のシステムイメージが削除されます。
システムイメージの保存世代数はデフォルトで3世代です。
システムイメージの保存世代数の変更方法については、「8.3 システムイメージの保存世代数の変更」を参照してください。
バックアップされるシステムイメージの世代は、同じ管理対象サーバに対して現在保持している最も新しいシステムイメージの世代に1を加算した値になります。同じ管理対象サーバのシステムイメージがない場合、世代は1になります。
サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能を使用しているVMホストをバックアップする場合、共有ディスク上にあるVMゲストをすべてほかのVMホストに移動してからバックアップしてください。
バックアップ時には、VMメンテナンスモードが自動的に設定されるので、VMホストをVMメンテナンスモードに設定できる状態にしてください。
バックアップしたあとは、ほかのVMホストに移動したVMゲストを元のVMホストに戻してください。
VMゲストの移動方法、およびVMメンテナンスモードについては、サーバ仮想化ソフトウェアのマニュアル、および「設計ガイド VE」の「D.3 利用する製品別の機能」を参照してください。
管理LANをPRIMECLUSTER GLSで冗長化している構成で以下のメッセージが出力されている場合、システムイメージのバックアップに失敗することがあります。
FJSVrcx:WARNING:41306:server:NIC takeover on Admin LAN was detected |
以下のメッセージが出力されているか確認し、バックアップの操作を再度行ってください。
FJSVrcx:INFO:23301:server:admin LAN information was successfully updated |