ここでは、VMゲストを異なる物理サーバ上のVMホストへ移動させる方法について説明します。
本製品で利用できるVMゲストのサーバ間の移動には以下の2種類の方式があります。方式の名称は、サーバ仮想化ソフトウェアによって異なりますが、本製品では統一した用語を利用しています。
サーバ間の移動を利用するための前提条件や用語については、「設計ガイド VE」の「D.3 利用する製品別の機能」を参照してください。
ライブマイグレーション
VMゲストの電源がONの状態で、VMゲストを稼動させたまま移動します。
コールドマイグレーション
VMゲストの電源がOFFの状態で移動します。移動後のVMゲストの電源状態は、移動前と同じ状態になります。
どの方式を利用できるかは、VMゲストの電源状態によって以下のように異なります。
VMゲストの電源状態 | 移動方式 | |
---|---|---|
コールドマイグレーション | ライブマイグレーション | |
ON | ○ | ◎ |
OFF | ◎ | × |
◎: デフォルトで選択されています。
○: 選択できます。
×: 選択できません。
移動後のVMゲストの電源状態は、移動前と同じ状態になります。例えば、電源ONのVMゲストに対してコールドマイグレーションを指定した場合、移動中は電源がOFFになりますが、移動完了後に自動的に電源をONにします。VMゲストの電源状態を、事前に移動後に設定したい電源状態に合わせてから移動を行ってください。
以下の手順で、VMゲストのサーバ間の移動を行えます。
RORコンソールのサーバリソースツリーで、VMゲストを右クリックし、表示されたメニューで[サーバ間の移動]を選択します。
[VMゲストのサーバ間の移動]ダイアログが表示されます。
以下の項目を設定します。
移動先のVMホストを指定します。
移動方式を指定します。
<OK>ボタンをクリックします。
VMゲストのサーバ間の移動が行われます。
コマンドによるVMゲストのサーバ間の移動は、rcxadm server migrateコマンドを利用して行います。
詳細は、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「3.2 rcxadm server」を参照してください。