Symfoware Serverのセキュリティについて、説明します。
ネットワークと連携したデータベースシステムでは、多数のユーザに多様な情報を提供することができます。これに伴い、悪意を持ったユーザによる不当なデータの更新など、セキュリティ犯罪が、大きな問題となっています。
図1.20 ネットワーク環境に必須のセキュリティ
ファイアウォールで保護された企業内ネットワークであったとしても、十分なセキュリティが必要です。このような意味において、イントラネットで動作するデータベースシステムにもセキュリティ機能が必要不可欠です。Symfoware Serverは、セキュリティ評価認証(ISO標準15408)に準拠しているため、セキュリティ犯罪の脅威から、データベースのデータを守り、さらに、承認が必要となる国際企業へのシステムの参入を可能とします。
Symfoware Serverは、ユーザの業務開発段階から運用までのすべてのフェーズを包括的に保護する機能を提供します。データベースに格納されたデータの状態や利用者のデータへのアクセスに対して、その正当性の確認、監査情報としてのログの取得、異常や危険が発生した場合の通知、リカバリの支援を行います。これらの機能によりシステム全体の安全を保障します。
セキュリティについての詳細は、“5.5 セキュリティ”を参照してください。
Symfoware Serverのセキュリティのソリューションには以下の3つの特長があります。
無停止サービスを常時監視
大勢の利用者を集中管理
格納データや通信データを保護
Symfoware Serverのセキュリティソリューションの特長について、以下に説明します。
無停止サービスを常時監視
Symfoware Serverは、ネットワーク環境におけるサービスの要件を踏まえたセキュリティ機能を提供しています。たとえば、通常のサービスが24時間365日連続運転可能であるので、セキュリティにおける監視機構もまた、24時間365日連続して監視をすることができます。監視機構が出力するロギング情報も、運用や監視を停止せずに、バックアップ、初期化、領域の再利用をしていくことができます。このように、ブロードバンドインターネットビジネスの要件を満たすセキュリティソリューションを提供しています。
無停止サービスの常時監視について、以下に示します。
図1.21 無停止サービスの常時監視
大勢の利用者を集中管理
Symfoware Serverは拡張性を保証するために、ロードシェアにおいて複数のサーバを連動させて動作させることができます。このような場合でも、利用者に関する認証情報、あるいは権限情報は、一箇所で集中管理されていますので、サーバごとに登録する必要はありません。このように、各種のソリューションと密接に協調し、連携することによって、利用者の負担を軽減しています。
大勢の利用者の集中管理について、以下に示します。
図1.22 大勢の利用者の集中管理
格納データや通信データを保護
Symfoware Serverは格納データや通信データを保護するために、暗号化機能を提供しています。格納データや通信データを暗号化することにより、盗難や盗聴といった脅威から情報を守ることができます。
また、クレジット業界データセキュリティ基準であるPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)の暗号化に対する以下の要求事項に対応しています。
機密情報(クレジットカード番号など)が判別不可能な状態にできること
暗号化キーとデータを分離して管理すること
定期的に暗号化キーの交換を行うこと
通信経路上の安全を確保すること
格納データや通信データの保護について、以下に示します。
図1.23 格納データや通信データの保護