本書の目的
本書は、InterstageのJ2EEコンポーネントを利用してアプリケーションの開発や運用を行うために、J2EEの概要、環境構築やアプリケーションの運用について紹介しています。
本書は、以下の方を対象にしています。
J2EEコンポーネントを利用してアプリケーションを開発する方
J2EEコンポーネントを利用したアプリケーションを運用する方
プラットフォームや製品により提供される機能が異なります。以下にその一覧を示します。
機能 | Interstage Application Server Enterprise Edition | Interstage Application Server Standard-J Edition |
---|---|---|
Java Transaction Service(JTS) | ○ | ○ |
Java Message Service(JMS) | ○ | ○ |
J2EE Connector Architecture (connector) | ○ | ○ |
Enterprise JavaBeans(EJB) | ○ | ○ |
HTTPトンネリング | ○ | × |
クラスタサービス | ○ | × |
前提知識
本書を読む場合、以下の知識が必要です。
使用するOSに関する基本的な知識
Javaに関する基本的な知識
J2EEに関する基本的な知識
Webサービスに関する基本的な知識
XMLに関する基本的な知識
インターネットに関する基本的な知識
リレーショナルデータベースに関する基本的な知識
トランザクションモデル(クライアント・サーバモデル)に関する知識
本書の関連情報として、次の文書を参考にしてください。
JavaTM Platform, Enterprise Edition アプリケーション設計ガイド - J2EETM Blueprints -
(この文書は、オラクル社のホームページからダウンロードしてください。)
本書の構成
本書は以下の構成になっています。
第1章 概要
J2EEおよびInterstageのJ2EEコンポーネントについて概要を説明します。
第2章 J2EEアプリケーションの設計
J2EEアプリケーションの開発に関する流れについて説明します。
第3章 J2EEアプリケーションの運用
J2EEアプリケーションを利用する場合の導入から運用について説明します。
第4章 JNDI
JNDIの概要について説明します。
第5章 J2EEアプリケーションのセキュリティ
セキュリティ機能の概要および設定方法について説明します。
第6章 Servletサービスの機能
Servletサービスの機能について説明します。
第7章 Webアプリケーションの開発
Webアプリケーションの開発方法について説明しています。
第8章 Webアプリケーションの呼び出し方法
Webアプリケーションの呼出し方法について説明します。
第9章 セションリカバリ機能
Servletサービスのセションリカバリ機能について説明します。
第10章 EJBサービスの機能
EJBサービスを使用する上で必要な基本機能を説明します。
第11章 EJBアプリケーションの開発
EJBアプリケーションとクライアントアプリケーションの開発およびテスト方法について説明します。
第12章 Session Beanの実装
Session Beanの作成方法を説明します。
第13章 Entity Beanの実装
Entity Beanの作成方法を説明します。
第14章 Message-driven Beanの実装
Message-driven Beanの作成方法を説明します。
第15章 EJBアプリケーションの呼出し方法
Session BeanとEntity Beanを使用する場合プログラミング方法について説明します。
第16章 運用コマンドを使用してカスタマイズする方法
EJBアプリケーションの実行環境を、カストマイズツールの運用コマンドを使用してカスタマイズする方法について説明します。
第17章 Interstage Webサービスの機能
Interstage Webサービスの機能について説明します。
第18章 Webサービスの開発
Webサービスアプリケーションと、Webサービスクライアントアプリケーションの開発について説明します。
第19章 Webサービスの運用
Webサービスアプリケーションと、Webサービスクライアントアプリケーションの運用について説明します。
第20章 JTSの運用
従来の方法を使用する場合の、分散トランザクション機能を使用するための環境設定、運用手順について説明します。
第21章 JTAの使用方法
データベース連携サービスで提供される機能のアプリケーションでの使用方法について説明しています。
第22章 Interstage JMSの基本機能
JMSの基本機能について説明します。
第23章 Interstage JMSの環境設定
JMSを使用するための環境設定について説明します。
第24章 JMSアプリケーションの開発
JMSアプリケーションの開発について説明します。
第25章 Interstage connectorの基本機能
connectorの基本的な機能について説明します。
第26章 connectorアプリケーションの開発
resource adapterの開発について説明します。
第27章 J2EEのチューニング
J2EEアプリケーションの動作に必要なチューニングについて説明します。
Systemwalkerとの連携について説明します。
第29章 Webサーバ(Sun Java System Web Server)の環境定義
Webサーバ(Sun Java System Web Server)を使用する場合の環境定義について説明します。
第30章 J2EEアプリケーション開発・運用時の異常
J2EEアプリケーションの開発や運用中に発生しうる問題の現象と対処方法について説明します。
第31章 旧機能から新機能への移行方法
旧機能から新機能への移行方法について説明します。
第32章 J2EEの移行
J2EEの移行について説明します。
第33章 V5.1以前のServletサービス環境定義の移行
V5.1以前のServletサービスの環境定義をV6以降のServletサービスへ移行する定義項目の対応を説明しています。
付録
付録A JDK/JREとFJVM
FJVMとオリジナルVMとの差異について説明します。
付録B Oracle Real Application Clustersとの連携
Oracle Real Application Clustersを使用する場合の環境設定について説明します。
付録C SOAPメッセージの低レベル処理
SOAPを使用したWebサービスのメッセージ処理について説明します。
付録D 性能監視
性能監視ツールについて説明します。
本製品付属のサンプルアプリケーションの実行方法を説明しています。
製品の表記について
本書での以下の表記については、それぞれの基本ソフトウェアに対応した製品を示しています。
表記 | 説明 |
---|---|
RHEL-AS4(x86) | Red Hat Enterprise Linux AS (v.4 for x86)を前提基本ソフトウェアとした本製品 |
RHEL-AS4(EM64T) | Red Hat Enterprise Linux AS (v.4 for EM64T)を前提基本ソフトウェアとした本製品 |
RHEL-AS4(IPF) | Red Hat Enterprise Linux AS (v.4 for Itanium)を前提基本ソフトウェアとした本製品 |
RHEL5(x86) | Red Hat Enterprise Linux 5 (for x86)を前提基本ソフトウェアとした本製品 |
RHEL5(Intel64) | Red Hat Enterprise Linux 5 (for Intel64)を前提基本ソフトウェアとした本製品 |
RHEL5(IPF) | Red Hat Enterprise Linux 5 (for Intel Itanium)を前提基本ソフトウェアとした本製品 |
RHEL6(x86) | Red Hat Enterprise Linux 6 (for x86)を前提基本ソフトウェアとした本製品 |
RHEL6(Intel64) | Red Hat Enterprise Linux 6 (for Intel64)を前提基本ソフトウェアとした本製品 |
用語について
本書では、Windows(R)の場合はコンピュータのプロパティの設定を、Solaris/Linuxの場合はInterstage起動時の環境変数を、“システム環境変数”と記述している場合があります。
輸出許可
本ドキュメントを非居住者に提供する場合には、経済産業大臣の許可が必要となる場合がありますので、ご注意ください。
著作権
Copyright 2012 FUJITSU LIMITED
2012年8月 初版 |