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Interstage Business Application ServerV11.0.0 解説書
Interstage

6.1 概要

データベースアクセス管理機能では、以下に示すデータベース操作を行うためのコネクション管理機能やトランザクション制御機能を実行環境として提供します。

また、データベースアクセス管理機能を使用するため、以下の定義やインタフェースが存在します。

これにより、業務ロジックがデータベース操作を行う論理的な資源と、実際の操作の対象となる物理的なデータベース資源との関係を疎にすることが可能となり、システム形態の変更などに柔軟に対応することが可能となります。
業務アプリケーション開発者は、データベースアクセス管理機能を利用することによりデータベースアクセスのためのコネクション制御およびトランザクション制御を意識することなく、業務ロジックに専念して開発することができます。
以下にデータベースアクセス管理機能の位置づけとアプリケーションの開発者が作成する範囲を示します。

注意

  • データベースアクセス管理機能を利用する場合は、アプリケーションでコネクションやトランザクションに関する操作を行わないでください。アプリケーションで、コネクションの操作やトランザクションの操作を行った場合の動作については保証されません。

また、アプリケーション連携実行基盤には、同期アプリケーション連携実行基盤と非同期アプリケーション連携実行基盤がありますが、業務用データベースを利用する方法は同一です。
したがって、業務ロジックは業務システムの変更に伴い、相互に柔軟に適用することができます。
なお、Javaのアプリケーションの場合、本機能は、EJBおよびJDBCの機能として実装しています。Javaアプリケーションからデータベースをアクセスする場合は、“Interstage Application Server J2EEユーザーズガイド(旧版互換)”を参照してください。

ポイント

データベースアクセス管理機能を使用する場合と使用しない場合のアプリケーションでのアクセス方法の相違は以下の通りです。

  • データベースアクセス管理機能を使用し業務データベースを利用する方式
    Interstage Business Application Serverが提供するデータベースアクセス管理機能を使用することにより、アプリケーション開発者は業務データベースを操作する場合に必要となる、データベースへの接続や切断などのデータベース制御を意識することなく、データベース操作のための埋め込みSQL文を記述することで容易にアプリケーションの開発を行うことができます。

  • 利用者が独自に業務データベースを利用する方式
    アプリケーション開発者は、様々なデータベースシステムに対して、任意のインタフェースで業務データベースを利用するアプリケーションを開発することができますが、データベース制御のための論理を実装する必要があります。

業務用データベース操作の利用方式による差異を以下に示します。

  

データベースアクセス管理機能を利用し実現する場合

利用者が独自の方式で実現する場合

業務用データベースに対するサービス

データベース
システム

Symfoware Server

Oracle

任意のデータベースシステム

インタフェース

埋め込みSQL文インタフェース

Symfoware Serverの場合

- Esql-c

- Esql-COBOL

Oracleの場合

- Pro*C

- Pro*COBOL

任意のインタフェース

1トランザクションでアクセス可能な業務データベース数

1

任意(データベースシステムの仕様に従います)

データベース制御のための論理の実装

不要

必要

メッセージ保証機能

(非同期アプリケーション連携実行基盤の場合のみ有効です)

利用可

利用不可