ページの先頭行へ戻る
ETERNUS SF Storage Cruiser 15.0 運用ガイド

6.2.2 アクセスパス表示(サーバノードとストレージの論理関係表示)

各装置からの情報を集結し、サーバノードからアクセスできるパスまたは設定されている論理的なアクセスパスの状況を表示します。この機能で、複雑なSAN環境において論理関係を容易に把握でき、システム構成設定の妥当性検証や、リソースの問題発生時の影響認識などに有効に利用できます。

また、サーバノードが Solaris OS 環境でストレージがライブラリ、テープの場合にアクセスパス表示が可能な Tape 系ドライバは、以下のとおりです。

st、ftla、fsct、IBMtape、mt、lb、sg、sgen

注意

Solaris OS サーバノードでの WWPN バインディング情報確保は、/dev/rdsk/cXtX,/dev/rmt の特殊ファイルを利用しているため、WWPN バインディング認識をするにはこの特殊ファイル(デバイスファイル)が作成されていることが必要です。また、/dev/rdsk/,/dev/rmt 配下に使用されていない特殊ファイルが存在する場合は、アクセスパス誤表示の原因となります。したがって、本製品のアクセスパスの表示が実機と異なる場合は、以下の作業で定義されている特殊ファイルを明確にしてください。

  • Solaris 9,10 OS でハードディスクドライバ(HDDV)を使用し、マルチパス制御(ETERNUS マルチパスドライバ、MPLB、MPHD)を使用していない環境の場合

    # touch /reconfigure
    # /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0 (サーバノード再起動処理)

    サーバノード再起動後

    # format (HDDVドライバのカーネルへのローディング処理)
    # disks -C
  • Solaris 9,10 OS でハードディスクドライバ(HDDV)とマルチパス制御(ETERNUS マルチパスドライバ、MPLB、MPHD)の両方を使用しているか、マルチパス制御だけを使用しているか、または、両方とも使用していない環境の場合

    # touch /reconfigure
    # /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0 (サーバノード再起動処理)

    サーバノード再起動後

    # disks -C

6.2.2.1 アクセスパスの状態表示

ファイバーチャネルで接続されたアクセスパスの状態は、[アクセスパス]画面の[状態]欄で確認できます。
アクセスパスの状態は、以下のアイコンで表示されます。各状態をクリックすると、障害内容を示すメッセージを表示できます。
なお、アクセスパスの状態を確認する場合は、必ずアクセスパスの状態の[更新]ボタンをクリックして、状態を最新にしてください。

アクセスパスの状態

意味

対処

Normal

アクセスパスは正常な状態です。

なし

ただし、以下のHBAの場合は、OSにLUNを認識させるための対処が必要です。

  • HBAがXSEFC401AF、XSEFC402AF、SG-XPCIE2FC-EM4、SG-XPCIE2FC-EM8の場合

    1. ファイバーチャネルスイッチに接続する環境では、HBAのNポート設定を実施します。
      4.1.1.2 Nポートの設定」を参照して、Nポート設定を確認してください。正しく設定されていない場合は、Nポート設定を実施してください。

    2. cfgadm -alコマンドによってストレージのAp_idを確認し、cfgadm -c configure Ap_idコマンドによってLUN をOSに認識させます。
      コマンドの詳細は、manコマンドで確認してください。

  • HBAがSE0X7F21F、SE0X7F22F、SG-XPCI1FCQF2、SG-XPCI2FC-QF2、SGXPCI1FC-QL2、SG-XPCI2FCQF2-Z、SG-XPCI1FC-QF4、SGXPCIE2FC-QF8 の場合

    cfgadm -alコマンドによってストレージのAp_idを確認し、cfgadm -c configure Ap_idコマンドによってLUN をOSに認識させます。
    コマンドの詳細は、manコマンドで確認してください。

Warning

以下の可能性があります。

  • アクセスパスの定義が矛盾している。

  • ファイバーチャネルスイッチが登録されていない。

  • アクセスパスの定義が矛盾している場合
    [状態]をクリックして、障害内容メッセージを表示します。『ETERNUS SF メッセージ説明書』の「アクセスパス障害のメッセージ」を参照し、対応するメッセージの処置に従って対処してください。

  • ファイバーチャネルスイッチが登録されていない場合
    ファイバーチャネルスイッチを登録してください。

Error

以下の可能性があります。

  • アクセスパスが、障害によって切り離されている。(マルチパス制御機構搭載時だけ)

  • 他の部品の障害によってアクセスパスにエラーが発生している。アクセスパス上のデバイスが故障している場合、この状態になります。

  • 経路のファイバーチャネルケーブルが切断されている。

[状態]をクリックして、障害内容メッセージを表示します。
『ETERNUS SF メッセージ説明書』の「アクセスパス障害のメッセージ」を参照し、対応するメッセージの処置に従って対処してください。

なお、部品の故障が疑われる場合は、異常が発生していないか確認するため、アクセスパスに定義されている装置に対して[設定の再読み込み]を実行してください。
故障部品がある場合は、部品の交換とリカバリー処理を行ってください。

Unknown

以下の可能性があります。

  • 最新の状態でない。

  • 状態が取得できない構成である。

  • HBAが交換された。

アクセスパスの状態の[更新]ボタンをクリックして、状態を最新にしてください。

なお、以下の構成の場合は、アクセスパスの状態が取得できないため、Unknownが表示されます。

  • サーバが運用管理サーバに登録されていない。

  • Storage Cruiserエージェントがインストールされていないサーバ(手動組み込みサーバ)である。

アクセスパスの状態を表示する場合は、サーバにStorage Cruiserエージェントをインストールし、運用管理サーバに、そのサーバを登録してください。

HBAが交換されている場合は、[アクセスパス]画面で、アクセスパスの変更操作を行ってください。

(-)ハイフン

インタフェースタイプがiSCSIのため、表示できません。

なし

注意

  • アクセスパスの状態は、自動では更新されません。アクセスパスの状態を確認する場合は、アクセスパスの状態の「更新」ボタンをクリックし、状態を最新にしてください。

  • ファイバーチャネルスイッチが接続されていない環境では、アクセスパスの状態は正しく表示されません。

  • アクセスパスの状態の更新には、数分かかる場合があります。処理完了は操作履歴画面で確認してください。