Java EE 6アプリケーションを動作確認するには、Java EE 6アプリケーションをサーバに配備し、サーバを起動します。これらの操作はサーバビューで行います。サーバを起動すると、Java EE 6アプリケーションは、クライアントからの呼び出しを待ちます。クライアントからJava EE 6アプリケーションを呼び出すことで動作確認を行います。
また、プログラムの実行を中断してコードを1行ずつ実行したり、変数の値を確認したりするには、デバッグを行います。
サーバに配備するプロジェクトを指定する
サーバに配備するプロジェクトの指定は、プロジェクトをサーバビューのサーバに追加することによって行います。サーバに配備するプロジェクトを追加するには、プロジェクトの追加および除去ウィザードを使用します。プロジェクトの追加および除去ウィザードを起動するには、サーバビューでサーバを選択し、コンテキストメニューから[プロジェクトの追加および除去]を選択してください。
新規サーバウィザードの最後のページでプロジェクトを追加することもできます。
ポイント
手動でアプリケーションを配備するには、サーバを選択し、コンテキストメニューより[公開]を選択します。[クリーン]を用いると、配備されているアプリケーションを一度すべて破棄し、配備しなおします。アプリケーションがサーバと同期している場合は、状況に「同期済み」と表示されます。同期していない場合は、「再公開」と表示されます。
サーバを起動する
サーバビューでサーバを選択し、コンテキストメニューから[開始]または[デバッグ]を選択します。サーバを起動するときにアプリケーションを自動的に配備することができます。デフォルトでは、サーバ起動時に自動的に配備する設定になっています。
ポイント
プロジェクトを選択し、コンテキストメニューから[実行] > [サーバで実行]または[デバッグ] > [サーバでデバッグ]を選択することで、サーバの追加、プロジェクトの追加、サーバの起動、クライアントの起動をまとめて行うことができます。
サーバ起動時に自動的に配備しないようにするには、設定ページの[サーバ] > [起動]を選択し、[サーバの始動時に自動的に公開]をオフにします。
サーバを停止する
サーバを停止するには、サーバビューでサーバを選択して、コンテキストメニューから[停止]を選択します。
ここでは、プログラムにおける論理エラーの検出に用いられるデバッグについて説明します。
アプリケーションをデバッグするには、ブレークポイントを設定して、起動されたプログラムを中断し、コードを1行ずつ実行し、変数の内容を確認することによって行います。
ブレークポイントを設定した行でプログラムの実行が中断します。実行が中断されると、デバッグパースペクティブを開くかどうかの確認ダイアログボックスが表示されます。デバッグパースペクティブは、デバッグする際に利用するデバッグビュー、変数ビュー、ブレークポイントビューなどがレイアウトされています。
ブレークポイントを設定・解除する
ブレークポイントの設定と解除は、エディタのルーラー部分をダブルクリックして切り替えます。また、追加されているブレークポイントの確認や、ブレークポイントの削除をブレークポイントビューで行うこともできます。
ブレークポイントを無効にする
ブレークポイントを一時的に無効にするには、ルーラーのコンテキストメニューで[ブレークポイントを使用不可にする]を選択するか、ブレークポイントビューでチェックを外します。また、すべてのブレークポイントを一時的にスキップするようにするには、ブレークポイントビューのツールバー、または、メニューバーの[実行]で、[すべてのブレークポイントをスキップ]を選択します。
注意
JSPファイルにブレークポイントを設定した場合、異なるフォルダにある同名のJSPファイルでも実行が中断します。
実行制御
実行を中断したプログラムを再度実行する方法には、ステップオーバ、ステップイン、ステップリターン、再開などがあります。これらのコマンドは、デバッグビューでスタックフレームを選択し、デバッグビューのツールバー、コンテキストメニュー、または、メニューバーの[実行]から行います。
変数の値の確認と変更
スタックフレームを選択すると、そのスタックフレームで可視になっている変数を変数ビューに表示できます。
変数ビューには、プリミティブ型の値が表示されます。複雑な変数は、それを展開してそのメンバを表示すれば検査できます。値の変更は、コンテキストメニューの[値の変更]から行います。
ポイント
変数の値を参照するなどのデバッグを行うには、コンパイルされたクラスファイルにデバッグ情報を追加する必要があります。デフォルトでは、デバッグに必要なデバッグ情報はクラスファイルに追加する設定になっています。運用環境に配布する場合などで、デバッグを行う必要が無い場合はデバッグ情報を追加せずに、クラスファイルのサイズを小さくすることができます。
例外がスローされたときなどに出力するスタックトレースでは、ソースファイル名の表示と行番号の表示に、デバッグ情報を使います。行番号属性とソースファイル名はクラスファイルに追加することをお勧めします。
ここでは、リモートサーバに存在するJava EE 6アプリケーションの動作確認手順を説明します。
Java EE 6アプリケーションをリモートのJava EE 6運用環境に配備
"運用環境への配布"を参考に、Java EE 6アプリケーションをリモートのJava EE 6運用環境に配備します。
リモートのInterstage Java EE 6 DASサービスをデバッグモードで起動
コンソールやリモートデスクトップを使用して、リモートサーバのInterstage Java EE 6 DASサービスをデバッグモードで起動します。具体的には"asadmin start-domain --debug"を入力します。
デバッグモードで起動される際、画面にデバッグポート番号が表示されますので、確認してください。
例:Debugging is enabled. The debugging port is: 9009
start-domainサブコマンド詳細については、"Interstage Application Server Java EE運用ガイド(Java EE 6編)"の"start-domainサブコマンド"を参照してください。
Java EE 6ワークベンチでリモートサーバのデバッグポートに接続
以下の手順でデバッグポートに接続します。
パッケージエクスプローラビューでプロジェクトを選択し、[実行] > [デバッグ構成]を選択します。
[デバッグ構成]ダイアログボックスで[リモートJavaアプリケーション]を選択し、コンテキストメニューから[新規]を選択します。
[ホスト]に接続するサーバ名を、[ポート]に2.で確認したポートを指定して[デバッグ]ボタンを押します。